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将来人口推計から見る賃貸住宅需要見通し|5時から“誠”論NEXT 2024年1月29日放送

将来人口推計から見る賃貸住宅需要見通し|5時から“誠”論NEXT 2024年1月29日放送

ー ワクワク人生 COCO the Styleとは?
ラジオNIKKEI第1で放送中「5時から“誠”論」の番組内コーナー。
人生100年時代を豊かで「ワクワク、生きる」ためには一体どうすればいいのか?
結婚・お子様の誕生・転職・リタイア・住宅購入など、個人のライフイベントを充実させるヒントをリスナーの皆様と一緒に探していく時間です。

この記事の取材協力者

吉崎 誠二

不動産エコノミスト

吉崎 誠二

SEIJI YOSHIZAKI

不動産エコノミスト、不動産企業コンサルタント、CREビジネスコンサルタント
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション、CREコンサルティング、などを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数行う。

・レギュラー出演
 ラジオNIKKEI:5時から“誠”論(月~水:17時~)
 ラジオNIKKEI:吉崎誠二のウォームアップ 830(月:8時30分~)
 テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演

URL: https://www.yoshizakiseiji.com/

将来人口推計から見る賃貸住宅需要見通し

将来人口推計から見る賃貸住宅需要見通し
内田
内田

今日は番組冒頭でもお伝えしましたが…
将来人口推計から見る賃貸住宅需要見通し」についてお話しいただきます。

吉崎
吉崎

賃貸住宅へ投資をすると、現在の住宅の需要はどれぐらいなのか?もそうですし…
向こう何年か?あるいは10年20年という単位で見ておかなければ投資的には成功しません

将来にわたる人口動態あるいは世帯の動態、動向などはしっかりと予測を見ておかなければ駄目ではないかな?と思います。

今の人口はどうなのか?というのは、色々なデータが出てきますが、将来どうなりそうなのか?を国立社会保障人口問題研究所(厚労省の研究者)が出しています。
これに基づいて社会保険料をどうしよこうしようか…出生率を上げよう…などをやってるわけですが…
そこのデータを追いかけることによって将来の人口動態世帯数の動向を見ることができます。

日本の人口は御承知のとおり、かなり減ってきています。
しかし外国人の方々がコロナ禍以降に戻ってきており、減るスピードは若干落ちてきてます。

一方で出生数。
今年はこのペースでいくとですね73万人ぐらいになりそうです…

去年は77万人ぐらいでしたので、また今年も減りそうですね。
初めて80万人を割って出てたのに、ひょっとしたら70万人も割れて見えてきちゃいますね。

一方で死亡される方。
高齢者の方が増えてますから、当然死亡確率も上がってきます。
そういう意味では死亡者の方が増えてくる。

吉崎
吉崎

日本人だけの数を見れば、47都道府県で全ての県で減少中となっています。

ただ、外国人の数もあったり人口の移動があったりします。
都道府県をまたぐ移動があったりしますので、それで若干状況が異なってきますね。

都道府県別の人口動態を見れば、やはり東京はかなり人口がこの後も増えてくるような見通しになっています。
2020年最新、1番直近の国勢調査ですが、これを100%とすれば、東京都は2035年には102.9%。
2050年には102.5%というところで、2050年まで人口が増えるのは、東京都だけです。

ちなみに大阪府は82%にまで下がります。
愛知県でも87%です。

東京と首都圏の他の地域が増えると、東京が増えて首都圏の減り方は少ないという状況です。
1都3県に住む方々の割合はこれから先、どんどん増え続けて2020年時点では29.3%。
2025年には3割を超えます。

要するに40年には33.7%ということで、首都圏人口集中はかなり顕著になってくるということです
さらに東京都は2050年で全人口の13.8%まで増えます。

内田:すごいですよね。

東京の中でも差がある

東京の中でも差がある
吉崎
吉崎

ただ「東京23区の中でもかなり濃淡が出そうだ」と言う数字があります

東京都が2023年3月に公表した「東京都の男女年齢別人口予測」を見れば、かなり23区でも違ってきます。
2020年を100%とすれば、2030年は東京都23区全体の合計で101.3%と増えますが…
江戸川区、葛飾区、荒川区、この3つの区ではこの10年以内にマイナスになります

内田
内田

そうなのですね。

吉崎:そして何と…
かなり人気エリアである目黒区も99.4%とわずかですが、減ります。

目黒区の人口はここから向こう56年で減るんですよ。
予測では、なので分かりませんが…

逆に増加する上位でいくと…

中央区 :118.8%
千代田区:115.3%
港区  :108.5%

千代田区はまさにタワーマンションが建ちまくっていますからね。

さっきの都心6区と呼ばれていたところ…
中央区、千代田区、港区、文京区あたりはかなり高くなる範囲です。

いつか都心6区と言いながら、いま4つしか話していませんが…
2000年台、さらに2045年までの推移がこの推計で1番長い推計ですが、20年比で減少する区が9つに増えるのです。

江戸川区:93.1%
葛飾区 :94.0%
足立区 :94.7%
荒川区 :95.6%

言うと失礼ですけど、ここまではちょっと来そうかな?という感じもしますが…
(そもそも人口その中心部でもないという感じ…)この後が衝撃的です。

目黒区:97.3%
豊島区:97.4%
大田区:97.8%
板橋区:98.3%
新宿区:99.3%

吉崎
吉崎

なんと新宿区もマイナスになって、99.3%になります。

内田
内田

新宿まで…

吉崎:さっきの大阪府は80%台ですから、減ると言ってもわずかですが…
ただ都心のど真ん中都心6区と呼ばれているとこでさえ減るところが出てくるのです。

人口は今の状況になります。
大阪府を見ても、恐らくこの数か年のデータを見ても、大阪の16区では奥南部を中心に12区では既に減少傾向が始まっている
大阪市の人口が増えてますからね。

南の方の12区は、もう既に減少中のある偏りが…

内田:偏りが出てきていますね。

吉崎:梅田や大阪駅などの北区はすでにこの10年間で2万8000人増。
なんばなどがある、ミナミの中心部の中央区は2.6%増、西区では2.2%増です。
なかでも中央区の増加率は32%です。

大阪も真ん中は絶好調のように人が増えていますが…
大阪市の中の周辺の区部やしたら、大阪と北と南に分かれます。
天王寺などがあるあたりでは、人口がもう既に減ってきているということですね。

そう考えれば、賃貸住宅投資を長期で見られる方…
2030年ぐらいまでは別にです。

なので、あまり大きな変化はないと思いますので、ここを7〜8年ぐらい保有して売却しようかな?という方はいいかもしれません

しかし、30年とか40年単位で持とうかな?という方々は、今の景色とは大分違う景色がありますので…
20年ぐらい保有する方は意識しておいた方がよいかもしれません。

区の真ん中でもいいと思いますので、その辺を選びつつ…
「◯◯市だから安心」や「東京23区だから安全」は長期的に見れば違うような見通しになってきています

内田:そうですね。
やっぱりもう時間軸ですよね。

投資の時間軸はどれだけなのか?をしっかり考えながら、場所より一段と選別していかなきゃいけない。

吉崎:絶対そうです。

5時から”誠”論 NEXT
放送局 :ラジオNIKKEI第1
放送日時:毎週月曜日 17:00~17:30
番組公式サイトはこちら
番組のアーカイブ配信はこちら

※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から”誠”論 NEXT」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2024年1月29日(月)放送
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています

この記事の取材協力者

吉崎 誠二

不動産エコノミスト

吉崎 誠二

SEIJI YOSHIZAKI

不動産エコノミスト、不動産企業コンサルタント、CREビジネスコンサルタント
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション、CREコンサルティング、などを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数行う。

・レギュラー出演
 ラジオNIKKEI:5時から“誠”論(月~水:17時~)
 ラジオNIKKEI:吉崎誠二のウォームアップ 830(月:8時30分~)
 テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演

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