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【衝撃】40億円調達して1戸しか建ってない!?TECROWD(テクラウド)の誤報告問題から学ぶ不動産クラファンの注意点

【衝撃】40億円調達して1戸しか建ってない!?TECROWD(テクラウド)の誤報告問題から学ぶ不動産クラファンの注意点

本記事では、TECROWDの「誤報告問題」について楽待さんが取り上げていたものを扱っています。
カザフスタンで進められていた不動産プロジェクトは、投資家には「70戸すべて完成」と報告されていたものの、現地を調査した結果、実際には更地とモデルルーム1戸しか建っていなかったことが判明しました(※楽待調べ)。
高利回りをうたう不動産クラウドファンディングに潜む構造的なリスク、そして「誤報」とされた報告について迫ります。
あわせて、匿名組合出資における注意点や、投資家として必要なリスク管理の考え方も丁寧に解説。
これから資産運用を始める方にも、ぜひ見ていただきたい内容です。

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この記事の監修者

安藤 義人

ココザス株式会社 代表取締役CEO

安藤 義人

YOSHITO ANDO

2016年に個人向けライフデザイン(人生設計)事業を行うココザス株式会社を創業。
現在は事業領域を広げ、資産形成・転職支援・住宅関連の3つの事業を通じて、世界中の人々がワクワク生きていける世界を作るため、日々経営に没頭中。
2022年からは活動拠点を海外にも広げ、モンゴルに現地法人を設立し不動産業のライセンスを取得。

自身も10代の頃から株式投資をスタート。
新築収益アパート投資やモンゴルの不動産投資、国内スタートアップへのエンジェル投資など幅広く投資を行なっている。

URL: https://twitter.com/cocozas_ando

  • 書籍:3週間で身につく日本人が知らないお金の常識|2020年11月3日発売
  • 書籍:モンゴルがいま熱い!|2024年2月26日発売

TECROWD(テクラウド)とは

細川
細川

最近、ニュースである会社が40億円集めたプロジェクトが実際は更地だったという報道が出ていましたが、どこか分かりますか?

安藤
安藤

それはTECROWD(テクラウド)という会社が関わっているプロジェクトです。最近、不動産関連のクラウドファンディングが増えてきている中で、テクラウドは海外の開発案件を中心に行っていたんですよ。以前、動画で取り上げたこともありましたよね。

細川
細川

ありますね。

安藤
安藤

その時に話した通り、モンゴルやカザフスタンなどの案件が多かったんですよ。ちょうどそのうちの一つ、カザフスタンでの不動産開発プロジェクトが問題になっています。情報提供者が現地に行って、写真を撮ってきたということなんですけど、かなり行動力がある方ですね。

細川
細川

すごい行動力ですね。

安藤
安藤

それなりの金額を投資しているのであれば、現地に行きたくもなるんじゃないですかね。40億円くらい集めたプロジェクトですから。

細川
細川

そのプロジェクトのことですか?

安藤
安藤

そうです。お客様がそのプロジェクトに投資していたという話を聞きましたが、全て償還済みだそうです。

細川
細川

じゃあ、お客様は預けていたお金はすでに戻ってきたということですね。

安藤
安藤

そうみたいです。戻ってきた分や経緯も含めて、騒がれているようです。

安藤
安藤

そもそも、このテクラウドについてですが、一口10万円からネット上で不動産投資ができる仕組みです。新興国やリスクが高い国をターゲットに、高利回りなプロジェクトを実施してきました。年利10%以上という案件が結構ありました。

細川
細川

結構良い利回りですね。

安藤
安藤

そうですね。リスクを抑えているように感じる部分もあったので、投資家にも魅力的に見えたのかもしれません。テクラウドは2022年にスタートして、累計調達額は430億円以上に達しているとのことです。数年前にはそれほど規模は大きくなかったんですが、ここ数年で急速に成長してきました。

細川
細川

本当に順調に資金を集めているという感じですね。

安藤
安藤

この小口化された不動産投資商品は、人気が出てきていますね。しかし、今回の問題については、同業他社でも同じような問題が発生しているので、あまり良い業界の流れではないのかもしれません。

▼動画で確認したい方はこちら

テクラウドの誤報告問題は何が問題なのか?

安藤
安藤

実際、このテクラウドのプロジェクトで、40億円集めてレジデンスを建設するという計画だったのですが、予定では2023年に償還するはずだったと聞いています。しかし、実際に現地で建っていたのは1軒のみだということが分かりました。

細川
細川

その現地の写真で判明したわけですね。

安藤
安藤

はい、そうです。戻ってきたお金は一体何から生まれてきたのかという疑問もあります。

細川
細川

テクラウド側が現地のグループ会社に43億円で売却したと言っていますが、その資金の流れが外部からは見えにくいという構図は変わらないですね。

安藤
安藤

そうですね。グループ会社同士で資金が移動している可能性もあり、その透明性が欠けているのは大きな問題です。今回は特に、投資家への報告が全く違っていたということが問題です。運用期間終了前に、現地の協業先法人に一括売却を行い、その後、配当と償還が行われる予定でしたが、実際には進行状況が大きく異なっていました。

安藤
安藤

適切な説明になっていないですね。計画から大幅な変更があるわけです。土地だけを買って右から左に転売して、キャピタルゲインを得るという計画だったのに、実際にはそれが違ったということです。70軒の住宅を建てるという話だったのに、結局1軒しか建っていないという事実があります。会社側は「仕様の変更があった」と言い、レポートに関しては当社の記載ミスだと言っているようですが、これはかなり重大なミスですね。

細川
細川

間違ったことを認めているということですね。それにしても、家具の設置が完了したとか、計画通りに進んだように報告されていたのに、それが実際には違ったということですから、ミスと言うには大きすぎますね。社内の連携が不十分だったということですが、それにしても重大なミスです。

安藤
安藤

結構なミスですね。この後、どうなるのか気になるところです。ニュースを追いかけるジャーナリストとかが現れる可能性もありますが、現在の状況はなかなか厳しいですね。

細川
細川

確かに、不動産に関する法律や規制が関わると、かなり大変なことになりそうですね。契約書類に記載された内容と実際の進行が違うことが問題になると、行政の判断がどうなるのか、これからのことですね。

安藤
安藤

そうですね。契約交付書面を発行することが義務づけられているので、重要事項説明に記載されていた内容と違うことをしてしまったというのは法律違反になります。この点、行政側がどう判断するかに注目する必要があります。

細川
細川

行政側が全てのプロジェクトの内容をしっかりと説明しなさいと言われる可能性もあります。もし、他のプロジェクトも似たような問題があれば、調査に行くジャーナリストが現れるかもしれません。

安藤
安藤

その通りです。もちろん悪意を持ってやっているわけではないと思いますが、現地で何が起こっているのかが見えづらいので、その点が問題になりがちです。それを隠さずに、オープンにすべきだと思います。

海外不動産や不動産クラウドファンディングの構造的リスク

細川
細川

確かに、今回はプロジェクトの進行状況を隠さずに説明していれば、リスクを理解した上で投資する投資家も増えたかもしれません。でも、正直に説明していたら、逆に投資家はちゃんとリスクを取る覚悟ができたでしょう。

安藤
安藤

そうですね。海外不動産はどうしてもリスクが高いですし、現地の状況が日本とは全然違うので、その点をしっかり理解した上で投資しないといけません。特に、モンゴルや東南アジアのような国々では、リスクが高いことを承知で投資するべきです。

細川
細川

私たちもモンゴルや東南アジアで物件を扱っていますが、リスクをしっかり説明し、万が一の事態に備えることが重要です。日本と違って、現地の文化やリスクが大きいので、投資家にその点を理解してもらう必要があります。

安藤
安藤

その通りです。リスクをしっかり伝えて、投資家が覚悟を決めた上で投資することが大切です。もし、開発が進まない場合でも、それを隠さずに伝えたほうが、後々のトラブルを防げるはずです。

細川
細川

海外不動産投資はどうしてもコントロールが難しい部分がありますが、そのリスクをしっかりと説明することが大事です。そして、今後はミスをしないようにすることが重要ですね。

安藤
安藤

そうです。もし今回のミスが本当にミスだったのであれば、今後はしっかりと改善していく必要があります。プロジェクトが予定通りに進まないことがあるのは仕方がない部分もありますが、それをしっかりと説明して、リスクを投資家に伝えることが最も大切だと思います。

投資は悪いシナリオをしっかり把握しよう

安藤
安藤

1年後にAというシナリオとBというシナリオ、どっちかになりますと。Aの場合は110万円で戻ってきます。Bの場合はお金がなくなりました。Bだったんだな。よし、今日は次何をやろうかなみたいな感じですね。

細川
細川

そういう風に考えていない方が多いってことですよね。

安藤
安藤

そういう風に考えないとダメなんです。じゃなかったら、余剰金でしててくださいって話になりますから。良い方と悪い方があったら、ちゃんと悪い方を見ないと。

細川
細川

その上で投資をするってことですね。

安藤
安藤

そうですね。だから匿名組合出資なので、債権を買ってるわけでもないからね。出資ですから。

細川
細川

戻ってこないこと前提ですからね。

安藤
安藤

なんかそういう意味で言うと、少し前に不動産クラウドファンディングだったら、もう6%〜8%のリターンが当たり前なのに、ワンルームマンションを買っても4%とかしかもらえないって話してる人がいましたけど、不動産クラウドファンディングは0になるかもしれないけど、6%戻ってくるかもしれない。ワンルームマンション投資は0にならないですからね。

細川
細川

そうですね、期間も違いますしね。

安藤
安藤

ローンでやることができる。自分のキャッシュを使わずにやることもできるということなので、表面上の数字とかに踊らされちゃいけないよね。

細川
細川

そうですね。

安藤
安藤

取り組んでた投資家さんに対してちょっと厳しいメッセージになっちゃうかもしれないんですけど、海外の案件でかつ不動産クラウドファンディング、不特法ですよとか色々考えていくと、リスクがあるということをしっかりと分かっておかなきゃいけない。

安藤
安藤

うちがやっているモンゴル不動産なんていうのも、日本国内の不動産に比べたらリスクがありますよ。でもその分、ものすごく大きなリターンが狙えるよねと。そう思われた方がやっていただいているわけですよ。だから、ちゃんと担当する側は伝えなきゃいけないよね、メリットとデメリットを。ちゃんとした間違いのない情報を手にするっていうのがまず入り口だと思います。

細川
細川

しっかり投資家サイドでしっかりと知識も入れていくことですね。

投資をする時に大切な心構え

安藤
安藤

何をするにしても、その情報を取得するのはもちろん大事です。それでもっと大事なことっていうのは、やはり分散することだと思うんです。

安藤
安藤

1000万円の資金を100万円ずつ10社に渡してましたと。そしたらほとんどのプロジェクトがうまくいきます。

細川
細川

そうですね、うまくいきますね。

安藤
安藤

海外の案件もあれば、日本の案件もあります。その中の1つぐらい止まったりするんですよ。

安藤
安藤

絶対はないですからね。投資がうまくいかないことだってあるんですよ。売れないことだってあるんですよ。この前のヤマワケさんだってそうじゃないですか。想定通りの日に売れる予定だった契約が直前で流れたと。

細川
細川

決済日前日に買主がキャンセルとか言ってくるケースもありますよね。

安藤
安藤

これを分かってやっていただく。もし戻ってこなかったとしても大丈夫なように、100万円×10口にしておくことで、どれか1つが遅延になったりとか、万が一なくなっちゃったとしても他でカバーすることができるということなので。

安藤
安藤

情報を取ろうねというのも大事だけど、やっぱり分散が重要です。

細川
細川

退職金を全部クラウドファンディングやみんなで大家さんに投資するというのは危険ですよね。

安藤
安藤

そうですね。あと不動産クラウドファンディング一本でもう良くないと思いますね。ご自身のポートフォリオの中での分散っていう意味で。債権は利回り1%〜2%のつまらない商品って思うかもしれないですけど、そういうのもあるし、10%もあるし、いくつかあるので全体である程度うまくいくのを考えを持っていただくといいんじゃないかなと思います。

安藤
安藤

うちもモンゴルとか他にも中央アジアの国をうちの担当部署が出張行って見たりしていますけど、カザフスタンだからとかモンゴルだからとか東南アジアだからって全然関係ないと思っています。その個別個別の案件がどうなっているのかというところをちゃんと精査して、いいなと思ったものは取り組めばいいし、これは額が全体の額が大きすぎるから怪しいんじゃないかな、うまくいかないんじゃないかなって思われたらやらなきゃいい。

細川
細川

そうですね、何も見ずに投資をするのはダメです。

安藤
安藤

その通りです。今回、現地行って見た方のように、ちゃんと調べた上でやるのが確実ですね。現地行けるんだったら行った方がいいんですけども、ただ今のケースで言うと、例えば100万円の投資してて110万円にしかならないわけだから、100万円投資して帰ってくると、40万円ぐらい取られるので、400万円ぐらいの投資をしないとできないかな。

安藤
安藤

だから無理なんですよ、海外系は無理。じゃあ、日本国内で5%のプロジェクトがあったらそっちの方が良くないか、と。冷静に考えようね。

細川
細川

ご自身で考えていただけたらいいんじゃないかなと思います。

不動産クラウドファンディング業界は今後どうなるか…?

安藤
安藤

ちょっと不動産クラウドファンディング業界は今後どうなるか分からないですけど、私の中では予想を持っているんですよ。

細川
細川

その予想は、この場では言わない方がいいということですね。

安藤
安藤

そうですね。でも、相談してくれたらその場ではお答えしますよ。

細川
細川

本件投資してた方もそうですし、不動産クラウドファンディングをやってる方も増えているので、今後どんな風に資産運用をしていけばいいかという観点でご相談いただければ、いろいろお答えできることがあるんじゃないかと思っています。

安藤
安藤

今日はテクラウドの話を取り上げさせていただきました。

細川
細川

また別の記事でお会いしましょう。ありがとうございました。

安藤
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細川
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安藤 義人

YOSHITO ANDO

2016年に個人向けライフデザイン(人生設計)事業を行うココザス株式会社を創業。
現在は事業領域を広げ、資産形成・転職支援・住宅関連の3つの事業を通じて、世界中の人々がワクワク生きていける世界を作るため、日々経営に没頭中。
2022年からは活動拠点を海外にも広げ、モンゴルに現地法人を設立し不動産業のライセンスを取得。

自身も10代の頃から株式投資をスタート。
新築収益アパート投資やモンゴルの不動産投資、国内スタートアップへのエンジェル投資など幅広く投資を行なっている。

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