ポンジスキームの仕組みって?
今回は「ポンジスキーム」について話していこうと思います。
細川さん、ポンジスキームは知ってますか?
怪しい投資商品などで聞いたりはします…
ポンジスキームというのは、投資詐欺の一種です。
どういうことかと言うと、たくさんの人からお金を預かって、配当を出すのです。
つまり、自転車操業になっているんです。
ポンジスキームという名前が何なのかというと、チャールズ・ポンジさんという方がいたんです。
稀代の詐欺師がいまして、その方の名前にあやかって「ポンジスキーム」です。
人の名前なんですね。
ポンジスキーム=詐欺というのは確定ということですか?
そういうことです。
つまり、安藤義人が悪いことをしたとすると、ヨシトスキームという言葉がWikipediaで出てくるのと同じくらい、チャールズさんは凄い方なんです。
ポンジスキームは非常に増えているのですが、どうすれば減らせるのかと言うと、全ての方が欲を出さないこと、やらないことです。
ポンジスキームの商品は「凄く勝てる!」と言われてるんですか?
大体、月利数%が多いです。
年間の利回りは数十%なので、たった数年で元が取れてしまいます。
これくらいの高利回りでお金を集めます。
例えば、細川さんが投資をしてくれて「年間25%配当を出します!」「月利約2%です!」と言われて、毎月配当が入ってきたらどうですか?
それは良いですね!
1年経ったら25万円増えているわけなので、良いと思いますよね。
2年経てば50万円です。
今のところ、ヨシトスキームはどうですか?
凄く良いですね。
さらに出資したくなります。
では、次は200万円出資しました。
その出資金の中から、変わらず毎月お金を払っていきます。
決まり通りに毎月振り込まれます。
次はどうしますか?
知り合いに紹介したいです。
ですよね。
「お父さんお母さんにも会わせてください!」みたいな話になってきて、どんどん金額が膨れ上がっていきます。
過去の事件を見ていると、100億〜500億円の間で逃げられてしまいます。
あとは、最初は悪気がなくて本当に運用するのですが、お金が集まるスピードが速すぎて大きなお金になってくると、同じ利回りで運用できなくなってしまいます。
そうして自転車操業になっていく。
こういったパターンが非常に多いです。
投資をする際の安藤の重要ポイント
私の中で決め事がありまして、重要なことを言います。
日本の許可している金融商品以外の場合、年間の利回りが10%以上のものはやらないということです。
そこで線引きしているんですね。
明確に線引きしています。
だって無理ですから…
10%以上で運用するのは無理ということですか?
無理です。無理。
世界の超成長企業であるGAFAMの毎年の伸び率は、30~40%伸びれば凄いことですよ。
彼らに事業投資をして「お金を増やして!」と言っても、30~40%しか伸びないわけです。
そこから20〜30%も配当を出すのはあり得ません。
運営コストもかかっているので、無理です。
なので、10%以上の年間利回りを言われたら、怪しいと考えるのが得策です。
投資詐欺の見極め方
社長はポンジスキームかどうかを、どのようにして見極めていますか?
基本的には、自転車操業に陥っているのであれば、銀行からお金を借りることはできません。
なので、その会社の決算書や帝国データバンクの情報はとても大切にしています。
銀行がお金を貸しているのであれば、真っ当に資金運用を行っている可能性が高いです。
ただし、先日話題になっていたジャパンライフさんは、銀行取引がありました。
お金を借りられていたんです。
銀行に対しても「物凄く成長している会社です」「磁気ネックレスを売っている会社です」と欺いていたんです。
なので、銀行がお金を貸しているから大丈夫というわけではありませんが、銀行がお金を貸していないのであればダメだということは分かると思います。
銀行からお金を借りることができている場合は、他にどのようなところを見れば判断できますか?
決算書を見れば分かるのですが、それなりに長けている方でないと難しいと思います。
もう1点重要なのが、外部の投資家が入っているかどうかということです。
どういうことかと言うと、オーナーが1人で経営している会社は、オーナーが好き勝手できます。
ただし、ベンチャーキャピタルなど聞いたことはあると思いますが…
外部のお金が入ったということはその会社が真っ当なのかどうか、しっかりとしたビジネスモデルなのかどうかをチェックした上で、資本金を入れています。
なので、外部からの投資があれば、大丈夫だと思っていいです。
ジャパンライフさんの場合は、外部の資本金を入れていませんでした。
外部の資本金を入れていなくても、真っ当な会社はたくさんあります。
見極めるためには、代表者がどのようなことを考えていて、どのような世界を作りたいのか。
信念や理念を見極めるしかありません。
なので、慣れるまでは、見極めるのは難しいです。
アドバイスとしては、近くにお金に詳しいアドバイザーをつける。
これが唯一の解決策だと思います。
ポンジスキームで勝つ方法!?
ポンジスキームは、投資してしまうと勝てないということですか?
基本的には、自転車操業になっていますから、集めた出資金から配当を出すというのを繰り返しているだけです。
ただ、これをよく考えてみると、初期に出資した人にとっては、物凄く高利回りな投資になっているんです。
先ほどの細川さんが最初に出資した100万円は、4年後に元金に到達するので、それ以降の配当金はプラスになります。
ただ、細川さんがダメだったのは200万円を追加してしまったことです。
良い投資だと思って追加してしまいました…
あとは、周囲の人を巻き込んでしまったことです。
初期に出資した人は実際に約束を守ってもらっているので、お金が増えている人もいます。
なので、私の知り合いでポンジスキームを探している人がいて「最近良いポンジないかね〜」とよくLINEが来ます。
逆にポンジスキームを利用して勝とうとしているということですか?
そうです、投資した元金が戻ってくるまでに、なくなっても仕方ないくらいの金額でやるのでしょう。
抜いてしまったらどうなるか。
それ以降はプラスになって、利益がどんどん膨らんでいきます。
ある一定になったら、また抜きます。
最後に飛んでしまっても利益を得ることができる人は、ポンジスキームでも勝つことができます。
そこまでコントロールできるくらいの知識と自信があれば、可能かもしれません。
その代わり、投資自体がなくなった時に裁判を起こしたとしても、お金は返ってきません。
なので、全てを分かった上でやるというのが重要なポイントです。
あとはリスクを考えてということですね。
しっかり見極めておくということです。
1番大切なのは、資金の配分をどうするのか?無くなってもいいお金でやるということです。
身近にポンジスキームは存在するので、怪しい話は疑うなどして、投資の見極めをしていただけると、被害が減っていくと思います。
今回は「ポンジスキームの解説」でした。
ありがとうございました。