「高市トレード」でなぜ株価は上がる? 期待と連想が作る上昇メカニズム
結論はシンプル。政策期待が先に走る → 金融・為替の連想が広がる → テーマ株に資金が回るという三段ロケットで、短期的に株価が押し上げられます。いわゆる「高市トレード」を分解して、上昇の理由と注意点をコンパクトに整理します。
① まずは「期待先行」— 総裁選・政権運営への思惑買い
新体制や政策の方向性が見えたタイミングでは、市場は「実行前」でも織り込みを始めます。
・成長投資・防衛・エネルギー安全保障などの政策テーマが意識されやすい。
・「規制より成長」「アクセル寄りの財政・金融運営」観測が出ると、景気敏感株や内需の一部にも資金が波及。
期待が期待を呼ぶ「モメンタム相場」になりやすいのがポイントです。
② 金融・為替の連想で輸出株に追い風
金融引き締めに慎重という見方が広がると、金利の上昇圧力が和らぐ=円安観測につながりやすい。
・円安は自動車・機械・電機など輸出企業の採算改善を連想させ、株価の押し上げ要因に。
・国内金利が落ち着けば、PER(株価収益率)の許容度が上がり、グロース株にも資金が戻りやすくなります。
③ テーマ株に資金回帰— 防衛・エネルギー・省エネ
政策キーワードが明確だと、防衛関連・エネルギー(原子力/再エネ)・省エネ計測などの“関連度が高い”銘柄に短期資金が集まりがち。
一方で、材料出尽くし・期待剥落・実行遅延の局面では巻き戻しも早いのが常。イベント日(組閣・所信・予算案)前後はボラティリティに注意しましょう。
— トレードするなら「イベント前後は縮小」「噂で買い・事実で利益確定」の基本を徹底。

編集部からひとこと
「政策の方向性→為替・金利の連想→テーマ物色」という順序を知っておくと、ニュースの見え方がガラッと変わります。短期は“期待”、中期は“実行”。この切り分けでポジションサイズを調整するのがコツです。