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【完全版】投資信託の種類・利回り・税金など基礎知識まとめ

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【完全版】投資信託の種類・利回り・税金など基礎知識まとめ

投資信託を始めようと考えた時に気になるのが「いくら稼ぐことができるのか」「いくら税金を支払う必要があるのか」ですよね。

本記事では、投資信託の種類と利回り・税金について解説します。
税金対策として利用できる「iDeCo」「一般NISA」「つみたてNISA」についても解説するのでぜひ参考にしてください。

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投資信託の種類

投資信託の種類

投資信託は大きく公社債投資信託と株式投資信託の2種類に分類できます。

公社債投資信託とは、投資先に株式は含まず、国債や社債などの債券をメイン商品としています。
一方で株式投資信託は、株式を購入し運用する投資信託です。

次の表に投資の種類と地域をまとめました。

種類国内国外
債券国内債券型(主に日本の債券に投資)海外債券型(主に海外の債券に投資)
株式国内株式型(主に日本の株式に投資)海外株式型(主に海外の株式に投資)
不動産投資信託主に日本の不動産投資信託に投資主に海外の不動産投資信託に投資
コモディティ金・原油・穀物などのコモディティに投資金・原油・穀物などのコモディティに投資
その他ヘッジファンドなど金融先物など、上記以外に投資ヘッジファンドなど金融先物など、上記以外に投資
バランス型複数の資産に分散投資複数の資産に分散投資

投資信託の為替ヘッジとは?

投資信託の為替ヘッジとは?

「為替ヘッジあり・なし」を選択できるファンドがあります。
為替ヘッジ為替変動リスクを回避(ヘッジ)することを意味します。

為替ヘッジは、為替変動による投資信託の基準価額への影響を防ぐために行います。
そもそも投資信託には、次の8つのリスクがあります。

(1)価格変動リスク
(2)為替変動リスク
(3)信用リスク
(4)金利変動リスク
(5)流動性リスク
(6)カントリーリスク
(7)不動産投資信託(REIT)リスク
(8)その他リスク

この中の為替変動リスクを回避するためにあるのが為替ヘッジです。
為替が円高になっても基準価額が下落するのを防ぐことができるので、資産価格の利益をそのまま得ることができます。

為替ヘッジあり・なしの違い

為替ヘッジあり・なしのそれぞれのメリットデメリットをまとめました。

メリットデメリット
為替ヘッジあり・円高になったとき基準価額の下落を軽減できる・円安になっても為替差益を享受できない・ヘッジコストがかかる
為替ヘッジなし・円安になったとき為替差益を享受できる・円高になると基準価額が下落する

一概にどちらがいいとは言えませんが、為替ヘッジありがおすすめなのは次のような人です。

・将来の為替相場が円高になると予想している
・為替変動のリスクを抑えたい
・低金利な国に投資したい
・短期で運用したい

一方で為替ヘッジなしがおすすめなのは次のような人です。

・将来の為替相場が円安になると予想している
・リスクを取っても為替差益を獲得したい
・投資コストをかけたくない
・長期で運用

投資信託で期待できる利回り

投資信託で期待できる利回り

投資信託の利回りとは、投資金額に対する収益の割合のことです。
投資信託は基本的に複利(ふくり)で利回りを計算することになります。
具体的な例を解説します。

複利で5%の利益の出る運用をしたとします。
1年目は元本100万円に対して50,000円の利息がつき、2年目は、1年目の利息50,000円を足して元本105万円で5%の利益がつくので、利息は52,500円になります。
3年目は、2年目の元本105万円と利息52,500円を足した、110万2,500円に対して5%の利息がつき、購入から3年後の合計金額は約115万7,000円となります。

利回りを算出する際の計算式は以下の通りです。

利回り(%)=(譲渡損益+分配金)÷運用年数÷投資金額×100

投資信託でかかる税金

投資信託でかかる税金

上手に運用できれば、資産を効率良く増やすことも十分可能なのですが、投資信託で得た利益には税金が課せられます。

税金をなるべく最小限に抑えることができれば、最終的に手元に残るお金は大きくなるため、投資で儲けた利益に対する税金についての知識も十分に理解しておきましょう。

課税対象になるもの

投資信託にかかる利益は「分配金」と、投資信託を解約する際に発生する「譲渡益」の2種類があります。
さらに分配金は「普通分配金」と「特別分配金」の2つに分けられ、分配の仕組みや税金のかかり方はそれぞれ違います。

1:普通分配金
普通分配金とは、基準価額いわゆる投資信託をはじめに購入したときの値段と比較して運用により得られた利益を投資家へ分配するお金のことです。
この普通分配金は運用によって得られた投資家の純粋な利益となりますので、もちろん課税の対象となります。

2:特別分配金(元本払戻金)
特別分配金とは、決算前の個別元本より分配金が支払われた決算の後の個別元本が下回っている場合、その下回った部分について投資家へ戻されるお金のことです。
そのため税金はかかりません。

3:譲渡益
譲渡益とは、投資信託を解約した時に得られる利益のことです。
売却時の基準価額が購入時の取得単価を上回った場合は課税対象となりますが、売却時の基準価額が購入時の取得単価を下回った場合は課税対象ではありません。

税金の計算方法

投資信託にかかる税金は次の計算式となります。

投資信託にかかる税金=(投資信託で得た利益-購入・解約にかかった手数料等)×20.315%

投資信託の税金は、利益の20.315%です。
この20.315%の内訳は、所得税15%と復興特別所得税0.315%そして住民税5%となっています。
また、投資信託の購入・解約にかかった費用を差し引いて計算するので、忘れないようにしてください。

具体的には、投資信託の解約により10,000円の譲渡益を得たのと同時に100円の解約手数料いわゆる信託財産留保額がかかった場合、課税対象となるのは、譲渡益10,000円から信託財産留保額100円を差し引いた9,900円になるということです。

投資信託の税金を減らすために利用できる制度

投資信託を購入する場合、税金対策として「つみたてNISA」「一般NISA」「iDeCo」の3種類を利用することができます。

それぞれの特徴を次の表にまとめました。
※NISAは2024年に制度変更があります(表は制度変更前の内容です)

つみたてNISA一般NISAiDeCo
利用できる人日本に住む20歳以上の人(年齢上限なし)日本に住む20歳以上の人(年齢上限なし)日本に住む20歳~65歳未満の方
新規に投資できる期間最長20年間(2018年~2037年)5年間(2014年~2023年)65歳になるまで
非課税期間投資した年から最長20年間投資した年から最長5年間75歳になるまで
年間投資上限額40万円120万円14.4万円~81.6万円(加入者による)
累計非課税投資上限額800万円(2019年からなら760万円)600万円加入者による
非課税メリット運用益が非課税運用益が非課税運用益が非課税掛金が所得控除受け取り時に控除あり
投資対象商品金融庁の基準を満たす投資信託・ETF国内外の上場株式・株式投資信託定期預金・保険・投資信託
投資方法定期的継続的な方法のみ(積み立て)制限なし毎月積み立て・年単位拠出
資産の引き出しいつでも引き出せるいつでも引き出せる60~75歳の間(積立期間 が10年未満の場合段階的に受け取れる年齢が繰り下がる)
口座開設手数料管理手数料不要不要必要

iDeCoは、掛金が全額所得控除されるという特徴があります。
その結果、課税所得が減り、当年分の所得税と翌年分の住民税が軽減されます。
また、利息・運用益が非課税となっており、20.315%の課税はありません

つまり、運用益が10万円の時に、課税ありでは79,685円の受け取りとなりますが、iDeCoの場合は非課税のためそのまま10万円を受け取ることができるという仕組みです。

他にも受取時も一定額まで税制優遇があり、年金で受け取る場合は「公的年金控除」、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。

退職所得控除の計算式は次の通りです。

勤続年数退職所得控除
20年以下40万円 × 勤続年数(80万円以下のときは、80万円)
20年超800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)

年金方式で受け取る時の控除額は次の通りです。

・65歳未満
※ 公的年金等の収入金額の合計額が60万円までの場合は所得金額はゼロとなります

公的年金等の収入の合計額割合控除額
60万円超~130万円未満100%600,000円
130万円以上~410万円未満75%275,000円
410万円以上~770万円未満85%685,000円
770万円以上~1,000万円未満95%1,455,000円
1,000万円以上100%1,955,000円

・65歳以上
※ 公的年金等の収入金額の合計額が110万円までの場合は、所得金額はゼロとなります

公的年金等の収入の合計額割合控除額
110万円超~330万円未満100%1,100,000円
330万円以上~410万円未満75%275,000円
410万円以上~770万円未満85%685,000円
770万円以上~1,000万円未満95%1,455,000円

また、つみたてNISA・NISAは2024年から制度が変更となります。
変更点は別の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

投資信託で確定申告は必要!

投資信託で確定申告は必要!

投資信託の分配金や譲渡益は申告分離課税(しんこくぶんりかぜい)という扱いになるので、サラリーマンであっても、投資信託の利益があれば確定申告が必要です。

しかし、次の場合は確定申告をする必要がありません。

・投資信託の運用損失が出た場合
・源泉徴収ありの特定口座を利用している場合

特定口座とは、投資信託などを取り扱っている金融商品取引業者において開設できる口座のことで、確定申告などの複雑な手続きをできるだけ避けたいのであれば「源泉徴収あり」の特定口座を開設するようにしましょう。

また、利益が出ている場合には特定口座を開設している場合確定申告は不要ですが、万が一損失が出た場合には確定申告をしないと譲渡損失の繰越控除を受けることが出来ません。

繰越控除とは、株式や投資信託などの運用で損失が出た時に、毎年確定申告を行うことによって、最大3年間損失を繰り越すことが出来る仕組みです。
これにより、翌年に運用で利益が出た場合には、前年から繰り越した損失と相殺することができます。確定申告をすれば、一般口座や、他の証券会社の特定口座の譲渡損益と通算して還付を受けたり、損失の繰越控除を適用させたりすることも可能です。

まとめ

まとめ

本記事では、投資信託の種類・利回り・税金などを解説しました。
資産形成の1つの手段として投資信託を始めてみようと考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
投資信託は長期運用を行い複利の効果を得ることで、利益を増やしていくことにメリットがあります。
そこで大事になるのが、ご自身の無理のない範囲で投資をし続けることです。
未来や老後にいくら必要なのか?を洗い出し目標を定めることも重要ですが、現状の収支を見ながらいくら投資を無理なく続けられるのか?を把握することも非常に大切です。

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