ローンを組む時にまず考えること
社長、不動産投資を検討している方が住宅の購入もしたいそうです。
「ローンを組むにあたって、注意するべき点はありますか?」と質問を受けたので、今回はローンについて詳しく聞かせていただけませんか?
このローン(借入)は、会社員の方(本業収入が入っている方)が例えば投資用不動産を買う、投資用の太陽光を購入する。
こういう時に活用するレバレッジのことでよろしいですか?
あとは自分の住むための家を購入する居住用の住宅ローンですかね…?
そうですね。
では、今回はこの辺の関係性について話していきましょう。
まずはじめにやるべき事は…
これはライフステージに合わせて、いつどれぐらいのお金がかかりそうなのか?何歳で結婚して何歳でマイホームを買うのか?という人生設計ですね。
これをまず固めましょう!というのが、そもそも1番最初にやることです。
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マイホーム購入時にローンが使えなくなる危険性?
ライフプランを考えると、ローンに有利になるのですか?
そもそも、いつ頃に自宅を買うのかが分からないと、投資用のローンをいつ組んでいいのか?というのも見えてこないのです。
具体的に言うと、例えば投資用の不動産を2件、3件と買っていきました。
とある時に「住宅を購入したいな…」と思って銀行に相談に行くと「あなたは不動産投資をたくさんやっています。そのため、借入過多なのであなたには住宅ローンは出しません」と言われてしまったらどうですか?
ローンを使いすぎると、住宅が買えなくなるケースがあるということですか?
もちろん倍率など数字がありますが、基本的に銀行はお金をあまり借りてない方に対してお金を貸したいのです。
仮に細川さんに借入が100億円あるとしたら、僕が安藤銀行としてお金を貸すか?というと、貸したくないですもの…
この人は本当に返済できるのか?と思いますよね…
「そんな、100億円も借りて大丈夫ですか?」という風にやっぱり見てしまうのです。
しかし「まだ借入がなく真っさらで、年収は◯◯◯円くらいです。」という方がいて、その中から十分返してもらえそうだなと思ったら喜んで貸したい。
なのでマイホーム買うときは「是非、当行で!安藤銀行をご活用ください!」という営業をしたいのです。
このようにですね、住宅ローンだけではなく借入が増えてしまうと後から貸す銀行が渋るわけです。
なので、どういう順番で何のローンを組むのか?これを考えるためにも人生設計が必要です。
例えば、30歳の方が40歳、50歳、60歳でどうなっていくのか?どこに勤めているのか?年収はいくらなのか?
だから、この住宅ローンが返せるよねということを含めて、ちゃんと計画をしていかなければいけないのです。
しっかりと計画を立てないと、求めてるものが買えなくなることに繋がるということですね。
その可能性があるということですね。
例えば、投資用不動産の会社の方から営業を受けていたとしましょう。
投資用不動産の業者は物件を買って欲しいんですよ。
とにかく、提案している物件を買って欲しい。
あなたが10年後にマイホームを買うという情報なんて、知ったこっちゃないんですよ。
もうとにかくワンルームマンションをたくさん買って!という営業をする方が実際いるのです。
そうすると「大丈夫!大丈夫ですよ!」と。
「マイホームは、その時銀行でローンを組める所もありますから!」という話をされて、たくさんワンルームマンションを買ったとしましょう。
そして、いざマイホームを買おうと思ったら買えなかった…こんなことがよくあるのですよ。
なので注意しなくてはいけないのです。
ローンを組める目安はあるの?
どれくらいの金額でローンが組めなくなったり…
そういった目安の数字はありますか?
各銀行によって違っています。
つまり年収500万円の方はその8倍。
4,000万円〜5,000万円ぐらいまでにしてねということです。
となると、ワンルームマンションを2件買ってしまうと「もうほぼ使っちゃってるよね…」というような話があったりするわけです。
しかし銀行によっては、投資用ローンの後に居住用のローンを別枠として出してくれるところもあったりします。
それも含めて考えていかなければいけません。
1番ローンを出してくれる銀行はどこなの?と言うと…
どこどこ銀行というわけではなくて、日本の住宅支援機構の「フラット35」というローン商品があります。
フラット35を取り扱っている銀行はたくさんありますよね?
よく聞きますよね。
大元は半分、国のですが住宅支援機構というところがやっています。
そこが固定金利35年みたいな商品を出しているのです。
フラット35の審査はそんなにキツくない。
なので投資用マンションをたくさん買った後に家が全く買えなくなるのか?というと、そうではなく、フラット35は通ったりする。
うまい形で年収の15倍ぐらい借りてたとすると、さすがに住宅は買えなくなるかなとは思います。
ローンは最大でどれくらいの金額が借りられる?
中にはそうやって持ってる方もいらっしゃいますもんね。
もう住宅を買わないと決めて、投資に取り組んでるのであればもちろんそれは良いですよね?
そうですね。
あとは資産背景にもよります。
例えば保有資産が3,000万円ぐらいあって、頑張れば現金でもマイホームを買えるけれども、なるべく使いたくはない。
なので「頭金10%を入れるので90%の住宅ローンを出して欲しい」と。
こういう相談であれば乗ってくれるところが多いと思います。
なので、一概には言えないのですよ。
ただ厳密に言える事というのは逆のパターンです。
マイホームを購入した後に投資用の物件を買おうと思った場合、ここも厳密に年収の何倍という事が決められています。
投資用と住宅用で違いがあるのですか?
投資用ローンは普通に生きていくだけなら、別にやらなくても良いですよね?
まぁ…生きるためには必要ないですよね…
そのため、多くの方に対して住宅を持ってもらおう!と、国が支援している居住用のローンと、投資用ローンは根本的に考え方が違うんですね。
投資用ローンは、その事業自体がデフォルト(債務不履行)しないかどうか?というのをきっちりと見ています。
そういう意味でいうと「住宅ローンを含めて借入が今これだけある」その上でさらに「投資用ローンを組む」とすると、年収500万円の方だと「8倍の4000万円にもう収まってないよね?」と。
「それなら、投資用のローンは出さないよ」という判断になってしまうのです。
住宅を持った後に、投資用のローンを組もうと思うと結構難しかったりします。
ここも含めてやっぱライフプランは必要なんです。
審査が通りやすい順番はあるの?
しっかり計画を立てないとですね。
ちなみに色々な投資ローンがあると思いますが、例えば車のカーローンなど…
その中で審査が通りやすい・通りづらいなど、そういった位置づけはあったりするのですか?
1番難しいのは、やっぱり区分マンションやワンルームマンションのローンです。
先ほど言ったように、生きるために必要がないからですか?
そうですね。
年収倍率も先ほどの8倍とか、年収が1,000万円ぐらい超えていると10倍くらいでしょうか。
中には12倍ぐらい出す銀行もあったりするのですが…
年収倍率、定められたものを超えていたらほぼローンは出ません。
次に厳しいなと思うのが、一棟収益のアパートです。
アパートのローンは、そもそもが100%ローンというフルローンを出してくれないケースが多いのです。
頭金が必要ですよね。
そうです。
これはより事業性が強いので5%、10%、場合によっては20%などの頭金を求められる。
逆に求められる分、それが出せるのであれば、ローンを出していただける可能性は高いのです。
つまりワンルームマンションが1番難しく、意外と次に難しいのがアパートなのです。
アパートというのは必ず底(土地)が付いています。
土地の上にアパートって建っていますよね?
建物の価値はあんまりないのだけれど、少なくとも土地を担保に取れるのです。
ワンルームマンションは区分所有法と言って、この1部屋でこの土地があるよという風になっているのですが…
細長い、例えばタワーマンションで「この土地の上にドーンと200世帯あります!」みたいな。
タワーマンションなら700部屋くらいあったりする物件もありますよね?
そうすると、この狭い土地を700世帯(700)で割っているんです。
その700で割ったうちの1つの土地を持っているという話なので、要は土地担保部分が少なくなっちゃう。
アパートの場合は底(土地)が絶対に付いてるから「ここを担保で取る代わりにローンを出しますよ!」というので、意外にローンが組みやすかったりします。
太陽光発電投資のローンは?
次にローンを獲得しやすいのは、太陽光発電投資かなと思います。
これは信販会社のローンを活用して組ませてもらうのですが…
太陽光発電投資に関しては、そもそもFIT法と言って「国が20年間、あなたの発電所から生まれる電気を買い取りますよ」という仕組み前提で、投資用商品として成り立っています。
つまり担保価値というのは、地方の土地だったりするからあんまりない。
でもその事業全体に対して「ある程度は回収できるよね!」というのを銀行は見えているのですよ。
つまり全部の投資をやりたいよ!という場合は区分マンションの投資を始めて、一棟収益不動産。
そして太陽光発電投資を後からやると、意外に後からの投資はできたりするのです。
最も優遇されるのは住宅ローン
1番優遇されてるのは住宅ローンです。
住宅ローンは先ほどの繰り返しになりますが、人は生きていくために住まいが必要で、国としてはそこに対してローンを出したい。
35年間、ある意味取りっぱぐれ少なくね。
賃貸の場合、家賃はみなさん払っているので、それを住宅ローンという形に置き変えるだけで銀行としては金利が貰えるので、これは結構ローンが出やすい。
今言ったような順番でローンを組んでいくといいんじゃないかなと思います。
カーローンが与える影響とは?
細川さんが一瞬ふれた、カーローンや他のローンはどうなの?という話ですが…
今日話したことというのは、投資用のレバレッジを効かせるためのローンと、住宅の話をしましたね?
車のローンは全く別物なのです。
カーローンは信販系の会社、オリコやアプラスなどの金融機関で借ります。
これは300万円なのか、500万円なのか分かりませんが…
投資用物件をたくさん持っていたとしてもローンが組めたりしますよ。
しかし、逆はダメだったりしますよね。
それは生活に必要な車だからとか…
そういった理由にもなってくるんですかね?
そうですね。
あと不動産投資がうまくいってるかどうか?みたいな所もしっかり見られます。
変な物件を持ってしまって、ローン過多になってしまっているのであれば「この人に車用のローンは出したくないな…」という判断があるかもしれません。
しかし、組めないことはない。
カーローンというのはみんな最後に組んだりしています。
今日色々なローンの話をさせていただきましたが、最後に冒頭の話に戻ります。
では、それを誰がやるの?と言うと、結局FP(ファイナンシャル・プランナー)と呼ばれる方々にお願いするというのがメインになってくるのかな?と思います。
ココザスはFP(ファイナンシャル・プランナー)をたくさん抱えています。
ライフプランニングやローンの相談も無償で請け負っています。
「まだライフプランが決まっていないよ」という方がいらっしゃったら、お気軽にご相談いただければ、無償でお手伝いをさせていただきます。
いきなり相談は難しいという方も、まず「こんな風に考えてるんですけど…」だったり「こんな流れでローンを組もうと思ってるんだけど、どうでしょう?」など。
ざっくりとでもお話いただければ、パッと返信させて頂きます。
良かったらLINEからご連絡ください。
今回は「投資用のローン、住宅ローンの組み方」の話をさせていただきました。
ありがとうございました。