海外不動産の投資事情 人気の国はどこ?
今日は月イチゲストをお招きしています。
ココザス代表取締役CEO 安藤義人さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
内田:前回はモンゴルの投資について伺って、Xでも我々も何か盛り上がっちゃいました。
モンゴル以外にも色々とやっていますから、この前のコーナーでも吉崎さんから海外不動産がすごく注目だということで…
なので前回も非常に興味深かったということで、海外不動産の投資事情を、さらに深掘りしていこうかなと思います。
これだけだとざっくりしてますけれど。
海外不動産と言ったら、アメリカはもちろん、ヨーロッパもあればイギリスもあれば、東南アジアもモンゴルもあって幅広いじゃないですか?
どこからいきますか?
安藤:大別すると、1番人気なのは新興国です。
内田:やっぱり新興国は人気なんですね。
安藤:マレーシアやフィリピンなど、人口が伸びることが確実視されてるような場所だと売却益狙いで、海外から買ってくる方がいます。
内田:これから値上がりしていくだろうという期待も含めてで、その利益をとっていく。
安藤:そうですね。
後は先進国。
中国、日本もそこに入ってくるわけですけれど…
安定したマーケットでアメリカ、イギリスだったりオーストラリアも入ってきますかね。
というところとあと途上国。
これからもっともっと伸びていくだろうと思われているところが大きく、この3つに分かれるんじゃないかな?と思います。
結局不動産ですから、人口あるいは世帯、特に住宅の場合は世帯がどう伸びてくるのかで、先進国の中でアメリカは人口が増えていますよね。
一方でそれほど増えているわけじゃないイギリス。
各地は宗主国。
つまりインドやシンガポールなど、元々イギリスの植民地だったところの方々が、例えば息子さんや娘さんを大学に行かせるとか…
そういうことで潜在的に人口が増える、あるいは居住人口が増える可能性がある。
内田:なるほど。
吉崎:あるいは先進国で言うと、ベルリン。
ベルリンの海外不動産投資はかなり人気です。
どんな場所にお金は集まるのか
利回りも低くて買われますが、ドイツはもう御承知のとおり移民の色々なネガティブな問題もあります。
移民が多いというところもありですね。
特に東ドイツ。
ベルリンは東ドイツの中にありますから、そういうところではこれから伸びてきそうだという…
日本はその中では若干移民期待できない人口を期待できないという中で、先進国同士の中では厳しいかなという感じですよね。
どんな形にしても、人口や世帯が増えていくところっていうのにお金が集まる。
そうですね。
吉崎:やはりさっきのマレーシア、インドネシアは一昔前にすごく流行りましたね。
タイとかね。
めちゃくちゃ流行りましたが、ある程度今はそれの後半に来ていて…
さっき安藤さんがおっしゃられた中でも、これから来そうな地域、例えば前回喋っていただいたモンゴル、あるいはバングラディッシュとか。
そういうようなこれから来そうなエリアは色々な所有権の問題や融資がどうなの?というハードルが高かったりするんだけれども…
狙い目という風に見ている方が多いというのがざっくり全体像かなっていう感じですよね。
安藤:そうですね。
今、吉田さんがおっしゃったように、今から8年ぐらい前からですかね?
例えば、フィリピンのマニラ、後はクアラルンプール(マレーシア)ですね。
あとはカンボジアのプノンペン、この辺は相当流行ったのです。
吉崎:タイのシナチャなど…
内田:いろいろ聞きましたし、本などもいっぱい出てましたね。
吉崎:日本企業が行ったところも結構ありますからね。
トヨタが行っていました。
安藤:なので、もう十分上がってるんですよね。
個人投資家サイドで「これからアップサイドを狙っていきたいな」となってくると、人口が伸びるのも間違いないので、中長期で持っておけば上がるとは思うのですが…
まだまだこれからの国に皆さん目を向けているというところがありますね。
内田:できれば安く買いたいですしね。
安藤:そうなんですよ。
海外不動産で気をつけなければならないこととは?
安く買うということはエグジット狙いということで…
つまりそれはどこかで売却益を取ろうということでしょう?
売却益を取ろうってなるのと、インカムゲイン賃料収入を取りたい。
賃料収入も上がる可能性があるということを考えると2つポイントがあります。
まず購入の時に融資がつくかどうか?ちょっとこれは置いておいて…
後は、管理がちゃんとできるのか。
これは賃料収入が入ってくるかどうかというところが1つ。
もう1つはキャピタルゲインを得るためにはセカンダリーマーケットが必要で、手放すところが公正公平な形で手放すような市場が存在するのか?というところが不安視されています。
それが整っているエリアに行くと、かなりやっぱり有望と見るべきなんじゃないかなと思います。
なるほど。
だから人口世帯が伸びているところ、人口が増えてくるビジネスみたいなものがしっかり成り立っているところでなきゃいけませんし…
セカンダリーもしっかりしなきゃいけない。
1番怖いのはセカンダリーで売却する時に次の投資家さんがまた買うので…
投資家のマーケットですと、要は実需のニーズではないんですよね。
できれば現地で家を買うっていうところで手放すっていう方がニーズがいくらでもありますから、そういう国を狙っていくっていうのが1つ。
吉崎:安藤さん、それをもっと大きな声で言った方がいいと思う。
すごく大事なところなんだよね。
みんな投資家!投資家!で、言い方が悪いけれどババ抜きになっちゃいますと。
安藤:ババ抜きなのですよ…
内田:確かにそうですよね。
でも、そこにしっかりと地に足をつけて芽を張って摘んでいくっていう人たちが増えれば増えるほど、安定したマーケットになっていきそうですね。
安藤:なので、リゾート地よりも、元々そこに住んでらっしゃる方が沢山いる場所のほうがやっぱり安定感はありますね。
内田:たくさんいて、なおかつ更なる成長が見込めるところですね。
吉崎:住環境が今現在イマイチで、住環境が整うようなところに投資マネーとしてお手伝いをするみたいな形。
住環境が整った状態で、そのエリアに住んでいる方に買っていただくというようなイメージでね。
これは海外不動産投資で結構重要なことです。
海外不動産における規制
ただ本当に絞っていくと難しい話ですね。
そんなに多くないというところと、あと先ほど吉崎さんがおっしゃった「誰が持てるのか?」みたいな外国人の所有の規制などがかなりありまして…
例えばその土地の持ち分をちゃんと持てるエリアは結構限られています。
モンゴルもちょっと違いましたよね?
建物の所有者でしたよね…?ト
ほとんどの新興国が建物の所有権だけで、インドネシアは建物の所有権も持てません。
登記ができないので…
誰かが建てなきゃダメなんだよね?
安藤:そうですね。
吉崎:お金をかけてお金を渡して…
安藤:ちょっと怖いですよね。
吉崎:例えば内田さんという人がインドネシア(ジャカルタ)に住んでいる方といるとすれば…
内田さんが持っていることにしてもらうということで、内田さんの名義で登記してもらうってことで、ここで握りあうってことね。
内田:なるほどね。
でも何かどっかで誰かが、逃げちゃったりとか…
そういうことがあった場合はやっぱりグチョグチョになっちゃいますよね…?
安藤:それなので、現実的ではありません。
吉崎:すごく聞きますよ…
その方が何か悪さをすると…
内田:ちゃんと選別して投資先を決めないと危ないですよね。
「ここなんかすっごい成長しそうじゃん!」みたいな感じでやってしまうと、とんでもないことになる可能性もあるということですね。
安藤:そうですね。
やはり海外不動産はリターンが大きいのですが、その分リスクもあります。
なので、間に入ってくれるエージェントの会社、個人エージェントから買うことは多分ないと思うので…
エージェント会社が最後まで責任を持って仕事をしてくれるのかどうか。
ここができないと書類のやりとり、先ほどあった管理の話などで不備が出ると本当に困ったことになってしまいます。
そこは本当に要注意ですね。
内田:そうでしょうね…
そうすると安定を求めるのか?成長を求めるのか?
安藤:結局リスクリターンのバランスはある程度イコールであると…
モンゴル不動産はどう管理している?
モンゴルは管理はどうやっているのですか?
弊社は現地の法人があるので、現地で管理をして繋ぐっていうようなやり方です。
吉崎:モンゴルの通貨は何でしたっけ?
安藤:「トゥグルク」です。
吉崎:その現地の人がトゥグルク通貨で払うわけですね。
それで投資家も円でもらう。
安藤:なので、やはり基本的にその通貨の変動リスク。
ここを日本国内の投資家さんが負うという話になります。
これは変動リスクなので、円安になれば円ベースで資産が増えますし、逆にいけば減ってしまうというのはそこも加味しないといけないので…
やっぱり通貨を見なければいけません。
見なきゃいけないものが結構ありますね。
小口のクラウドファンディングがオススメ
「海外不動産に興味あるな!」という方へのオススメは、小口のクラウドファンディングです。
例えば「1口10万円からできますよ!」とか…
投資対象が海外のものが増えてきてるんですよ。
内田:クラウドファンディングで投資をするのですか?
安藤:そうです。
なので国内の投資家さんの1口、例えば100万円で100名の方で1億円。
これで物件を買うというような。
そこから入って勉強していくっていうのがステップとしたらいいと思いますよ。
内田:「それって大丈夫?」と思ってしまうのですが…
安藤:運営母体次第ですね。
運営母体は大手の財閥系のファンド、不動産デベロッパーなどがやってるところから入ると。
内田:そういう人たちも大手のデベロッパーの人たちもすごくクラウドファンディングを小口でやっていたりするんですね。
安藤:結構増えてきてますね。
吉崎:本当にここ最近ですよね。
安藤:不動産の証券化のようなマーケットが非常に盛り上がってきているので。
それで投資家の窓口を増やそう!というような動きなので、そこに素直に乗ってみるというのが1つあるかなと思いますね。
内田:そうするとある程度の少額な金額で入れて、勉強もしながら入ることになるんですね?
安藤:まずは触れてみないと分からないところが多いと思うので…
内田:これは金額が大きいと「ちゃんと調べて!」だと思うんですけど。
そう言ってる間に時間が経って「あぁ、上がっちゃったよ…」みたいな…
安藤:上がってきたら情報も増えるし、リスクも減るので…
そこはバランスが一致しているので、大きなリターンを取りたいのであれば、まず少しやってみる。
そして、勉強は一生懸命ずっとやっていかないといけないんじゃないかな?と思いますね。
有望な地域の探し方
安藤さんはどういう風に有望な地域を探したりするのですか?
安藤:自分の個人的な投資としても、手掛ける商品としても両方の観点で色々探していくのですが…
Excelに片っ端から人口動態などを入れて、第1言語・第2言語ぐらいまでを入れて、フィルターをかけながら有望国を探しています。
通貨もドルも使えるのか?とか…
内田:確かにドルが使える・使えないは大きいですよね。
安藤:USDが使えると投資のハードルとしては結構下がるんですよね。
後はドルだったら円ドル円の動きを見ずにドルでUSDで使えれば…ってあるじゃないですか?
ただ、その国だけの通貨となると、やはりそこはチェックしていかないといけないので、Excel管理ですね。
吉崎:モンゴルではドルでやり取りができるのですか?
安藤:トゥグルグが多いですね。
なのでそういう意味でいうと円とトゥグルグの動きというのは、もう毎週ウォッチしてますね。
今どんな状況ですか?
円安です。
一緒なのですね。
安藤:はい、一緒です。
なので円ベースでいうと増えていくような状態なので、それを喜んでいいのかちょっと分かんないのですが…
吉崎:円ベースで円安…円ベースで減っていくということ…?
安藤:トゥグルグとして、たくさん持っています。
トゥグルグを増やしているのです。
吉崎:なるほど。
なんか切ないね、これも円安ですか…
内田:そうですよね。
安藤:東南アジア諸国の例えばインドネシアルピアは、どれに対しても円安ですよね。
内田:逆に円安になってなかったら、その国に投資するのがちょっと怖い感じがしますね。
今の状況だと…
吉崎:インドネシアも少し持っていますが、振り込まれてきてますけど…
情報は全然見ていないのですが…
安藤:コロナ前からすると、30%〜40%くらい円安になっっています。
吉崎:そうですか。
今度ゆっくり見てみます。
安藤:換金するのもあるかもしれないですね…
内田:吉崎さん、投資してるのに見ていなかったのですね。
吉崎:「幾らで振り込まれましたよ」という振り込まれたかどうかを見ていましたけど…
そんなにもルピーは強くなっているが、円が弱くなってんだ。
安藤:円が弱くなっています。
内田:でも吉崎さん、さっきと今、ちょっと色めき立った感じになってましたけれど…
安藤:忘れたぐらいがちょうどいいですよね。
内田:俄然テンション上がってますからね。
また、海外投資について色々と教えていただこうと思います。
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※ 本コーナーは毎週月曜日のコーナーです
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※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から“誠”論」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2023年11月6日(月)放送
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