不動産投資ローンを組むために必要な年収は?
不動産投資ローンを組むために必要な年収は、ローンを組む金融機関によって異なります。
金利が低い大手金融機関などでは、年収700〜1,000万円が求められることが多いようです。
年収500万円の場合でも、日本金融政策公庫やネットバンクなどであれば借入れできます。
しかし、金利が高くなり借入金額も制限されることがあります。
不動産投資ローンは属性が良いほど良い条件で借りることができます。
属性(ぞくせい)とは、借主の年収・年齢・勤務先・資産保有状況などです。
金融機関は、年収だけでなくこういった属性を総合的に判断して借入可能かを判断します。
ちなみに、士業や公務員など、借主の属性がひときわ良い場合には、同じ金融機関でも一般に案内している金利からさらに引き下げる場合もあります。
良い属性の顧客にはローン以外にも取引を広げて欲しいため、優遇されるのです。
仮に年収700万円に満たない場合は、年収以外の属性でカバーする必要があります。
例えば同じ年収500万円でも、20代で上場企業に勤めている場合と40代で中小企業に勤めている場合では、前者の方が審査に通りやすくなります。
なぜなら「今後年齢が上がるにつれて収入が上がり、上場企業のため失業の不安も少ないため、問題なく返済できるだろう」と見込まれるからです。
この場合は、年収が勤務先によってカバーできたと言えます。
このように、金融機関は年収以外にも様々な属性から融資が可能かどうかを判断します。
年収が高くても借りられないことも!金融機関の融資基準って?
金融機関が不動産投資ローンの審査をする際は、金融機関ごとに定められた融資基準に基づいて、以下のポイントをチェックしています。
・勤務先
・勤続年数
・保有資産状況
・他の借入状況
年収については前項で記載した通りです。
本項ではそれ以外の項目について詳しく解説します。
金融機関の融資基準:勤務先
ローン審査の際にチェックされる融資基準の1つが勤務先です。
特に上場企業、公務員の場合は年収がそれほど高くなくてもローンが通りやすくなります。
上場企業、公務員であれば倒産による失業で返済できなくなる可能性が低いためです。
また会社の規模が大きくても、外資系や保険会社など、歩合制で働いている場合は注意が必要です。
歩合制の場合は営業成績によって収入が変動しますので、直近3〜5年で収入にバラつきがないかをチェックされます。
また外資系は退職金がないことも多いため、定年までしか借りられなかったり、ローンの希望額から減額されたりする場合もあるようです。
金融機関の融資基準:勤続年数
不動産投資ローンの借入期間は長期のため、収入が安定していることも重要視されます。
新卒からずっと同じ会社で勤めているなど、勤続年数が長ければ長いほど「定年まで同じ会社で働き続けて返済してくれるだろう」と好感を持たれます。
逆に2〜3年ごとに転職を繰り返している場合は「またすぐに辞めてしまい、収入が途絶えて返済できなくなるのではないか」と予想され、審査に不利になってしまいます。
仮に転職回数が多い場合は「資格取得のため」や「収入を上げるため」など、前向きな転職であることをアピールしてみると審査内容も変わってくる可能性があります。
また、転職した直後に融資を受けようと思っても難しい場合がほとんどです。
投資を始めたいと考えている方は、転職タイミングも考えて取り組んでいきましょう。
金融機関の融資基準:保有資産状況
不動産投資ローンの審査の際に、保有資産が分かる書類の提出を求められることがあります。
預貯金や、株などの有価証券、保有不動産の内容をチェックされ「極端に預金が少なくないか(浪費家ではないか)」、「計画的に貯金できる堅実さがあるか」などを判断します。
あまりに資産が少ないと、ローン審査にも影響しますので、計画的に資産を増やしておきましょう。
金融機関の融資基準:他の借入状況
住宅ローンやカーローンなど、他の借入がある場合には、審査の前に正直に全て申告しておきましょう。
金融機関は審査の際に「個人信用情報照会(こじんしんようじょうほうしょうかい)」を行います。
個人信用情報には、あらゆる銀行、カード会社、リース会社などの借入状況が集約されており、審査をする金融機関以外の借入もすべて把握されます。
申告された借入以外の借入があることが分かれば「故意に隠したのではないか」と疑われ審査に不利になってしまいます。
金融機関独特の用語で「仕振りが悪い」という言葉があります。
「誠実・堅実ではない」という意味で、借入が多すぎたり、返済が滞っていたり、浪費癖が疑われたりする場合に使われます。
金融機関に「仕振りが悪い」と判断されないよう、誠実・堅実であることを心がけましょう。
また金融機関から「総合的判断で融資できない」と断られた場合は、個人信用情報上で他の借入の延滞などが判明した可能性があります。
もし身に覚えがない場合は、専門機関に問い合わせて個人信用情報の開示請求をしてみましょう。
間違った登録がされていれば、修正を依頼することができます。
銀行にアピールすることも大切!融資を通りやすくするポイント
融資を通りやすくするために、知っておいてほしいポイントがあります。
(2)配偶者の収入を伝える
(3)自己資金を用意する
融資を通りやすくするポイント(1)堅実さをアピールする
金融機関は融資基準に基づいて審査を行いますが、審査をする担当者も人間です。
「堅実な生活を送っていそうだな、この人に貸してあげたいな」と感じれば、審査のための稟議の内容にも熱が入ります。
少し難しい属性の場合でも、上司に掛け合ってくれるかもしれません。
逆に身の丈に合っていないブランド品を身につけていたり、高級外車をローンで買っていたりする場合には、浪費家と見られて良い印象を持たれませんので注意が必要です。
融資を通りやすくするポイント(2)配偶者の収入を伝える
配偶者がいる場合には、保証人にならなくても配偶者の収入を伝えておくのも良いでしょう。
「万が一返済が滞っても、奥さんが返してくれそうだ」と前向きに判断されます。
特に配偶者が看護師などの資格を持っている場合は、さらに有利になりますので是非アピールしておきましょう。
融資を通りやすくするポイント(3)自己資金を用意する
不動産投資ローンの場合は、ある程度自己資金を用意しておくことが大切です。
同じ5,000万円のローンを組む場合でも、自己資金なしで5,000万円の物件を買うのと、1,000万円の自己資金を出して6,000万円の物件を買う場合では後者の方が審査に通りやすくなります。
なぜなら、万が一貸倒れが発生し、金融機関が物件を競売にかけてローン残金を回収しようとした場合に、6,000万円の物件の方が高く売れるためです。
自己資金は計画的に用意しておきましょう。
初めての不動産投資で気をつけたいポイント
ここからは、初めて不動産投資を行う方に向けて、気をつけておきたいポイントを解説します。
(2)住宅ローンを使わない
(3)第三者の意見を参考にする
初心者が気をつけたいポイント(1)不動産投資詐欺に注意する
不動産投資物件には、詐欺も多く存在します。
世間を賑わせた「かぼちゃの馬車事件」が記憶に新しい方も多いのではないでしょうか?
この事件は不正融資が大きな問題となりましたが、物件自体にも不自然な点がないかどうかを見極めることが大切です。
複数の不動産会社で物件を比較し、相場を把握して購入物件を決めるようにしましょう。
初心者が気をつけたいポイント(2)住宅ローンを使わない
2つ目の気をつけたいポイントは、住宅ローンを使わないことです。
0.5〜1%程度の住宅ローン金利からすると、2〜3%の不動産投資ローンの金利は高く見えます。
「住宅ローンで借りてもバレないんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
物件の間取りなどから、住宅ローンの審査の時点で賃貸用だと疑われると思いますが、万が一ローンが借りられたとしても、後から投資用とわかった場合には全額返済を求められる場合があります。
金融機関の信用も失いますので、初めから不動産投資用のローンを組むようにしましょう。
初心者が気をつけたいポイント(3)第三者の意見を参考にする
特に初心者の場合は「物件価格が適切か」「不動産収入を継続して得ることができるか」などの判断が難しいと思います。
そこで第三者の意見を参考にしてみることが大切です。
信頼できるコンサルタントに相談してみたり、中立的な立場の会社が行うセミナーに参加してみましょう。
ココザスでも、様々な不動産投資のオンラインセミナーを開催しています。
これから不動産投資を始めようとされている方には、不動産投資基礎知識からメリット、デメリットが分かるこちらのセミナーがおすすめです。
不動産投資は物件の選定だけでなく、業者の選定も非常に重要です。
選ぶポイントもセミナーでお伝えしていきます。
ぜひ第三者の意見を取り入れて、あなたに合った不動産投資の進め方を見つけてください。
まとめ
本記事では、不動産投資ローンに必要な年収と審査のポイントを解説しました。
上手く活用すれば不動産収入によってあなたの生活はより充実したものになるかもしれません。
そのために、あなたに合った物件や融資先を見つけることが大切です。
物件の良し悪しを判断できるようになるためにも、ご自身でも不動産投資の知識を身に付けていきましょう。
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不動産業者ではない第三者なので、物件価格が適正かどうかを客観的に判断できるため、第三者ならではの視点で不動産投資に関するアドバイスを行います。
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