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仕組債(しくみさい)とは?メリット・デメリットと特有のリスクを解説!

仕組債(しくみさい)とは?メリット・デメリットと特有のリスクを解説!

仕組債(しくみさい)」という言葉は知っているけれど、「仕組債って具体的にどのようなものだろう?」と思っているひとも多いのではないでしょうか?

資産運用が身近になっている現代において、投資商品の特徴を押さえておくことは非常に重要です。
この記事では、一般的な債券の基本をおさらいした上で、仕組債の基礎やメリット、リスクについて初心者の方向けに解説していきます。

仕組債(しくみさい)とは?

仕組債(しくみさい)とは、一般的な債券※1にはない「特別な仕組みをもつ債券」のことを言います。

ここでいう「仕組み」とは、スワップ※2やオプション※3などのデリバティブ(金融派生商品)のことを指します。
つまり、「一般的な債券+デリバティブ=仕組債」と言えるでしょう。

※1 債券とは
国や企業などの発行体が、資金を借り入れるために発行する有価証券のこと。

※2 スワップとは
金利(固定金利と変動金利)や通貨(円と外貨)を交換する取引のこと

※3 オプションとは
あらかじめ約束した価格で、将来売ったり買ったりする権利のこと

仕組債は、大きく分けると下記の4つのパターンに分類できます。

(1)株式系仕組債
(2)為替系仕組債
(3)金利系仕組債
(4)クレジット系仕組債

次項では、代表的な仕組債について紹介していきます。

代表的な仕組債の種類は?

仕組債には様々な種類が存在しますが、今回は代表的な下記2種類をご紹介します。

  • リンク債(株価指数連動債)
  • EB債(他社株転換可能債)

リンク債(株価指数連動債)
リンク債は、株価指数や株価の変動によって、満期で満額を受け取れなかったり、または予定より早く満額償還されて高い利子を受けられなくなる仕組債です。

EB債(他社株転換可能債)
EB債は、一定の条件下で、債券を発行体と異なる会社の株式に転換できる権利のある仕組債のことです。
仕組みはリンク債とほとんど同じですが、ノックインして満期時の時価が当初価格以下であるとき、「満額×(最終価格/当初価格)」相当が、現金だけではなく株式で償還されることが特徴です。

仕組債のメリット・デメリットは?

仕組債のメリットとデメリットのそれぞれを解説していきます。

仕組債のメリット
(1)高い利率が得られる
(2)オーダーメイドな購入が可能である
(3)元本割れの許容範囲が広い

(1)高い利率が得られる

仕組債は、一般的に通常の債券よりも高い利率での運用が可能です。

例えば、個人向け国債の平均的な利回りは0.05%程度ですが、仕組債は銘柄によっては5%程度の利回りを期待することもできます。その差は、100倍であり、100万円を1年間預けた場合、前者は500円、後者は5万円の利子と大きな差が生じます。

もちろん、後述する通り元本割れのリスクなどもありますが、ハイリターンを得られる点はメリットと言えるでしょう。

(2)オーダーメイドな購入が可能である

仕組債は、多種多様な商品が存在しており、以下の項目を自身の投資金額やリスク許容度、希望利回りなどに合わせて商品選択が可能です。

  • ノックイン価格
  • クーポン(利率)
  • 連動銘柄・指数
  • 償還条件

さらに、投資資金が潤沢にある場合は、それぞれの項目を自由自在にオーダーメイド(組み合わせる)することができます
自身の投資経験や知識などを踏まえて、オリジナルの投資商品を作成できるのは、大きなメリットになるでしょう。

(3)元本割れの許容範囲が広い

株式や投資信託などの投資においては、購入価格より価格が下落すれば「元本割れ」になります。

一方で、ノックイン型の仕組債の場合、ノックイン価格まで下落しなければ、参照指数・株価が購入価格より下落しても元本割れは起こりません。
もちろん、ノックイン価格以下に一度でも下落してしまうと元本割れの可能性が発生しますが、株式や投資信託などよりもリスクの許容範囲が広いと言えるでしょう。

仕組債のデメリット
(1)流動性が低い
(2)元本割れの可能性がある

(1)流動性が低い

債券の流通量は、景気の動向や金利変動、発行者の信用力の変化などによって決定されます。
債券の中でも、購入者にオーダーメイドされた仕組債は、流通量も少なく、市場からの需要も少ないため売却するのに時間がかかる可能性が高いです。
主に、仕組債価格が下落傾向にある際などに、「売りたいときに売れない」というリスクにさらされるというデメリットは理解しておく必要があります。

(2)元本割れの可能性がある

金融商品すべてに当てはまることかもしれませんが、当然仕組債も元本割れの可能性があります。
許容範囲が広いというメリットを前述しましたが、ノックイン価格を下回ってしまうと元本割れの可能性が発生します。

仕組債特有のリスクとは?

仕組債は、複雑で不確実性(リスク)の高い債券といえます。
しかし、投資商品(金融商品)には大なり小なりリスクがつきものであり、リスクに比例してリターンも大きくなる特性があります。
そのため、仕組債における特有のリスクをしっかり把握して投資判断をすることが重要になります。

リスク① 受取る利子が減少する可能性がある

仕組債のメリットは、受取れる利子が一般的な債券と比べて大きいことです。

しかし、あらかじめ定められた参照指標(株価、金利、為替、商品価格など)に基づき利率が決定される仕組債においては、受取る利子が減少する可能性があります。
具体的に言えば、定められた判定日に参照している株価等が「判定価格未満」の場合、低い利率が適用されてしまいます。

リスク② ノックインで償還金額が減少する可能性がある

あらかじめ定められた参照指標(株価、金利、為替、商品価格など)に基づき償還金額が決定される仕組債においては、受取る償還金に損失が発生する可能性があります。

具体的には、ノックイン条項に基づき、ノックイン水準以下に株価等が下落した場合は、償還金額も少なくなってしまいます。
仕組債によってノックイン価格は異なるため、投資判断の際には必ず条件をチェックするようにしましょう。

リスク③ 早期償還で受取る利子が減少する可能性がある

満期よりも早く償還される「早期償還」の場合、本来受け取れるはずであった利子を受け取れなくなってしまいます。

繰り返しになりますが、仕組債のメリットは高い利率による利子の獲得です。
早期償還によって、利子の受け取り回数が減ってしまうため、結果として仕組債のメリットである利子の受取金額が減ってしまいます。
なお、前述の「ノックイン」に対して、早期償還は「ノックアウト」と表される場合があります。ノックインとノックアウトの考え方が、仕組債特有のデリバティブ要素の考え方となります。

まとめ

今回は、仕組債の基礎知識と押さえておくべき特有のリスクについて解説しました。

仕組債は、一般的な債券と比べ、高いリターンを期待でき、オーダーメイドに購入ができるオリジナリティの高い商品です。また、株式や投資信託などと比べても、元本割れに対する許容範囲が広いなどのメリットを有しています。
一方で、投資商品としての流動性の低さなどのデメリットも存在します。

専門的な知識も必要ですので、証券会社の他に、最近では「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーなどに相談しながら、取り組んでいくことをおすすめします。

関連記事:「IFA(資産運用アドバイザー)とは?証券会社との違いとメリット・デメリット

資産運用や投資に関心を持つ方が増えている中で、今回の内容が仕組債の知識習得やご自身の投資にお役に立てれば嬉しいです。

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