投資の世界の不思議(1)なぜ投資を始めるのか
今日は投資の世界の不思議について考えていこうと思います。
投資の世界には不思議なことが山ほどあります…
まずみんな何で投資するのかなという風に思いますよね。
内田:私の話でもいいですか?
私が投資する理由は普通にお金が欲しいから。
吉崎:お金が欲しいから。
僕は貯金をして置いていても利子がつかないので、投資をしてある程度のリスクを取ってでもリターンが欲しいなと思います。
内田:金融庁のアンケート結果を見ると、株式投資を始めた理由は配当がもらえるからと答えた投資家の人が半数以上いたんだそうですよ。
株式投資で狙うものは?
結局、日本の日経平均を見てても目標26,000円台。
吉崎:例えば30,000円、一時期は31,000円くらいはいきましたっけ?
日経平均が落ちてくると考えると、右肩上がりに ずっと上がっていく感覚がなく…
キャピタルゲイン狙いの投資よりも配当狙いですね。
ずっと日本の株価が低迷していたという歴史があるから、そう思うのかもしれないですよね。
吉崎:あとはある程度物心ついた時にバブル崩壊を経験していると、「あれだけ沸き立った時から急激に下落するんだ」みたいなこともあるから。
内田:そうです、我々はバブル崩壊を経験しているでしょう?
ITバブル崩壊も。
もちろん、その前のバブルがあるわけですが、崩壊後にリーマンショック、チャイナショックなど…
見つけようとすればいっぱいありますよ。
そういうのがあるから、やっぱり配当狙いという人が多いのでしょうね
ただ、内閣府の調査によるとまだ株式投資をしてない人の中で株式投資を「やってみたい」という風に話した人へ理由を聞いたところ…
「株価の上昇による値上がり益が期待できるから」と答えた人が半数近くいたということなので、少し状況が変わりつつあるのかなと思っています。
これは調査のやり方なのでしょうが、やっぱり株式投資は基本的にキャピタルを取っていくという人が多いイメージがあります。
不動産投資の考え方
不動産投資なんかはイメージしやすいですよ?
基本的にはインカムゲインを狙っていく方が多いですよね。
一般の方はやっぱり不動産でちょこちょこ売買してるっていうのは、かなりプロのイメージがないですか?
確かにそうですね。
私が欲深かったんですかね、ちゃんと値上がりして欲しいと思ったのですが…
吉崎:確かにそれを狙っているのでしょうけど…
不動産の場合はあまりそれを入れ替えて、投資スタイルをあまり短期でやるものでもない。
僕は不動産・株式投資・現金いわゆる投資の3分法で3つに割る方法をよく言われるけど…
不動産が比較的インカム狙いでされる方が多いとなる時に、株式でキャピタルを狙っていく。
値上がり益を狙っていくというのがキャピタルとインカムの組み合わせ的には王道なのかなという感じはします。
内田:そうかもしれないですね。
配当にしても、値上がり益にしても結局はお金が増えて欲しいというのが基本なんですよね。
ということは、今を楽しく生きるためにはやっぱりお金って増えていかないといけないよねと…
吉崎:中にはいるかもしれませんよ?
やっぱりあんまり経済は拡大しない方がいいんだと、地味がいいんだと。
内田:本当ですか?
吉崎:だって物々交換を全員がし始めたら、みんなが物々交換し始めたら、一切経済は大きくならないですからね。
本は絶対に書店で買わないとか、全てのものは人からもらうとか。
図書館でしか本は借りない、服は絶対に人からしかもらわない等にすれば、経済は拡大しませんからね。
何か日本人でそういうのが持て囃されてるとこはありますよね。
日本とかヨーロッパって比較的そういうの好きじゃないですか?
エコが好き。
地球を守るためにはエコは大事なんだけれども…
経済にとってはエコ過ぎるってのはどうかなって感じですね。
投資の世界の不思議(2)なぜ日本人は老後のことばかり考えるのか
だけど、七不思議の1つが何で日本人って老後のことばかり考えるのかなというのはすごく不思議ですね。
そうなんですよ、最近の若い人は特にそうでしょう。
まあ、私もそうなんですけど、若い子じゃないですけど。
吉崎:若いじゃないですか!
内田:まあまあ、ありがとうございます(笑)
今仕事頑張ってやるのって、ある程度老後のためって頭にはやっぱりありますよ?
何割かは。
吉崎:老後のための貯蓄?
内田:しちゃうかも。だって不安ですもん…
吉崎さんは不安はありませんか?
吉崎:いや不安ですけど、それはそれ。
今を我慢して老後というようり、今は今なりに楽しみたくないですか?
内田:まあそうですよね。
今が豊かじゃないと老後も豊かじゃないっていう、そういうことですかね。
吉崎:旅行に行くお金がいっぱいあったとしても、旅行したいなっていう時に「もうかなりヨボヨボです…足腰が弱っています…」という感じだったらできないじゃないですか。
内田:それじゃあ、人生全部考えた時には何となく残念な感じになりますよね、歳取った時のためだけなんてね。
吉崎:おいしい料理も歳取ってきたら、ちょっとでいいやと思うものね。
吉崎さんおすすめの投資方法
じゃあ吉崎さん、これを投資に置き換えるとどんな投資がいいと思います?
僕は先ほど言ったように、とにかく投資の一番の原則は分散だと思うので。
とにかく分散分散分散みたいな感じです。
内田:分けてます?結構。
吉崎:すごく分けてますね、分けるのが大好きです。
これは面倒くさいといえば面倒くさいのですが、これはインカム狙い、これはキャピタルを狙いというのを分けますし…
内田:結構細かくやってるんですね。
吉崎:めちゃくちゃ細かくエクセルでやってますよ。
本当はそういうアプリとかがあるのでしょうけれど、古臭い人間なんでエクセルでやってます。
分散投資って僕はすごく大事だと思っていますけど、分散投資ってどうなのっていう人も中にはいますよね。
内田:私は「そんなに色々見られないよ!一遍に!」って思っちゃうんですよ。
だから、結構集中させちゃうタイプですけどね。
投資は時期とタイミングが大事
前、違う番組だけれども、ウッチーと一緒にやってた番組で、ある方をゲストでお迎えしたところ、ものすごい大量に僕は超分散型ですって言ってた人がいましたね。
「最後にこれあげますよ、吉崎さん」と言ってくれました。
「ちょっとじゃいやなんです、大量に分散させることが株式投資のコツです」と彼は言っていましたけど、そうじゃない人もいるからね。
そうなんですよね。
そういえば、その投資の3原則ってよく言うじゃないですか。
それの中に吉崎さんが言った分散っていうのももちろん入っていますけど、その他にも長期というのもあって積み立てというのもあって…
それが長期分散積み立てっていうのが良しとされるってところがないですか?
これ私どうなのっていつも思うんですよね、吉崎さんどうですか?
僕も分散以外はどうかなと思いますね。
積み立てって基本的にいいと思うんですよ、給料天引きみたいなノリでね。
僕も上場会社に勤めていた時は、給料から天引きで持ち株会の株を買ってました。
今でもやっぱそれは生きていますよね。
だけど一方で「長期は今、子育てにお金がかかるぞ!」とかですね。
内田:やっぱりライフイベントってありますもんね。
吉崎:みんなそうだと思いますし、逆に今すごく高い時に今買うの?みたいな…
タイミングっていうのはあると思いますね。
私も実は長期分散積み立てをやっているんですよ。
もちろん、全然否定はしないんですね。
だけどこれが安心の入り口じゃないだろって思うんですよ。
やっぱり時期とタイミング選んでやらないとそれって損になっちゃう気がするんですよね。
まあリスクもあるのは当たり前なんですけど。
だから長期分散積立、基本は基本ですけど、じゃあタイミングどうやって計るってところをちゃんと学ばないといけないような気もするんですよね。
これ多分長期とか積立派は、経済って世界的に見ればいろいろな上がったり下がったり恐慌があったりするんだけど、50年100年のスパンで見れば基本的にはじわじわと上がっているんだ。
なので、いい時も悪い時も常に一定額を買い続けたり、一定額を積み立てておけば少なくともジワっと上がる。
一説には2%とか昔は4%とか5%とありましたが、今は2%とかぐらいでしょう。
少なくとも2%のリターンは世界経済的にはあるんだという考え方だと思います。
それを積立で行なえば、ドルコスト平均法も積み立てのパターンですね。
個人的には嫌じゃないですよ?
ちょっとやっていますし…
でも「つまんなくないですか?」と、すごく思うんです。
「どこどこの株上がったぜー!」みたいなことを火曜日に天野さんとやっていますが…
天野さんとしゃべっていると「これ、きていますよね?吉崎さん」とかしゃべったりして、そのワクワク感がなくないですか?
内田:なるほど。
でも、分ければいい気がしませんか?
吉崎:そういうことですよね。
SNSに寄せられたコメント
コメントもいただいてますので、紹介していきます。
分散したくても分散できるほどお金がありません…
今は株価200円のやつもあったりするし…
10万円とか安く買えるやつもありますよ!
だって大抵は80歳90歳まで生きるもん。
若い頃壮絶な苦労するのはまだ耐えられるけど、老人になって壮絶な苦労するのは、無理だべよ。
アタシ早熟か晩成かって言われたら晩成型の人生を歩みたいわいな・・・
ほう、晩成ね…
いろんな人がいますね。
投資も思考も分散しよう
何かやっぱり日本の投資の世界ってどこかで痛い目に遭うのではないかって思っていますよね。
確かにそれはやり方によってそうなるかもしれないけれど…
さっきのドルコスト平均法ではありませんが、ある程度分散させて長期分散積み立てしておけば、それなりに残るんじゃないかなと思うけれどね。
入り口と出口がどこなんだろうなと思うんです。
だから本当にバブルの時に入ったとして、それで今よりも出口がもっと手前だったりすると、やっぱりマイナスじゃんと…
吉崎:すごく高かった頃の直前に「2019年ぐらいのS&Pとか、ナスダックの上場してる株のETFとかあったら買うか?」という話ですよね。
内田:そうなんですよね…
だから結局分けておけばいい、長期でやればいい、積み立てておけばいいとかじゃなくて、ちゃんと勉強せよということになりますよね?
吉崎:ラジオを聞いてくださいよ!ということですかね(笑)
色々な本を読んだり、ラジオを聞いてもらったり、やっぱり自分の中での頭の思考も分散するほうがいいと思うんですよね。
内田:思考の分散ですか?
吉崎:この長期分散積立というスタイルのものもあれば「この部分はちょっとぐらいは集中させておこうか…」とか「一発勝負狙おうか…」とかね。
内田:それも勉強してるからこそできるっていうことですよね?
吉崎:僕なんかは仕事中もずっとラジオNIKKEIを付けっぱなしです。
聞いているかどうかは別としても、かかってはいますよ。
内田:お金が増やせる・楽しい勉強だという風に思うなら、投資の勉強って結構前向きにできそうな気もしますね。
だからそうしながら、今勉強しながら楽しむ。
そして将来も楽しめるっていうものだと考えればいいんですよね。
小さいことからコツコツと
不安の要素って何かなって考えましたが…
例えば賃貸住宅にずっと住んでいる不安っていう人がいるじゃないですか?
もちろん収入無くなったら住むところ無くなるみたいな。
それも不安だし、老後のお金をどうするんだってことも不安ですし、不安って挙げればきりがない。
では賃貸住宅ではなく、持ち家にすれば不安が解消されるのかっていうと、そのローンをいつまで払い続けるんだとか…
あとは直したりとかしなきゃいけないので…
税金もあるし、結構大変だと思うんですよ。
吉崎:価値が下がるかもしれないし、リスクはどれもこれも一緒じゃないかなと思います。
将来を不安に思わず、自分の中で許容できるレベルのリスクを取って、積極的に自分なりの考えで自分で投資をしてみるというところから始めていかないと、いつまで経っても変わりません。
内田:不安はどれもこれも一緒ですかね…
一歩一歩前進せよと。
吉崎:そういうことだと思います。
小さいことからコツコツとですね。
放送局 :ラジオNIKKEI第1
放送日時:毎週月曜日〜水曜日 17:00~17:50
※ 本コーナーは毎週月曜日のコーナーです
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※ 本記事はラジオNIKKEI第1「吉崎誠二の5時から“誠”論」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2022年10月17日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています