なぜ不動産投資は「やめとけ」といわれるのか
不動産投資はやめとけと言われる理由は主に以下の内容が挙げられます。
(2)投資額が大きい
(3)修繕費用がかかる
それぞれの項目について解説します。
(1)さまざまなリスクがある
不動産投資には「空室リスク」や「家賃下落リスク」「金利上昇リスク」など、収益が低下するリスクが多いです。
さらに、「自然災害による建物への損傷リスク」や「経年劣化に伴う修繕リスク」など、不動産の運営にかかわる問題も多いです。
不動産投資は安定的な収入が得られる一方で、イレギュラーな支出が発生したり、投資を始めた時から収益が下がるケースが多いため、やめとけと言われることも多いです。
(2)投資額が大きい
不動産投資は数千万円以上の物件が多く、多額の資金を金融機関から借入するため、毎月返済していかなければいけません。
万が一空室期間が長引いてしまったりすると、収入が減ってしまい、自分の預金から返済していく可能性も高まります。
お金を増やすために始めた不動産投資が、預金を減らすことにもなりかねないため、そのリスクを考慮して不動産投資はやめとけと捉える人も多くいらっしゃいます。
(3)大規模修繕にお金がかかる
アパートやマンションは、築年数が古くなるにつれて修繕費用がかかることから、やめとけという意見も多いです。
古くなった物件は、入居者からの人気も低下し、空室につながる可能性も高まります。そのため、築年数が15年や20年といったタイミングで大規模修繕が必要となるでしょう。
しかし修繕する箇所は設備や内装だけでなく、水道管や外壁など含めると、数百万円以上かかります。
そのため不動産投資で貯めたお金が、修繕費によって大きく減少する可能性も高いです。そのため不動産投資をやらなければよかったという考えを持つ方も多いため、やめとけという方もいらっしゃいます。
不動産投資の5つのリスクと対処法
不動産投資には投資である以上リスクがあります。
ここでは次の5つのリスクと対処法について解説します。
(2)空室リスク
(3)大規模修繕のリスク
(4)ローン返済のリスク
(5)悪質業者のリスク
(1)滞納リスク
入居率が高くても、家賃の滞納があると徴収に多大な労力を要します。
この場合、家賃保証会社と契約を締結したり、サブリース会社に賃貸したりすることで滞納の恐れがなくなります。
それぞれについて順に解説します。
家賃を保証してくれる事業者があります。
入居者が連帯保証人を用意しなくても、家賃保証会社が連帯保証人の役割を担ってくれるのです。
入居希望者にとっては入居時の条件として初回や月額の費用がかかることになるので、入居をためらう場合もあります。
しかし連帯保証人なしで入居できることは、入居者にとってもメリットとなるでしょう。
サブリースとは、業者と契約により入居者の募集から家賃徴収・入退管理まで委託することです。
サブリース契約では、不動産所有者は入居者と契約するのではなくサブリース会社と契約することになります。
そのため、不動産の管理業務を任せられる一方、入居者を選ぶことができず家賃補償額も本来とは減額されるというデメリットがあります。
(2)空室リスク
不動産投資の1番のリスクは空室リスクです。
家賃収入は収益の基本であり、想定より空室率が高くては収益が上げられません。
さらに空室となると収益を上げられないだけではなく、日常のキャッシュフローの悪化や大規模修繕などの積み立て不足も発生します。
空室リスクを避けるには、駅の近くなど条件有利地を選ぶか、建築して間もないなどの物件の有利性が必要です。
これらの物件はすぐに入居者が見つかるので、空室リスクは低いと言えるでしょう。
また、サブリース契約で入居率を保証してもらうのも有効です。
(3)大規模修繕のリスク
建物は建築時から時間が経過すると経年劣化をします。
経年劣化すると家賃も下落していきます。
これを防ぐために大規模修繕を行うのです。
一般的には建築後10年程度経過すると、修繕の必要があります。
修繕を怠ると入居率に影響するので、10〜15年ごとに計画的に修繕の実施が必要です。
平素から大規模修繕のシミュレーションを行い試算すること、大規模修繕に至らないように定期的にメンテナンスを行うことが重要となります。
大規模修繕を見据えた資金計画が必要です。
(4)ローン返済のリスク
投資時にローンを組んでいたときと、後で状況が変わる場合があります。
例えば金利の上昇と家賃収入の減少です。
初期の投資額は多額なので、わずかな金利の上昇でも返済総額に大きな影響を与えます。
また、家賃収入が予定通りに入ってこないと返済も滞ることになるでしょう。
対策としては、固定金利を採用すること、低金利のものがあれば借り換えも検討することです。
ただし繰り上げ返済には手数料が発生するので、借入金融機関にどちらが得か試算してもらいましょう。
返済の原資が不足しないように、入居率を上げる努力をするのが経営の王道となります。
不動産投資に向いていない人
不動産投資は100%成功するとはいいきれません。そもそも不動産投資に向いていない人は、安定的な利益を生み出すことはもちろん、赤字になる可能性も高まります。そのため事前に自分が向いているか判断する必要があります。
不動産投資に向いていない人は、以下の項目に該当する方です。
(2)金融機関の融資審査が通らない人
(3)売却利益だけを狙う人
(4)投資物件をほったらかしにしている人
一つずつ確認していきましょう。
(1)勉強せずに始める人
不動産投資の勉強をせずに、物件を購入し始めようと考えている人は注意が必要です。正しい知識を身に付けてから投資物件を探さなければいけません。投資物件の選定を間違えてしまうと、赤字物件を保有することにもなりかねないためです。
不動産投資は、独学で勉強すると誤った知識を身に付けることにもなりかねないため、専門家から学ぶ必要があります。しかし勉強すること自体が面倒と感じる人は、そもそも不動産投資に向いていません。
(2)金融機関の融資審査が通らない人
不動産を購入する際、金融機関の融資審査が通らない人は、不動産投資が向いていません。不動産投資の融資審査は、物件の収益性や立地を考慮して行われます。
しかし申込者の年収や属性なども審査対象となります。過去に滞納履歴がある人や、そもそも年収が少ない人は、審査が通らない可能性も高いため、向いていません。
(3)売却利益だけを狙う人
不動産の売却で稼ぎたいと考える方は、不動産投資に向いていない可能性もあります。不動産は急激に値上がりするケースはすくないうえ、5年以上保有していないと大きな税金が課せられます。
そのため短期間で何度も売却して利益を出すのは困難な投資方法です。しかし、毎月の家賃収入より、一度に大きな利益を生み出せる可能性がある不動産売却を狙う人は、不動産投資に向いていません。
(4)投資物件をほったらかしにしている人
投資物件をほったらかしにしている人は、不動産投資に向いていません。当然のことながら、不動産投資は事業であり、時によっては重要な経営判断が求められます。
そのため「不動産投資=不労所得」と考えている人は注意が必要です。不動産投資で成功している人は、常に空室対策を検討したり、市場調査を行い競合物件との差別化を考慮しています。
何もせずに家賃が得られる投資方法を捉えている方は、不動産投資を始める前に基礎知識を身に付ける必要があります。
不動産投資の成功事例
ここでは不動産投資の成功事例を紹介します。
(1)老後の年金代わりとなった
老後の年金は夫婦2人以上で20万円強しかもらえず、余裕を持った生活ができない人も多いですが、不動産投資を行っていたおかげで、毎月の生活にも余裕が生まれたという事例です。
日本の年金受給額は決して増えているとは言い切れない一方で、物価高などの影響により、家庭の支出額は高まっています。
さらに「若い世代は将来年金がもらえない」という年金受給問題は解決されておらず、未だ多くの方が不安視しています。
そのような老後のリスクに備えて、不動産投資を行っておいたおかげで、定年退職した後も余裕を持った生活ができているという成功事例があります。
(2)家族に資産を残せた
自分に万が一があったとしても、不動産は家族に相続されるため、引き続き家賃収入を得ることができます。
特に家の収入源となっている方が亡くなってしまうと、残された家族の生活も苦しくなってしまうことでしょう。
しかし不動産投資を行っておけば、生命保険代わりにもなり、家族の生活保障にもつながります。
まとめ
不動産投資はやめたほうがいいと言われる理由と対策について解説しました。
投資はさまざまな要因が絡むため、必ず成功する方程式があるわけではありません。
与えられた条件の中で、最善の方法を比較検討することが近道となります。
検討する際に独学で勉強するのは大切ですが、やはり専門的な知識は欠かせません。
事業に直接関与しない第三者として、相談に関わってくれる信頼できる業者がいると安心です。
無料で参加できるセミナーやイベントもあるので、自身で知識を身につけながら、機会を見つけて専門家の話を聞いて、不動産投資に活かしましょう。
今回は一棟貸しのアパート経営についてお話していきましたが、ワンルームマンション投資で失敗を回避する方法はこちらの記事「ワンルームマンションの不動産投資は得?損? 失敗を回避するポイントとは」を参考ください。
セミナーで不動産投資の基礎知識を学ぼう
不動産投資を成功させるには、正しい利回りに関する知識を身につけ、適切な物件選びが大切になります。
利回りの高さだけで物件選びをしないなど、注意点もしっかりと理解した上で投資物件を検討していきましょう。
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