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不動産投資はレバレッジを効かせるのが基本スタイル
不動産投資では金融機関から借金(ローン)をして、少ない手元資金で大きな投資効果を得るように運用する方法(レバレッジ運用)が基本になります。
では、主に投資用語として使われるレバレッジとは何を指すのでしょうか?
ここではレバレッジの基本から、レバレッジを効かせることでどんなメリットが得られるのかについて詳しく紹介していきます。
不動産投資における「レバレッジ」とは?
「レバレッジ」とはもともと「てこの原理」をあらわす言葉でした。
小さな力で大きなモノを動かすことができる「てこの原理」から、投資業界でも「少ない資金で大きな利益を生む」という意味で使われるようになりました。
不動産投資でも同じように金融機関でローンを組み、少ない資金によって大きなリターンを得る際に「レバレッジを効かせる」と言ったりします。
不動産投資ローンの「レバレッジ効果」とは?
では不動産投資の「レバレッジ効果」とは何を指すのでしょうか?
レバレッジ効果とは「手元資金+ローン」を組み合わせることで収益物件に投資をし、多くの利益が得られる効果を指します。
投資でも同じようにレバレッジを効かせると言えば「借金(ローン)をすることで多くの資金を投資で運用すること」になります。
例えば、株式投資の信用取引やFX取引(外国為替証拠金取引)などではレバレッジ運用がよく見られますね。
不動産投資でレバレッジを効かせる具体例
それでは具体的に不動産投資でレバレッジを効かせた場合はどうなるのでしょうか。
手元資金が1,000万円しかない場合の例で見てみましょう。
・レバレッジ効果なし
1,000万円×5%(年間利回り)=50万円
・レバレッジ効果あり(3,000万円をローンとして借りた場合)
(1,000万円+3,000万円)×5%(年間利回り)=200万円
上記の通り、レバレッジ効果を得ることにより、年間の不動産収益は4倍にもなります。
不動産投資のレバレッジ効果を得るには年収の何倍が目安?
不動産投資のレバレッジ効果を得るには、年収の何倍を目安にすればいいのでしょうか?
一般的に不動産投資ローンは収益物件を取り扱うため、住宅ローンよりも多く融資を得ることができます。
例えば年収500万円のサラリーマンの場合、5,000万円ほど(10倍程度)のローンが受けられると言われています。
もちろん、個人の属性(職種や勤務先)や物件の収益条件により融資限度額は変わってきますので一概に言えません。
また、不動産の収益性なども融資審査のポイントになりますので、年収の10倍以上の融資を受けられることもあります。
不動産投資でレバレッジをかける際の注意点と逆レバレッジの具体例
レバレッジを効かせることにより、少ない資金で大きな運用結果が得られます。
一見するとリスクの少ない投資方法に思えるのですが、効率よくレバレッジ効果を得るにはいくつか注意点があるので、ここで紹介していきます。
利回りと金利が逆転してしまう「逆レバレッジ」に注意!
まず、不動産投資ローンを申請する上で注意しなければいけないのが「逆レバレッジ」です。
「逆レバレッジ」でよく見られるケースとして「ローン金利の方が利回りより高いケース」、および「実質利回りの方がローン金利より低いケース」が挙げられます。
これら2つのケースについて具体例を見ていきましょう。
逆レバレッジの具体例(1)
借り入れ(ローン)金利が実質利回りより高いケース
例えば、先ほどの具体例で出した条件の借り入れ金利を6%にしてみましょう。
(1,000万円+3,000万円)×5%(年間利回り)-(3,000万円×6%)=20万円
このようにローン金利が予想利回りよりも高くなることで、不動産収益が減ってしまうことになります。
不動産投資において「ローン金利」は利益に直結するため、低ければ低いほどいいと言えますね。
逆レバレッジの具体例(2)
実質利回りがローン金利より低いケース
では次に、利回りを5%から3%に変更したケースについて見ていきます。
(1,000万円+3,000万円)×3%(年間利回り)-(3,000万円×4%)=0万円
利回りが低くなったことにより、最終的に得られる収益は0円(初年度のみ)となってしまいましたね。
このように、不動産投資では「利回り」と「金利」の関係が特に重要となります。
不動産投資でレバレッジ効果を成功させる3つのポイント
投資の中でも不動産投資は、レバレッジ運用ができる数少ない投資方法の1つです。
年収400万円ほどのサラリーマンでもアパート一棟を買えるほど、投資初心者におすすめと言えます。
ここでは不動産投資の成功率をさらに高められる3つのポイントについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
(1)イールドギャップ(利回りー金利)の高い物件を選ぶ!
さきほど紹介したように、不動産投資では「利回り」と「金利」の関係が重要になります。
低い金利でお金を借りて、高い利回りの物件に投資をすることが鉄則です。
この「利回り-ローン金利」の差をイールドギャップと呼び、不動産投資をする際の重要な判断ポイントになります。
したがって、不動産物件を選ぶ際は「イールドギャップが高い不動産」を選ぶことが基本です。
(2)実質利回りでシミュレーションをすることが大切!
「収益不動産に投資したのに、年間のキャッシュフローはカツカツ……」
そうなってしまう原因の多くは実質利回りでシミュレーションをしていないことが挙げられます。
不動産会社も利回りを高く見せるために、投資用物件の利回りを「表面利回り」で掲載します。
表面利回りの計算では、不動産投資の中で発生する「経費」や「空室率」などが考慮されていません。
そのため、予想される利回りを計算するときは「実質利回り」で計算しましょう。特に賃貸用物件の場合、「空室率」は年間収益に直結する問題です。
年間キャッシュフローのシミュレーションでは、実際の賃貸状況と考えられる空室率にもとづいて、詳細に計算しましょう。
(3)不動産会社の話は信用できない?セカンドオピニオンが必要!
不動産投資を知るきっかけとして多いのが、不動産会社からの紹介や資産運用セミナーで聞いた話しだと思います。
では、不動産会社の話をそのまま信じてもいいのでしょうか。
どの会社の担当者もそうですが、営業トークの目的は「自社の利益」ですよね。
「そんなに儲けられるのなら、自分たちで投資をすればいいでしょ」と、感じてしまうこともあるかもしれません。
したがって、不動産会社の話を信じるのもいいですが、セカンドオピニオンを目的として第三者からの意見やアドバイスを聞いてみるのもおすすめです。
不動産投資はレバレッジを効かせられる数少ない投資方法の1つ
この記事では不動産投資におけるレバレッジ効果について簡単に紹介してきました。
まとめると下記のとおりです。
・不動産投資のレバレッジは年収の10倍までが目安
・収益と金利が逆転してしまう「逆レバレッジ」に注意!
・不動産投資で大切なのは「利回り」と「金利」の差(イールドギャップ)
・年間のキャッシュフローは空室率を考慮した「実質利回り」で計算せよ
うまい儲け話には罠(ワナ)があります。
特に最近になって人気の出てきた不動産投資は、さきほど紹介したようにいくつか注意点もあります。
そのため、不動産会社のうまい儲け話をそのままうのみにするのではなく、第三者の目で判断できるプロのFP(ファイナンシャルプランナー)などに、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
また、不動産投資の知識を身につけるためセミナーに参加することもおすすめです。
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