マレーシア不動産が注目される理由

マレーシアの不動産市場は、安定した経済成長や外国人投資の増加に伴い、近年注目度が高まっています。
物価の低さや生活環境の良さも魅力となり、多くの投資家や移住希望者が関心を寄せています。
ここでは、経済状況や永住権制度、生活コストの面からマレーシア不動産の魅力について紹介します。
経済成長と外国人投資の増加
人口の増加や都市化の進展により、住宅や商業施設の需要が堅調に伸びています。

引用|マレーシアの人口 (2025年) – ワールドメーター
マレーシアの経済は安定した成長軌道を辿っており、日本貿易振興会の「マレーシアの貿易投資年報」によると、2024年には実質GDP成長率が4.0〜5.0%と予測されています。
同時に、2024年には総投資額がRM 378.5億(約 3,785 億リンギット)に達し、そのうち170.4 億リンギットが外国からの投資だったことも確認されているのです。(引用|Reuters)
これは、外国人投資家がマレーシア不動産市場に対して積極的に資金を流入させていることでもあり、高級物件や都市部への関心が強まっていることを意味します。
また、外国人投資家に対しても積極的に市場を開放しており、外国人が購入できる物件の種類や購入手続きの制度が整っていることもマレーシア市場の特徴です。
特にクアラルンプールやペナン、ジョホールバルなどの主要都市では、外国人向けの高級コンドミニアムやサービスアパートメントが増加しており、投資対象としての魅力が高まっています。
さらに、経済成長に伴う賃貸需要の増加も、長期的な収益性を支える要因となっているなどの背景から、マレーシアの不動産市場は安定した投資先として注目されています。
永住権制度(MM2H)で居住ニーズが高まっている
これにより、単なる投資目的だけでなく、実際に現地で生活するニーズが増えており、住宅需要の底上げにつながっています。
制度を利用すれば、長期間滞在可能なビザが取得でき、条件を満たすことで家族も一緒に滞在することができます。
結果として、住宅市場では安定した購入層が形成され、賃貸や売買の活性化が進んでいます。
また、MM2Hの存在は現地生活の安心感を高めるため、外国人投資家が長期保有を前提に物件を購入する傾向が強まっています。
こうした居住ニーズの高まりは、不動産価値の維持や将来的な価格上昇にも寄与しており、マレーシアを選ぶ理由として大きな魅力となっているのです。
物価や生活コストの低さが魅力
ローカルフードコートでの食事は1食あたり5〜10リンギット(約170〜340円)ほどと日本と比較しても安いです。
家賃も都市部であっても日本やシンガポールに比べると手頃な価格帯で、現地での生活が無理なく送れる環境が整っています。
また、医療費もリーズナブルであり、私立病院でも高品質な医療サービスを比較的低コストで受けられる点も安心材料です。
こうした経済的メリットは、長期滞在や投資目的での居住を検討する外国人にとって重要なポイントとなるでしょう。
生活コストの低さは単に生活の質を高めるだけでなく、賃貸需要の安定や中長期的な不動産価値の維持にも寄与しており、マレーシア不動産の人気を支える大きな要因となっています。
マレーシアの不動産市場の現状

マレーシアの不動産市場は地域ごとの価格差が顕著になっており、主要都市では見直しと再成長を同時に進めています。
ここでは、クアラルンプール・ペナン・ジョホールの価格動向、現地および外国人の需要比率、インフラ整備と政府の開発戦略について紹介します。
クアラルンプール・ペナン・ジョホールの価格動向
クアラルンプールでは高層コンドミニアムが供給過多の傾向にあり、上昇が緩やかになりつつも、中心部や駅近物件は依然として高い需要があります。
特にTRX周辺やモントキアラは、外資系駐在員の人気も高く、下図のとおり、ここ数年安定した市場となっています。

引用|UDアセットバリュエーション株式会社 クアラルンプール不動産市場調査レポート(2024年7月)
ペナン島では、医療ツーリズムや観光業の成長を背景に、島北部のタンジュン・トコンやガーニー地区の価格が堅調です。
居住目的の富裕層や長期滞在者からの需要が強く、リゾート地としての価値も加わっています。
一方、シンガポールに近いジョホール州では、大型開発「フォレストシティ」の停滞により供給過多が続いていますが、国内需要を中心に価格は底堅さを保っています。
鉄道や高速道路の整備が進めば再評価される可能性もあり、将来的な伸びしろに注目する投資家も増えています。
現地需要と外国人投資家の割合
2024年第3四半期の不動産レポート(NPIC)によると、住宅の新規供給のうち、クアラルンプールで1,663ユニット、セランゴール州で2,609ユニット、ジョホールで2,943ユニット供給されています。
外国人が購入できるRM100万円以上の物件は821ユニットと全体の6%です。
外国人投資家の取引件数は非常に限定的で、「KL Property」の報告によれば、2024年には外国人による購入が全体の0.56%にすぎません。
とはいえ、取引数が少なくても、外国人は高額物件に集中する傾向があり、外国人の購入分は合計では3.05億リンギットに上るというデータもあります。
つまり、現地実需の強さが市場を支える基盤となっており、外国人投資家は全体では少数ながら、価格の高い物件を狙って入ってきている、という構図が統計から読み取れます。
政府の開発計画とインフラ整備の影響
クアラルンプールではMRT(大量高速輸送)、LRT(軽量鉄道)の拡大が進むことで利便性が高まり、駅徒歩圏の物件は資産価値が維持されやすくなっています。
特にMRT2号線(プトラジャヤ線)の開通後、沿線の住宅地や再開発エリアの取引が増えています。
これらの政策は、交通アクセス・商業施設・雇用創出を伴うため、不動産市場全体に安定的な追い風となっていると言えるでしょう。
みずほ銀行の「マレーシア投資環境」でもマレーシアを拠点に第三国へのビジネス展開をめざす企業にとっても魅力的な選択肢となり得る国と発表しています。

マレーシア不動産を購入するメリット

ここではマレーシア不動産の主なメリットについて紹介します。
1つずつ確認しておきましょう。
外国人でも購入しやすい制度
多くの国では土地所有の制限や、外国人向けに複雑な許可制度が存在しますが、マレーシアでは購入金額(最低価格)さえ満たせば、コンドミニアムをはじめとした多くの物件をスムーズに取得できるのです。
州によって最低価格は異なるものの、一般的に100万リンギット前後が基準となっており、外国資本の流入を前提とした明確なルールが整備されているのが特徴です。
また、物件購入に伴う手続きもシンプルで、名義は個人で取得可能、長期滞在ビザの取得義務なく、MM2H制度を利用すれば、長期滞在もしやすい点も魅力です。
このように、制度面のハードルが低く、透明性が高いことが、マレーシア不動産が選ばれる大きな理由の1つにもなっています。
長期的に高利回りが期待できるエリアが多い
特に、クアラルンプール中心部や再開発が進むクトラジャヤ、そしてシンガポールとの経済圏であるジョホールバルなどは、賃貸需要が強く安定しやすいことで知られています。
新規開発プロジェクトや大型商業施設、鉄道網の拡張が常に進んでおり、都市としての成長性が高い点が投資先として大きな魅力となっているのです。
さらに、他の東南アジア主要都市に比べて物件価格がまだ抑えられているため、価格上昇余地が大きい点も見逃せません。
また、観光需要が高いエリアでは短期滞在者向けの賃貸収益も見込めるなど、活用方法が多様なのも強みです。
将来の都市開発計画や人口増加が続く限り、長期投資としての優位性は維持されるといえます。
英語が通じるため取引がスムーズ
もちろん日本人は英語を話せない方も多いですが、英語であれば多くの方が対応できるので、海外で不動産を購入する際に大きな障害となりやすい「言語の壁」が非常に低いのが特徴です。
不動産会社とのやり取り、売買契約、ローン手続き、管理会社とのコミュニケーションまで、ほとんどが英語で完結するため、翻訳を挟む必要が少なくスピーディーに進められます。
現地の銀行や弁護士も英語対応が標準で、購入後の管理や税務処理もスムーズに進むため、初めて海外不動産に挑戦する人にとって理想的な環境といえます。
英語が通じることは、投資の手間を減らし、安心して運用できる大きなメリットとして機能するでしょう。
マレーシア不動産投資のリスクと注意点

マレーシア不動産は手頃な価格帯や投資しやすい制度が魅力ですが、一方で理解しておくべきリスクや注意点も存在します。
ここでは投資前に知っておくべき重要な注意点を3つ紹介します。
1つずつ確認しておきましょう。
外国人購入に関する最低価格規制を理解する
マレーシアでは、外国人が購入できる物件の価格に下限が設定されており、州ごとに基準が異なります。
| 州・地域名 | コンドミニアム | 土地付き一戸建て |
|---|---|---|
| クアラルンプール | RM100万 | RM100万 |
| ジョホール(メディニ地区除く) | RM100万 | RM100万 |
| メディニ地区 | 価格規制なし | 価格規制なし |
| ペナン島 | RM100万 | RM300万 |
| ペナン本土 | RM50万 | RM100万 |
| マラッカ | RM50万 | RM100万 |
| プトラジャヤ | RM100万 | RM100万 |
| サラワク | RM50万 | RM50万 |
| クランタン | RM50万 | RM50万 |
| サバ | RM50万 | RM50万 |
| トレンガヌ | RM100万 | RM100万 |
| パハン | RM100万 | RM100万 |
| ネグリ・スンビラン | RM100万 | RM100万 |
| ペラ | RM100万 | RM100万 |
| ケダ | RM100万 | RM100万 |
| ペリス | RM100万 | RM100万 |
一般的には50万〜100万リンギット前後が基準となるケースが多いものの、一部の地域では高い水準が設定されている場合もあります。
また、プロジェクトによっては外国人枠の上限が設定されており、人気物件では早期に枠が埋まることもあるため、購入タイミングが重要になります。
こうした制度を理解せずに物件探しを進めると、「気に入ったのに買えない」「思っていたより選択肢が少ない」といった問題が発生しやすくなります。
投資を成功させるには、州ごとのルールと物件の属性を事前にしっかり把握しておきましょう。
為替リスクや送金規制に注意
購入時は日本円をリンギット(MYR)へ、売却時や賃料受け取り時には逆にリンギットを円へ換えることになるため、為替レートの変動が損益に直結します。
円安が進めば海外投資全体のパフォーマンスが押し上げられる一方、円高局面では利益が目減りする可能性があります。
物価や金利、政治情勢の影響を受けて為替は動きやすいため、長期的な視点でリスクを織り込むようにしましょう。
加えて、マレーシアには資金移動に関する一定のルールがあり、大きな金額の送金時には書類の提示や用途確認が求められるケースがあります。
特に税制や規制は随時変更される可能性があるため、最新の実務に詳しい銀行担当者や現地専門家のサポートを受けることをおすすめします。
送金に時間がかかったり、必要書類が不足すると手続きが遅れることもあるため、資金準備は余裕を持って行うようにしましょう。
現地管理や維持費の把握が必要
マレーシアのコンドミニアムでは、共用部分の維持管理費と修繕積立金が毎月発生し、物件規模や設備の充実度に応じて費用は大きく異なります。
また、エアコン・給湯設備といった専有部分のメンテナンス費も、長期保有すれば必ず発生します。
賃貸業を行う場合は、現地の管理会社との連携が重要で、入居者対応や内装補修、清掃などの業務委託費が別途かかります。
短期賃貸であればさらに清掃費や予約管理手数料なども増え、実際の手取り利回りが想定よりも低くなることもあるのです。
加えて、空室期間が発生するリスクなども日本の物件同様発生します。
そのため、購入前に「年間でどの程度の維持費がかかるのか」「管理会社のサービス内容は適切か」「空室時の対策をどうするのか」をしっかり確認と計画を立てておきましょう。
購入前に確認しておくべき税金と費用

マレーシアで不動産を購入する際は、物件価格だけでなく、取得時・保有時・売却時に発生する税金や諸費用を正しく理解しておくことが重要です。
ここでは投資前に知っておくべき主な税金と費用について紹介します。
不動産取得税や印紙税の仕組み
印紙税は物件価格に応じて累進課税で計算され、価格が高いほど税額も大きくなる仕組みです。
中〜高価格帯のコンドミニアムの場合、印紙税と弁護士費用を合わせた取得コストが物件価格の数%に達することもあります。
また、売買契約書作成や登記手続きには弁護士が必ず関与し、その費用も価格に応じて変動します。
さらに住宅ローンを利用して購入する場合は、ローン契約への印紙税が追加されるため、現金購入よりもコストは増加するので注意しましょう。
購入前には「物件価格+印紙税+法定費用」を合計した総費用を把握しておくことが重要です。
売却時のキャピタルゲイン税
この税金は物件の保有期間によって税率が段階的に変わるのが特徴で、短期売買ほど税率が高く設定されています。
外国人の場合は、特に高い税率が適用されるため、購入後まもない売却では利益が大きく削られる可能性があるのです。
| 保有期間 | RPGT 税率(外国人・非永住者) |
|---|---|
| 0~5年 | 30% |
| 6年目以降 | 10% |
また、売却手続きの際には、買主側が売買価格の一部を税務局に預ける制度があるため、売主は後から還付を受ける流れになります。
売却を検討する場合は、税率と手続きの流れを早めに把握しておきましょう。
日本での確定申告・二重課税対策
その際、マレーシアで納めた税金がある場合は「外国税額控除」を活用することで二重課税を防ぐことができます。
また、日本の税務では「必要経費」と認められる項目が現地と異なることがあるため、管理費や修繕費、ローン利息の扱いを正しく整理しておく必要があります。
さらに、為替レートによって課税額が変動するため、収入や費用の計算には基準レートを用いることが求められます。
海外不動産の税務は複雑になりやすいため、専門家のサポートを受けて申告しましょう。
マレーシアで人気の投資エリア

ここではマレーシアで人気の投資エリアを3つ紹介します。
人気の投資エリア
- クアラルンプール
- ペナン
- ジョホールバル
クアラルンプール
交通網も拡大し、駅近物件は空室リスクが低く長期的に値上がりが期待されるのが特徴です。
高層コンドミニアムの供給は多いものの、エリアや管理品質によって価格差が大きいため、需要の高い中心部や再開発地域を選ぶことが重要です。
ペナン
海沿いのコンドミニアムは特に需要があり、リゾートとしての魅力と実需の強さが投資の安定性につながっています。
また島内は土地が限られているため、希少性により資産価値が下がりにくい点もメリットとなります。
ジョホールバル
巨大開発「イスカンダル計画」が進む地域を中心に、新しい商業施設や国際学校が増加しており、将来的な成長性が評価されています。
物件価格はクアラルンプールより割安で、今後の値上がり余地を重視する投資家に人気のエリアです。
マレーシア不動産の購入手順

マレーシアで不動産を購入する際は、物件選びだけでなく、信頼できる現地パートナーの確保や契約手続き、資金送金の方法などを順序立てて理解しておくことが重要です。
ここでは、現地での不動産購入の流れとポイントについて紹介します。
不動産会社・弁護士の選び方
不動産会社は現地の物件情報や賃貸需要に詳しいかを確認し、売買契約や価格交渉をサポートしてくれるところを選びましょう。
弁護士は売買契約書の作成・登記手続き・権利調査を行うため、外国人購入の実務経験がある方を選ぶことをおすすめします。
口コミや実績を参考に、透明性の高い料金体系で対応してくれる専門家を選ぶことが、安心した取引につながることでしょう。
購入契約から登記までの流れ
▼ マレーシア不動産購入の手順
- 物件を決定する
- 予約金を支払い、予約契約を締結
- 正式売買契約を締結し、契約金を支払う
- 弁護士を通じて権利調査を実施
- 登記手続きを行い、物件の権利証を購入者名義に変更
- 手続き完了まで数週間〜数カ月かかるため、スケジュールに余裕を持つ
基本的に、日本の不動産の売買契約と手続きはそれほど変わりません。
物件を決定したら、まず予約金を支払い予約契約を締結します。
その後、正式売買契約に進み、契約金を支払います。
契約締結後は弁護士を通じて権利調査と登記手続きを行い、最終的に物件の権利証が購入者名義に変更されます。
登記手続きには通常数週間〜数カ月かかるため、スケジュールに余裕を持って進めましょう。
資金送金とローン利用のポイント
大口送金は用途確認や書類提出が必要で、送金前に銀行に確認しておきましょう。
また、現地ローンを利用する場合は、金利や審査条件、頭金の割合を事前に把握しておくことが大切です。
ローン利用により初期費用は抑えられますが、返済計画を慎重に立て、為替変動リスクも考慮して資金管理を行うことが求められます。
投資を成功させるポイント

マレーシア不動産で投資を成功させるには、以下の3点を押さえることでリスクを抑えつつ安定した利回りを狙うことができます。
投資を成功させるポイント
- 目的に合ったエリア・物件を選ぶ
- 短期転売よりも中長期運用を意識する
- 現地パートナーや専門家を活用する
1つずつ紹介します。
目的に合ったエリア・物件を選ぶ
投資目的によって、適したエリアや物件タイプは異なります。
賃貸収入重視であれば、オフィスや商業施設に近く賃貸需要が高い都市部のコンドミニアムを選んだ方が、入居率が安定します。
一方資産価値の上昇を狙う場合は、開発が進む郊外や再開発エリアの物件が有利となるでしょう。
購入前には周辺の利便性や将来の開発計画を確認し、自分の投資目標に合った物件を選ぶことが重要です。
短期転売よりも中長期運用を意識する
長期保有を前提に投資計画を立てることで、税負担を抑えつつ、物件価値の上昇や賃貸需要の恩恵を受けやすくなることでしょう。
現地パートナーや専門家を活用する
言語や法律の違いによるトラブルを避けるためにも、経験豊富なパートナーを選ぶことが重要です。
信頼できる専門家と連携することで、投資の安全性や効率性を大きく高めることができます。
まとめ

マレーシア不動産は、安定した経済成長や外国人に優しい購入制度、生活コストの低さなど、多くの魅力を備えています。
特にクアラルンプール、ペナン、ジョホールバルといった主要都市は、賃貸需要や資産価値の上昇が見込める投資先として人気です。
一方で、外国人向けの最低購入価格規制や為替リスク、管理費・維持費、税金などの注意点も存在します。
投資を成功させるには、自身の目的に合ったエリアや物件を選び、中長期での運用を意識しながら、現地パートナーや専門家と連携することが重要です。
十分な情報収集と計画的な準備を行えば、安心して安定した収益を狙える投資先としてマレーシア不動産を活用できるでしょう。
