現役世代とシルバー世代のポートフォリオを考える
今日は「現役世代とシルバー世代のポートフォリオを考える」です。
現役世代というとまだまだこれから長く働くという意味を考えるならば「まだリスクを取っても良いですよね?」と私は思ったりするのですよ。
まず現役世代の方々、私は株の評論家でも何でもないのですが、よく色々な方にどんな株を買ったらいいですか?と聞かれた時に、上場している会社の方に聞かれたら「自社株を買ったら良いのではないですか?」と。
内田:ある意味自己投資ですよね。
吉崎:そうです。
私が十年くらい勤めていた会社は一部上場会社でしたけれども、その時は自社株を買っていましたよ、給与から天引きで。
内田:励みになりますよね。
頑張って働こうと。
吉崎:励みになるし、多くの会社では少しプレミアムを付けているはずなのです。
何か補助のような、月々20,000円買うとなると、2万何千円とか…
そうすると、その時点でもう既にプレミアムが付いているではないですか?
そういう事を、オートマチックに引くというのもありだとは思いますが。
サラリーマンができる投資
例えばサラリーマンの方々でいうと、比較的に身近なワンルームマンションとか、不動産とか、そういうものも合わせて組み合わせてやっていくと、損益通算制度等が利用できて、税の効果も結構高いと思います。
現役世代の方々はある程度積極的に色々なものの情報を集めてみる。
「手を出してみる」という言い方ですと、語弊がありますけれども…
内田:お金にまだまだ限りもある世代であったりもしますからね。
吉崎:そうですね。
要は、投資というものに対して色々チャレンジしてみる。
情報を集めつつ、というのが現役世代のポートフォリオの源になると考えたら良いのではないかと思います。
内田:時間もありますしね。
吉崎:時間もありますし、情報収集能力も高いと思いますので。
シルバー世代のポートフォリオで大事なことは?
その一方で、シルバー世代になるとどうですか?
これはある程度、今あるものを比較的安定感のあるものに投資して行きたいと思いますので…
リスクが少ないもの、あるいはある程度利回りが確約とまでは言わないけれども…
例えば、先ほど言っていたJ-REIT等は基本的にその期間中は予定分配金というものが決まっている訳ですから、何も無ければそれだけ貰えるということです。
今は平均で4%くらい、J-REATは利回りがありますからね。
内田:結構イメージしやすいものなのでしょうね。
コンスタントにお金が入ってくるよ、といった感じの…
吉崎:そうでしょうね。
そちらと、比較的に高配当で安定感のある、日経225に入っていながらも高配当銘柄というものはありますから。
内田:配当は大事ですね。
吉崎:配当は大事ですよ。
インカムゲインに絞っていくという事ですよね。
内田:あとは、換金性みたいなものも大事なのではないかな?と思います。
取り崩して行かなければならない世代になるでしょう?
吉崎:そうですね。
あと同世代でしたらドル建ての年金保険とか、入っている方は多いですけれどもね。
円以外の資産をどれだけ持っておくのかも大事なのではないかなと思います。
内田:今回ドル建ての保険に入っている方達等は「結構、利益が沢山出た」と。
吉崎:私も60歳満期のものを一部解約しました。
満期を待つよりも今の為替相場を取ったほうがおいしいな、と思いました。
当然満期では無いので少しディスカウントされるのですが、それでも為替のプラスの分が大きいなと。
内田:やはり世代によって、全然ポートフォリオは変えなければいけないものだったりしますよね。
吉崎:組み替えていかなければならないですね。
そういう組み替えにおいても積極的にしていくタイミングというのが、50代後半や60代前半にやってくるのではないかと思います。
定期的なタイミングでポートフォリオを見直そう
では、50代が大事なのですね。
50代は大事でしょう。
私も年末年始に、とても仲良くさせて頂いているFPの方と一緒に2人で会話しながら、自分の資産の棚卸をしてみました。
「ここにこれがある」「ここにこの保険を掛けたな」とか…
棚卸をしていくと、これが足りていないのではないか?というものが見えてくると
思います。
シルバー世代の方も現役世代の方も、まずは整理してみる。
皆様、結構ぐちゃぐちゃです…
自分も含めて言いますけれども「何がどうだっけ?」という様なものが沢山あるではないですか?
それを整理してみるのも大事だと思います。
内田:そうですね。
まずはポートフォリオを整理してみて、今の自分の年代でどういう方向でやっていくべきなのかを考えて、足りないものを補っていく。
それで、変えるものは変える。
吉崎:その中である程度リスクを取っていくものと、安定を狙っていくものの分散をどうするか、という所を、それぞれの世代に応じたものを考えていくべきだと思いますしね。
内田:10年後などで見直す必要はあるのでしょうか?
吉崎:それはやはり年齢によって違うのではないでしょうか?
65歳とか70歳になってきたらもう少し短期間のものに見直した方が良いかもしれませんけれどもね。
内田:あと、お子様の手が離れたりとか、そういうタイミングも大事かもしれませんね。
吉崎:そちらの方が大事ですよね。
そういう意味での、家族間のライフイベントに応じて変えて行く、というのが大事かもしれないですね。
内田:年齢も勿論そうでしょうけれども、家族全体のライフイベントがどうなのか?
それがポイントですね。
吉崎:それは大きいですよね。
住宅をお持ちの方は「ローンの支払いが終わる」という、これも結構大きいですよ。
放送局 :ラジオNIKKEI第1
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※ 本記事はラジオNIKKEI第1「吉崎誠二の5時から“誠”論」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2023年1月23日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています