新NISAが話題です
番組の冒頭でもお伝えしましたが、新NISAが始まりマーケットでも大きな話題になっています。
今回はNISAの活用術について色々と教えていただこうかなと思います。
まず昨年から当然2024年1月から盛り上がるかなと思っていたのですが…
予想した以上に盛り上がっていますね。
そうですよね。
僕の周りでも何かちょっとした相談で…
「新NISAって何から手を付ければいいですか?」と、あまり僕に聞かれることはなかったのですが、最近我が社に勤めるOLの方なども「これどうすればいいですかね?」と。
みんな「何かしなきゃ!」と思っているようです。
安藤:国の狙いも的中して、効果テキメンかな?と…
内田:「一人一人が儲けなさいよ!」「資産運用しなさいよ!」「株を買いなさいよ!」
そうですねってことですね。
安藤:ここ最近のニュースを見ていたら、人気のオルカンexスリム株式。
1月9日の残高が1,000億円。
1日で、これは前年の12月最後の追い込みで、その時も残高が増えていましたが…
その1か月と同じなので、とてつもない資金流入がありました。
吉崎:NISAで買っているのでしょうか?
安藤:そうだと思います。
恐らくですが、弊社にも色々とお問い合わせをいただき「何をすればいいですか?」と。
「まず口座を開いたらいいんじゃないんですか?」とお伝えしています。
ただ、そういった方はオルカンだったり、S&P500など…
ネット検索してすぐ出てくるような、外国株中心のインデックスファンドで良いのでは?と思います。
内田:上がっていますし、お金が集まっていますからね。
REITを見ていても、REITのETFはファンドオブファンズですね。
REITを組み合わせたETFがすごい伸びている。
とりあえずREITは銘柄を選ぶのが面倒くさいので、これでいこうか…と…
少し利回りもいいですよね?
吉崎:そうですね、4%以上ありますので。
しかし「とりあえず面倒くさいからこれを買っとこう」ということは結構多いのです。
内田:色々と調べるのも大変ですものね。
「とりあえず始めてみよう」というような人たちが…
もともとあくまで個人投資家向けの施策なわけです。
なので、そこまで入ってくるか?インパクトがあるか?というと、懐疑的でした。
例えば大学の運用資金や年金機構や機関投資家の方がよほど大きいわけで…
ただよく考えると、現預金が1,000兆円眠っているわけですよね?
内田:そうですよね。
安藤:前年度まででいくと…
よくいう50%が現預金、15%ぐらいが株式と投資信託。
2,000兆円の資産の中で、300兆円ぐらいしかなかったわけです。
それに100兆円が上乗せされたらスゴイことです。
33%、なかなかいい感じでマーケットを下支えするんじゃないかな?と思います。
内田:日本株は年初から結構上がっていますものね。
吉崎:ここ数千円で上がったり…
3,000円ぐらい上がったことは、どれぐらい新NISAへの効果があったのでしょうかね?
内田:私も今日それが気になって記者さんに聞いてみたのです。
「そんなにじゃないんじゃないの?」と言われて…
吉崎:1,000円しないくらいなのでしょうか?
700〜800円くらい…?
安藤:一部あるのでしょうが、いずれ資産が出てきそうな気がしますよね。
内田:こんな最初からドカン!と入れるのですかね?
吉崎:しかし「くるかな?」と思って買っている機関投資家もいると思います。
安藤:それもあるでしょうね。
相談時に安藤が伝えていること
私も色々な方から相談を受けてる時に伝えてるのが…
今まで株式投資をほとんどやっていなかった方が、このタイミングで口座を開き、NISA口座を設定し運用すると思います。
となると、ある意味デビュー戦じゃないですか?
なので「いきなり飛ばすのはやめましょうね」と、伝えています。
トップギアを入れちゃうとね…
安藤:120万円と240万円という枠が定められているわけじゃないですか?
「これを早めにセットしたい!」という声をよく聞くのですが、なぜそんなに急ぐ必要があるのか?と…
やはり税制優遇されるといっても、株は安い時に買って高いときに売る。
今はマーケットが少し不安定といいますか、超高値圏じゃないですか?
となると、ここで全力で投資するというよりは、始めたばかりのビギナーの方はこれから少しずつ様子を見ていく方がいいのではないか?と。
まずは積み立ての枠を月数万円使って、先ほど申し上げたようなインデックス型のファンド。
この辺から始めたらいいんじゃないの?というのが、今アドバイスしていることです。
「毎年買わなければいけない!」という考えになってしまっている方が本当に多いので、ここは注意した方がいいんじゃないかな?と思います。
内田:やっぱりタイミングや時期を選べるわけですからね。
安藤:そうですね。
一般投資枠では年間で240万円まであるので「年末に残りを使い切ろう!」みたいな方には選ばれそうですね。
ふるさと納税みたいですね。
内田:そうすると「この月だけすごい上がるぞ!」みたいな…
何かありそうですね。
安藤:1番怖いのが、これだけ盛り上がってる投資熱が冷え切ってしまうことだと思うのです。
今年も来年もマーケットが下がったとしたら、株が怖いものという印象になってしまうので…
吉崎:人によっては「4万円を超えるんじゃないか?」という人も出てきましたよね。
少し前までは一言も「4万円で」とは言わなかったのに。
内田:そうなった時は注意が必要なので。
昔から言われますよね。
吉崎:企業業績みてたらいいですものね。
それなりの結果。
内田:あと景況感も悪くないですから…
吉崎:世界的に見たら、今は日本にお金がバッと流れている感じでしょうか…
為替はどっちに行くか?など、それ次第でしょうけれど。
安藤:高値圏で「ちょっと怖いな…」と思う方は、やっぱり積立ぐらいから始めて…
無理に枠を全て使おうと考えないのが良いのかな?と思います。
吉崎:つみたてNISAはやったことがないのですが、どういう仕組なのですか?
固定で毎月3万円や5万円を設定するのですか?
内田:買うものも決めるのですよ。
安藤:投資信託を買っている方が多いですね。
内田:そうですよね。
でも、色枠が何個か…
何て言うんですか?投資信託もその中から見てやっています。
何を基準に買う?
しかし、本当に全く見ないような買い方をしてる方が多いです。
インデックスに積み立てをする。
楽天証券だとカードが選べたり、色々引き落としも選べるし、ポイントも入る。
それで、個人投資家の方をかなり集めたそうです。
やっぱりお問い合わせしている方は若い方が多いのですか?
安藤:そうですね。
元々やっていた方は、そもそもが米国の株式の個別銘柄を自分で調べて買っていた方などがいらっしゃいます。
そうではなくて、最近口座を開いて「何をしたらいいか分からない!」というご相談は若い方(20代の方)は非常に多いですね。
そういう方がいきなり貯め込んできた貯金を全て個別銘柄に!というのは、リスクが高いかな?と思います。
なので、まずは積立から始めるのがいいでしょう。
内田:だからポートフォリオを組んでいくわけですものね。
安藤:まず少し取り組むと経済ニュースが耳に入るじゃないですか?
そこから個別銘柄をやっていくのでもいいと思います。
内田:それをポートフォリオの核にしながら、足りないものをその後色々補っていくみたいな…
しかも長い期間かけてというイメージなのです。
そうしないとやっぱり続けていかないと意味がないわけですものね。
まず、長期でやるべきです。
当然、このNISAはそうなりますね。
税制優遇は恒久化されて期限がなくなったわけですから。
長く応援して持っていくと、毎年同じ銘柄を買い進めていくのも、もちろんいいと思います。
まずは長い目でやっていく。
キャピタルゲインと配当と両方の税金がかからないのでしたっけ?
安藤:もちろん証券口座があるわけなので…
複数使っている方は当然ですが、NISA口座だけが非課税になるのと円のようなので。
例えば短期売買を繰り返す口座があったとすると、それはもう完全に分けて「この銘柄はこの口座で買う」というように2〜3個の口座を使い分けてる方が結構多いですよね。
内田:今までのもそうですが、投資信託をいくつか積み立てにしていて、しかしそれは課税されちゃうわけじゃないですか?
これを機会に非課税の方にまとめたらどうなの?という事で、結構「どれからやったらいいのか?」というのは難しいですよね。
その辺はまた安藤さんに改めて別途相談でいいかなと…
安藤:NISA口座のスイッチは大変ですよね…
このテーマはもっと色々と深掘りができそうですね。
内田:話題なので、1回では区切りきれない感じですね。
次回もまたお話できればと思います。
※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から”誠”論 NEXT」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2024年1月15日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています