手のつけやすい海外不動産、海外の金融商品は?
今日は「海外不動産、海外の金融商品の資産運用について」お話しいただこうと思います。
少し前にモンゴルの話を伺いましたが面白かったです。
最近、少し海外系になってきましたね。
内田:あまり海外の情報を手に入れる事はなかなかできないので…
そういう面白さみたいなのも含めて、また「こんなものあるよ」というものも含めて教えていただけるというか…
安藤:1番とっつきやすいのは米国債ではないでしょうか?
金利は今日は4.24%くらいでしょうか…
一時期は5%位でしたね。
安藤:10年ものだと…
内田:1ヶ月くらい前は特にキューンと駆け上がって、今ちょっとキューっと…
吉崎:アジアの新興国を見ていても、6%や7%はゴージャスで米国の5%はすごいですよね。
内田:成長率だって新興国並みなので、すごいのですよ。
吉崎:それは1番手っ取り早いですよね。
安藤:日本の金融庁が「これはOKだよ」と言って守られてるような商品でいくと…
米国債ぐらいの利回りが貰えたらもう十分ですよね。
それ以上を目指そうと思うと、少しリスクが絡んでくるかな?というのが色々な商品を見ている印象としてあります。
内田:そりゃ、儲かる=リスクもあるよと。
その裏返しですものね。
安藤:よくあるのがランドバンキング等と言いますが「あの土地を買っておこう」など。
海外の土地を買っておくと「鉄道が走って土地の価格が上がるよ」みたいな話とか昔ありましたけれど…
内田:日本でも色々ありそうですね。
高度成長期など。
吉崎:なんちゃら商法ですね。
安藤:当たればもちろん大きいと思います。
ただ、全く当たらずに土地価格は低いままというようなケースも実際あります。
なかなかハイリスクハイリターンなものが多いかな?という印象がありますね。
内田:なんとなくそういう情報が入ってきた場合「怪しくない?」と勝手に思ってしまうのです。
「騙されちゃうんじゃない?」みたいな…どうなのでしょうか…
安藤:そういう風に思って「そういう話はやらない!」と決めちゃうのもアリだと思います。
失敗した時に、例えば100万円投資したものがほぼ0になってしまうと、外で一生懸命作ってきた資産はなくなってしまうので…
一撃の負けが大きな打撃になってしまいます。
安藤が取り組んでいる海外不動産投資
この間、モンゴル不動産のお話をしていただきましたが、他の新興国の不動産投資を取り扱ったり、あるいは自らが買われたりしたことはありますか?
カンボジアは自分で買っているものがあります。
戸建てを持っています。
戸建てを持っているのですか?
安藤:と言っても、300万円ぐらいで戸建てが買えるのです。
吉崎:あれはドル建てですか?
安藤:米ドルで買っています。
ただ、開発型の案件なので、出来上がったらすぐに現地の実需のニーズに売るのです。
なのでディベロッパーからすると資金調達の一環ですよね。
「先に払ってね」と…
出来上がったらすぐ転売していくので、30%〜50%ぐらいの利幅が取れればなと思っています。
吉崎:では300万円が400万円で売れると…
安藤:それで建てた3年間、利回り33%取れれば十分かな?という感じですね。
内田:そういう物件は結構あるのですか?
安藤:どこで買うのか?と考えると、あまり情報は出ていません…
内田:国内の不動産情報も何て言うのでしょうか…
我々に入ってこないものも結構あったりしますよね?
海外なんてなおさらじゃないのと?思ってしまいます。
安藤:全然入ってこないので…
例えば弊社では資産形成チャンネル(YouTube)でたまにそういう発信をしたりしています。
他にも、海外不動産を専門に扱っている業者さんがいますので、そういったところのサイトを見ていると「新しいプロジェクトが始まったな」と…
私はそういうのを見たりはしています。
内田:確かな業者さん、パートナーを選ばないとダメということですね。
安藤:そこが全てじゃないでしょうか?
吉崎:安藤さんの会社では、色々な海外不動産を開発・管理している会社の目ききみたいなことをお客様に提供してるわけじゃないですか?
安藤:そういう機能になっていますね。
吉崎:ですよね。
結局、色々な手があるけれど、有象無象いろいろあるので…
「こんなんだったらこれがいいんじゃないですか?」みたいなことをアドバイスするということですよね?
安藤:そうですね。
フィルターになってる部分はあるのでは?と思います。
内田:安藤さんのところにだったら、色々な情報が入ってきて、相談すれば安藤さんのところでフィルターにかけて情報を流してくれる。
安藤:なので、国内で海外不動産を扱っていたり、海外の金融商品も結構あったりするので…
そういうのを扱っているエージェントを介さないと、多分投資家の方は投資できないと思うのです。
一般的な人はやり始めると情報が直接入ってきたりするようにはならない。
海外不動産は何に注意するのか
まずは「やってみる」ことなのですが…
ただ、国内の投資商品に比べるとリスクもあります。
そこは慎重に勉強することを絶対にやっていただきたいです。
実際に見に行くと言っても簡単じゃないですものね…
安藤:そうですね。
そこの実費を考えるといい利回りを貰えたとしても、渡航費と変わりないかも?という感じで…
内田:あと為替のリスクもあるでしょうね。
安藤:例えば私が買ってるカンボジアの不動産は1ドル150円ぐらいの時に買っています。
この後、もし円高になったとすると「すぐ円転換はできないな…」とか。
ここはリスクとしてあると思います。
内田:だから、為替などの相場とかも含めた目利き力は大事ですね。
安藤:海外投資だとどうしても、為替とセットですものね。
ドル建てでやっていくのかどうか?というところもありますが…
基本的には為替とセットですよね。
あと、やはり向こうに日本の企業がある。
その国に行って自ら開発してるパターンも、向こうの会社と一緒に組んでやっていることが多いので。
そこのJVの相手先の状況はどうなのか?は。結構変わってくると思うのです。
意外と新興国はそこがなかなか難しくて…
安藤さんの会社はモンゴルをやっていますが、要はそこの相手先をどう見つけてくるか?
そこにミソがあって、何か「いい土地を〜」とか…
もちろんいい物件の開発も大事ですが、どの会社と組んでる日本企業なのか?
安藤:だから大手の財閥系不動産会社のどこどこ発のプロジェクトだから安心というわけではないのです。
吉崎:それで結構こけたりしていますから「どこの会社と組んでいますか?」というのは結構重要です。
向こうの芸能人など、色々な人が出てきたりすんですよね。
有名なスポーツ選手などが出てきて、その方々が何かお墨つきをつけた!みたいな顔をしてると「本当かな?」みたいな…
投資初心者にオススメは?
やっぱり投資初心者の方はまずは国内でできる、円でできる投資。
ここで相場感を身につける。
その上で「もっと増やしていきたいな」となって初めて、海外を対象に入れていくというのがオススメだと私は思います。
どうですか?
小口化されたものとかは…
それは買えますよね。
小口は結構ありますね。
安藤:額が少ない分、リスクも限定できるでしょう。
そういうところから始めるのはいいですね。
内田:そこをスタートにして、相場感みたいなものを身につけた後に「じゃ、やってみよう!」と。
安藤:多分「海外不動産 クラウドファンディング」で調べると結構出てきます。
内田:クラウドファンディングでできるのですね。
吉崎:結局それもこれも実物を買うのも、証券化されたものも買うのも、流動性がどれぐらいあるか?というところが勝負です。
さっきのすぐに300万円で買って、すぐに転売する。
これを向こうで売れる可能性があるかな?ということですよね。
安藤:実需ニーズなので、出来上がった時に売れるだろうなと…
仮説ですけれど…
内田:我々は投資でまず最初にスタートするわけですよね?
それが、向こうに住む人達が実際に買っててくれるということですね?
吉崎:逆によくあるのは「ある場所のこの町に工場ができそうです」と。
そのエリアに賃貸用のマンションをドーンと建てます。
日本のディベロッパーが入って、その物件は実需にはなりにくく、結局日本人が色々と投資をして日本人の中で回していくしかなくなってきていて…
これは結構大変です。
内田:だから日本人の層だけではないかもしれません。
投資家の中でぐるぐる回すつもりではなく、実需の人がいるかいないかがすごく大事。
吉崎:本来、投資家の中でぐるぐる回してもいいのだけれど…
そのマーケットはちゃんとありますか?というのもね。
内田:それがあることによって、値下がりしにくいのが…?
吉崎:公平公正に取引ができるとか。
安藤:やっぱり交通インフラが発達するから上がる。
経営の話は、そのニュースがどこまでの進捗度合いになります。
よく見ない人はもう怖いですよ…
吉崎:空港は色々な国でできそうな雰囲気もよくありますし…
「第2空港がそこにできます」とたくさん聞きますものね。
内田:しかもインフラも作りますよ!できますよ!と言っても、企画の段階から本当にできるまで結構時間がありますよね?
安藤:空港なんて本当に10年とか…
それ以上の話だったりしますからね。
内田:だからその投資する期間がどれぐらいなのか?というのもすごく重要だったりもしますね。
安藤:「数年で売却できる」ぐらいのところから始めるのが、最初のうちはいいと思います。
吉崎:イグジット、結局「出口戦略」はどうか?
海外不動産はこの1点に尽きるような…
安藤:含み益がどんどん上がっていったとしても、売れなければ全く意味ないですものね。
内田:今日のポイント、1つは実需。
また、入るときは為替。
あとはパートナー選びですよね。
安藤:結局、そこが全てなんじゃないかな?と思います。
吉崎:すぐこちらの取扱業者選びになりますが、そのプロジェクトの向こう側ですね。
ここが意外と盲点なので…
内田:そこがしっかりしてるところなら実物を見なくても…
安藤:そうですよね。
一度いいパイプができたら、2軒目以降は見ずに買ってもいいんじゃないかな?と思うくらい、パートナーは重要だと思います。
吉崎:「見ない」では良くないけれど…
先では、気分的にその気分ぐらいでいたいですね。
放送局 :ラジオNIKKEI第1
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※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から“誠”論」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2023年12月4日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています