ラジオ番組

空き家特集 第2弾|5時から“誠”論NEXT 2024年3月4日放送

ー ワクワク人生 COCO the Styleとは?
ラジオNIKKEI第1で放送中「5時から“誠”論」の番組内コーナー。
人生100年時代を豊かで「ワクワク、生きる」ためには一体どうすればいいのか?
結婚・お子様の誕生・転職・リタイア・住宅購入など、個人のライフイベントを充実させるヒントをリスナーの皆様と一緒に探していく時間です。

この記事の取材協力者

吉崎 誠二

不動産エコノミスト

吉崎 誠二

SEIJI YOSHIZAKI

不動産エコノミスト、不動産企業コンサルタント、CREビジネスコンサルタント
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション、CREコンサルティング、などを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数行う。

・レギュラー出演
 ラジオNIKKEI:5時から“誠”論(月~水:17時~)
 ラジオNIKKEI:吉崎誠二のウォームアップ 830(月:8時30分~)
 テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演

URL: https://www.yoshizakiseiji.com/

空き家の現状は?

空き家の現状は?
内田
内田

今日は「空き家特集 第2弾」をお送りしていきたいと思います。
1本紹介しましょうか…!

空き家を減らそうと、各自治体が対策を急いでいます。
焦点は、老朽や破損により放っておくと倒壊や景観悪化など周辺に悪影響を与えかねない物件です。
管理状態の悪い空き家は全国で100万戸に達するということで、これからの対応は非常に難しいものでした。

吉崎
吉崎

日本経済新聞土曜日の一面トップがこれでしたね。

まず前提として、総務省の住宅土地統計調査によると、2018年時点で使用目的がない空き家は全国に350万戸で住宅の5強という記事が出ています。

この「住宅土地統計」は5年に一度行われています。

内田:前に一回伺いましたよね。
だから現状があまり公開されてないんじゃないか?と…

吉崎:2018年から5を足して…2023年?
今年は2024年ですものね。

最新のマンションが0なので、この間はどうだったの?という総括的な記事が増えています。
そのため半分想像で喋りますが、この後出てくる数字はまあまあいいのではないでしょうか?

空き家率の推移って前回2018年で13.55%だったんです。
2013年の調査データでは13.53%でした。

あまり変わらなかったのですが…
その間に日本経済新聞も含め、色々なメディアが2013年の後に某民間シンクタンクが出したデータでは「16%・17%いきそうだ」とか…
その後に「21%にいきそうだ」などという、上がり数字が出ていたのです

内田:だからここ数年「空き家問題」という…

吉崎:「これはヤバいぞ!」となり、2015年から「空き家対策特措法」みたいなのが施行されたのです

空き家対策特措法の効果は?

空き家対策特措法の効果は?
吉崎
吉崎

そのことでどれだけ効果があったか?ですが…

2015年から始まっているので、実際効果が出始めるのはそこから数年後ですから、2018年の調査以降のデータをやっぱりみんな気にしているわけです。

僕はこの業界の専門ですし、恐らくこれこの行政機関かな?
空き家対策特措法は法務大臣をやられていた山下先生などが一生懸命作られた法律ですけれど…
うまくいっているっぽくて、やりたいわけでしょう。

言い方があれですが…
結構これがいい結果が出ているのです。

そもそも空き家は色々とありますが、賃貸住宅の空室も空き家です。
後でちょっとやりますが、別荘。
これも空き家になります。

普段使ってないもの、例えば分譲戸建てや売れ残っている物件。
これも空き家です。

それ以外の問題がある空き家。
使用目的のない空き家というのが先ほど言った、5%前後です
全国では13%や14%という数字がひとり歩きしていますが、実際は5%〜6%なのです

内田
内田

「現状は違うよ!」というっていう話もこの番組でも本当に、再三言ってきましたよね。

吉崎:この5%・6%をどうするのか?が…

内田:ここですよね…深刻な問題は…

吉崎:一般的なイメージで言うと、駆逐しているとか、ゴミというところです。
それがさっきの2015年に特措法ができた

その後に改正も何度かあり、できたのは2021年なので…
改正法も施行されて色々言えるようになったとかで、ものすごく国は国交省を強化してるわけです

内田:それを受けての今回の数字なのですね。

埼玉県の事例

吉崎
吉崎

埼玉県の過去の日本経済新聞のデータによると、空き家の3割が解消しているのです
すごくないですか?

内田
内田

えっ…!
これはあくまでもこの5%の方の対象の埼玉件では3割解消…?

吉崎:すごいでしょ…?
さらに三重県でも20数%が解消しているということで

紙面を見ると細かく出ています。
読まれたらいいと思いますが、25%以上のところも結構解消しているところがあいtrます。

これは「強制代執行」といって、潰されたなどもありますが…
一方で、先ほどの例のように「使おうよ!」というように「使おうよ」や、あるいはそういうマッチングするような企業が出てきたり。

「使ってみませんか?」や「空き家をうまく改修して、オフィスなんかにリモートワークやシェアオフィスにしませんか?」など、色々な動きがあって結構使われ始めたのです

内田:古民家カフェになったり…
そういうのも来ますしね。

吉崎:東京・京都・大阪などは…
大阪は若干進んでいないのですが、東京は空き家があればすぐマンションに変わりますからね。

内田:土地が少ないと言ってますからね…

吉崎:日本経済新聞が調べたデータで、結構細かく調べていてかなり状況がいいのです

危険な空き家への改善命令数も京都市は24件、福岡県でも11件など…
昔やり始めた頃は「まだ3件しかありません」と言っており、僕はどこかで書いた記憶があります。

「ほとんどまだ進行してないじゃん」と言っていましたが、今は結構な数がそれになっています。

内田:やっぱり色々な仕組みが作られたことで、自治体も動きやすくなったっていうのもあるんでしょうね。

これだけ土地の価格が上がってきているとなると、やっぱりそうしていかないと「もっと流動性を高めたいよね」ということもきっとありますものね。

どっち側の需給、思惑も合致するというのではありますね。

吉崎:そうですよね。
でもただ、やっぱり地方のいわゆる人口減少地域では、そこはまだまだ進んでいないところもあったりします。
でも、それでもかなり進んでいる。

リノベーション・リフォームが増えている?

リノベーション・リフォームが増えている?
吉崎
吉崎

では、取り組みがあるの?というところで、先ほどフラッシュニュースでは高齢者の話をしたのは、公営住宅の空き家が多いので、古い築年数の物件が多いので、昔の団地や県営住宅、市営住宅とかああいうやつですね。

これを改修、あるいはリノベーション・リフォームなどの修繕をしてそれを国がある程度負担をして住みやすいようにする。
改修費用を地方自治体が半分出すような形にするのです。

内田
内田

元々賃料は安いと思いますが、築年数も結構経っているので改修したとしてもそれほど賃料が上がるってことはないでしょうから…
そうすると本当に所得が少ない人、あと高齢者は何とか住みやすいですね。

吉崎:お子様が多い世帯向けに、今回も国交省では10年間で子育て向け世帯に30万戸を供給できるようにしようとしています。

東京都が賃貸住宅で困っている人が所得の関係で、これらの利用をできるようにしようと。
公営住宅はやっぱり家賃も安いし、希望する方も多いので、ある意味人気なのです。

倍率は高いのですが、古くて使っていないところもあったりするのでそれをうまくやろうよと。

内田:希望する人たちに多く供給できるようにしようということですね。

吉崎:先ほど言った地方で結構多いのは、昔のリゾート地で使ってない別荘がたくさんあることです。

内田:あるでしょうね…
うちの実家の近所にも結構あります。

吉崎:意外といっぱいあって…
リゾートマンションがいっぱいある地域もありますし、皆さん御存じのとおり越後湯沢などもそうですね。

熱海なども今人気になってきましたが、徐々に徐々にこれからの人気がまだまだのところは改修して空き家を空いてるリゾートマンション的にとか…
あるいは空いてる、リゾート地にあるような別荘を改修して、それをきれいにしてもう一回売ろうじゃないかとか、シェアで的に使おうじゃないかということですね。

この番組のスポンサーをやっているココザスさんも、そういうのを今やろうかな?とされているようですし…
他にも色々な会社が、この空いている地方の物件の中で、良さげなやつを買い取っていい感じに変えて使ってもらうようにしようという動きもあったりします。
そこに補助金がついたりもしますしね。

内田:そうするとちょっと背伸びしたら買えるかな?みたいな…

吉崎:あるいは、シェアオフィスの利用権みたいな形がいっぱいあるじゃないですか?
流行りじゃないでしょうか?

内田:そうですね。
空いているところでみんなでスケジュールを組んで行くとか…
「ここだけ借りたい」みたいにね。

吉崎:「20人で共同所有しようよ!」と…
「そのうち私はこの10日間を使えます」という形で、使う場合もあったり。
いま空き家はそういう意味では、いやらしい意味ではなく、それをビジネスにしていい形で再利用しようと。

国とか行政もそれをうまく使って困っている方に使っていただくようにしようと、めちゃくちゃ好循環に入ってきていると思います

内田:日本は古いものを壊して新しいものを作るという文化がやっぱり素朴で強かったような気がしますが…
やっぱりここ数年でいろいろ変わってシェアするとか、あとリノベーションしてうまく使うという文化が結構根付いてきた感じがありますね。

吉崎:1つの法律は空き家対策特措法でちょっとそれを促したことで
色々なこういうようなマッチングについても「国が少し支援します」としてきたことで、すごく動きましたね

それは多分、ここ最近の国や国交省の施策の中ではピカイチに多かったのではないでしょうか?

内田:そうすると、古くなってもいいものを長く使い続けようみたいな…
まあ、ヨーロッパとかっていう文化にはまだまだ程遠いのでしょうけれど、そういう感覚に少しずつ近づいていくみたいな感じになるんですよね。

吉崎:そうなってくると嬉しいですよね。
「その方向にちょっと動き出したよ」という状況ですよね

内田:日本で震災も結構あったりするので、やっぱり長くいいものを使うことは難しい面もあるのでしょうが、使えるものは使っていくことは大事かもしれないですね。

5時から”誠”論 NEXT
放送局 :ラジオNIKKEI第1
放送日時:毎週月曜日 17:00~17:30
番組公式サイトはこちら
番組のアーカイブ配信はこちら

※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から”誠”論 NEXT」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2024年3月4日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています

この記事の取材協力者

吉崎 誠二

不動産エコノミスト

吉崎 誠二

SEIJI YOSHIZAKI

不動産エコノミスト、不動産企業コンサルタント、CREビジネスコンサルタント
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション、CREコンサルティング、などを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数行う。

・レギュラー出演
 ラジオNIKKEI:5時から“誠”論(月~水:17時~)
 ラジオNIKKEI:吉崎誠二のウォームアップ 830(月:8時30分~)
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