企業の社債を買うとはどういうこと?
視聴者の方から質問をいただきました。
100万円〜200万円くらいの小口でできるような…
▲視聴者さまからのご質問
美味しい話や面白いものはあったりしますか?
最近、私が書いているメールマガジン1.3万人くらいの読者さんと、LINE公式アカウントの読者の方1,000人くらいに対して、クローズドの場でWebセミナーをやりました。
「現金運用完全版セミナー」という題名でやりましたが…
その時に「企業の社債を買いましょう」という話をしました。
社債ですか…?
社債と言っても公募債一般になっている債券ではありません。
「うちが社債を発行します。つきましては条件として年数%で、と召喚までの期間はこれぐらいです。」
という条件に納得していただいた方に社債を買ってもらう契約を締結して、うちは資金調達ができる。
そして、約束通りに1年に1回配当を支払っていき、償還期限が来たら元金をまるっと全額を戻します。
世の中には高金利を出してでもお金を調達したい会社がいくらでもあるのです。
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お金を調達したい会社とは?
それはどういった会社が多いのですか?
若い会社ですね。
例えば、私個人がそこの社長に資金を出資していて応援してるような会社です。
つまり、その企業のデューデリジェンス(DD)と言われる評価はもう終わっています。
一時的に資金が足りない状態で、赤字フェーズで売上が上がっていく途中なのです。
イメージしていただきたいのは楽天グループが社債を発行してるのと全く同じロジックです。
なぜ楽天は社債を発行すると思いますか?
なぜでしょうか…?
いま運用しているお客様の償還に充てたり…?
もっと言うと、モバイル事業を成功させるために資金が必要で社債を発行したわけです。
モバイル事業は、年間数千億円の赤字を掘っています。
それによってグループ全体でも2,000億円〜4,000億円と赤字が膨れていって資金繰りが厳しい。
これを回すために社債を発行し、資金調達したのです。
これは自転車操業ですよね。
「自転車操業で発行してる社債を怖くて買えない」という方もいらっしゃいますが、私の考え方は全然違います。
再度資金を調達することを「リファイナンス」と言いますが、借り換えをする力があるのであれば、はっきり言ってリスクなく高利回りの配当をもらえるということです。
つまり、その会社が潰れさえしなければリターンを得られるわけじゃないですか?
私は「潰れないことが分かってるような会社だけど資金が今足りていないよね」という会社を支援しようと思い、そんな動きをしています。
社債はどれくらいの金額でどれくらいのリターンになるのですか?
個人の投資家様が出しやすい金額と考えた時に、一口100万円単位なのかな?と思いました。
しかし100万円ぐらいだと「手軽にやれますよ!」という商品もあるので、そこと差をつけたかったのです。
なので、一口200万円かなと…
それで年間で7%〜8%ぐらいの利払いを出して資金調達をします。
ちなみに…
「7%や8%の利払いでないとお金を集められない会社はヤバい!」というコメントが動画に入ると思います。
でも、その思考は本当にヤバいのです。
なぜかと言うと、起業家からすると年間7%〜8%で資金調達ができるというのは、すごく安いのです。
しかし、銀行からは2%という話もありましたよね…?
例えば10年近くやっている弊社、ココザスは銀行さんから資金を借りられています。
しかし、借りられる金額には上限があります。
今日10億円を借りようと思ったら、どこの銀行にも断られます。
しかし、10億円を集めようと思った時に他にどんな手段があるか?
一般的には株で調達するエクイティファイナンス。
そうすると、オーナーが株を全部持っていますが、その結構な部分を他人に渡してその代わりにお金を入れてもらうことになります。
起業家からすると、この方法で資金調達するのは高いのです。
株をあげてしまうからですね…?
その後、絶対に会社を伸ばすつもりで経営をしていますので…
伸びた後、株価は上がっていきます。
なので、安い状態で株を外部に出さなきゃいけないの?という考えです。
だったら1年間に7%〜8%、10年やったとしても1.7倍です。
私が会社を経営して10年後の会社の価値は1.7倍ではきかないと思っています。
だって、毎年毎年2倍・3倍の価値になっていくわけなので…
そうなると10年後には1,000倍の価値を目指せると思っています。
なので、7〜8%は起業家からするとすごくいい条件なのです。
株を出すと会社としてはもったいないのですね。
株主としてもったいないのです。
起業家の資金調達の考え方とは?
その方法でお金を集める起業家さんがいたら…
逆に「どうにでもなれ!」みたいな感じでお金を集めているのでしょうか…
そんなことはありません。
常に資金調達コストが1番安い手段を起業家は選び続けているわけです。
なので社債を発行することと、銀行から借りること。
これらの手段が取れない時に株式を発行して集めます。
なので株で調達しているから会社をどうでもいいと思っているのか?というと、全然そんなことはありませんよ。
私が支援している会社たちも株式をいくらでも発行できます。
でもそれを続けると起業家本人の株式の持ち分が落ちていってしまう。
50%が欠け、次に33%欠けるとなると社長が株主に追い出されたり…
そういうリスクが発生してくるのです。
そうなると良くないので、7%ぐらいでお金を集められるといいのでは?という話が出てくるのです。
それをやり切る力があるのは、楽天はそうですよね。
2,800億円相当を集める力があるのです。
だったらやるに決まってるでしょ?という話。
なので「銀行が2%で出しているのに、こんな金額で資金調達する人はバカだ!」など行っている方々は、事業を自分でやってない方なのかな?と思います。
事業をやってる人間からしたら何%だったとしても、資金を集めます。
ここの発想は全く違うものかなと思いますね。
どこを見て選べばいいの?
社長も今後やっていくのですか?
周りに資金調達ニーズがいくらでもあります。
「よく貸して!」と言われるのです。
だったらうちのお客様には投資家様がたくさんいるので…
「安藤さんのDDが済んでいるのであれば、最後は自分の目で見て問題なければ力になりますよ」と言ってくださる投資家さんがたくさんいます。
なので、そこのマッチングをしたらいいんじゃないのかな?と。
別にうちは投資を貰うなどではなく、その企業が単純に伸びてくれたら何かしらのリターンがあるような座組になっているので…
社長もそこに投資をしているわけですものね。
そうですね。
なので完全に「オンザセムボート」なんですよ。
もしその会社がダメになったら私が最初に入れている百万円は無価値になっちゃうわけなので…
ということは、なんとしてでも私は自分の力や自分の周りの投資家さんの力でその起業家を支援し続けます。
こういう状態があると回り続けるのです。
そうこうしてる間に、その会社の商品がバーンとヒットしてくれば…
最後は株式上場なのか、どこかの大手の企業に売却するのかは別として、私は株主としてのリターンを最後に取ります。
それまでお金の支援してくださった社債の投資家さんは高い利回りを得続けることができる。
起業家は、当然株の大半を持っているので、最後にはお金持ちになるし…
いいサービスを作って世の中の方に届けられれば、世の中もハッピーになるし…
なので事業活動はこういう風に関わる利害関係者の力を合わせて、社会をより良くしていく取り組みですね。
エンジェル投資とは?
要は社長がDDしたエンジェル投資みたいなことですか?
エンジェル投資と言うと、だいぶ語弊を生みます。
というのが、一般的に言われるエンジェル投資は株式を買うことです。
今お話しているのは「社債を買う」です。
なので、会社を保有してるわけではありません。
その代わり社債というのは借入れと同等なので、必ず返ってくるのです。
企業は返す義務があるのですね。
はい、義務があります。
例えば200万円の社債を発行して買ってもらいました。
償還期限が2年だとすると、2年後に200万円を返さなければいけません。
楽天は資金を集めていますよね?
この借入れを「デッドファイナンス」と言います。
もう1つ株式で調達する。
これまた楽天も同じことやりましたね。
2023年の夏前ぐらいでしたっけ?
株価が一気に下がった時がありますが…
30%ぐらい新たな株式を発行して株を買ってもらいました。
そうすると既存の株主の価値は希薄化するので、すごく株価にマイナスの影響があります。
これを「エクイティファイナンス」と言います。
デッドファイナンスとエクイティファイナンス。
それぞれを駆使しながらその時々に合わせた最良な資金調達の手法を実行するのです。
投資する側はどっちに乗るかをその都度決めればいいのです。
投資家側のリスクとは
返す義務があるということですが…
投資家さんのリスクはどんなところにありますか?
デットファイナンスの場合、お金を貸していることになります。
なので必ず返ってきます。
ただし、会社の破産。
これをされると免責されます。
なのでリスクはもう唯一一点、倒産してしまうことです。
倒産しないかな?どうかな?というところだけをすればいジャッジすればいい。
株式を買っている方だと、株価が下がったらもちろん下がってしまいますが…
社債はそういったこともないのですね?
非常上企業に対する社債投資、株式投資の話を今しているので…
それでいくと、価値が下がることはありません。
株を買う場合、10社に投資したら9社分はゼロになるのではないでしょうか?
一般の方がやったら、多分それぐらいの割合だと思います。
非常に優秀なエンジェル投資家の方の場合は、いい起業家からいい条件で話が入ってくるので1/3ぐらい当たるんじゃないかな?と思いますが…
ほとんどの会社が潰れます。
エクイティで入れてる場合は返ってきません。
株を持っていても上場もしていないので売却できませんよね。
不動産クラファンとの違いは?
今回の「一口200万円からできる」という、社債を購入する投資ですが…
いま流行っているクラウドファンディング系の「一口いくらからできますよ〜」というような小口投資との違いは何ですか?
社債の投資に関しては、倒産が1つのリスクになっています。
不動産のクラウドファンディングはとても流行っていますが、あれの場合も同じです。
会社の倒産が1つ大きなリスクになります。
不特法と呼ばれるスキームに関して、任意組み合い型と匿名組み合い型があります。
匿名組み合い型の場合、不動産の所有権を持てているわけではありません。
「あくまで出資をしている」という形になります。
なので、中で何が起こっているか分かりません。
私からするとあの方がリスクがあるよね?と思っています。
自転車操業だったり、ポンジスキームに使うことが簡単にできてしまいますから…
なので、決算書をしっかり見た上で、非上場企業に対してお金を一時的に預ける。
私からするとこっちの方がリスクは少ないと思っています。
なんならその会社が苦しくなりそうだったらそこの売上を自分で上げてあげることもできるし、お客様を紹介したりね。
なので、自分でコントロールできる部分が非常に多い。
非常にいい話だなと思っています。
不動産クラウドファンディングの場合、その会社が言っていることを全部信じて投資する他ないので…
得られるリターンとしてはほとんど同じぐらいです。
期間としても、1年〜2年など短期で終わるものなので、そういう点でも一緒です。
なので最終的な結論としては「分散させるべき」だと思います。
例えば「不動産クラウドファンディングがいいな」と言っても、10口1,000万円分買うのではなくて一口にしておく。
残りは「潰れるリスクが限りなく低い非上場企業の社債を買ってみよう」ということで、5社ぐらいに分散をするなど…
他にも「安定的な米国債」か何かにしておきましょう。
そこで、4%を得ましょうみたいな…
こうやって分散させて、6%ぐらいを目指していくことは全く難しい話ではないと思っています。
つまり「◯◯◯の商品がいいよ!」という話ではなく…
どの商品にもメリットとデメリットがあります。
それらを総合判断した上で自分の資産の大部分を1箇所に置かない。
限りなく分散させるとリスクは減っていく、という話ですね。
今回お話した非常場企業の社債は結構プライベートな話だったりもするので…
あまり紹介するつもりはありません。
もし「余剰資金があり、いまいち運用できてないんだよね…」や「投資先を探しているのですが…」という方がいらっしゃれば、世の中には面白い投資運用がいっぱいありますので…
気軽にLINEから問い合わせいただけると、色々とお話できるんじゃないかなと思っています。
今回は以上になります。
ありがとうございました。