新NISA制度の注意点・リスクヘッジについて
前回新NISAの記事をアップしたところ…
「新しくなったらもっと取り組もうと思います」というような声を結構いただきました。
新NISA制度に関して、追加情報などはありますか?
Googleで調べれば色々と出てきますよ…?
ネットの情報はどれが本当なのか?やっぱり分からないので…
間近に迫っているので、以前お話したこと以上の情報はないのですが…
注意点・リスクヘッジという点を今回はお話しましょう。
リスク管理を徹底して正しい投資判断をしていくためには制度の裏側も含め…
まずこの記事を見る前に、前回の新NISAの記事も読んでいただきたいです。
動画で確認したい方はこちら
現行NISAを利用している人の選択肢
枠が広がり、投資家さんにとっては良い方向になっているな?と思うのですが…
注意点があるのですか?
おっしゃる通り、より大きな金額が非課税で投資できるのでメリットしかないのです。
僕も勘違いしてたことがあったのですが…
新しいNISAと現行NISA、これは完全に別の制度だという事をわかっていただきたいです。
つまり、現行NISAの口座で運用している資産を新NISAに移したい場合、自動的に切り替わらないのです。
全く別の口座という風に捉えましょう。
現行NISAを利用している人には、どういう選択肢があるのか?と言うと…
選択肢は大きく2つしかないと思います。
選択肢(1)いまの口座で運用を続ける
1つは、非課税期間が終わるまで、その口座で運用を続けるという事ですね。
一般NISAでは、2027年ぐらいまで持つと思いますし…
つみたてNISAは、もともと20年だと思うので、2042年くらいまで運用が可能です。
現行のNISA枠で非課税枠を利用していたとしても、新NISAの非課税枠には影響しません。
つまり、今までのNISAを走らせたまま、新しいNISAの口座を使えば非課税の枠が増える事になる。
なので、非課税期間が十分残っているのであれば、新しいNISAが始まったからといって前のNISAをやめる必要はありません。
これが1つの選択肢です。
選択肢(2)現行NISAを売却する
もう1つは、売却をして新しい新NISAの口座で運用を始める事です。
売却するということは…
プラスだったらその分が非課税で一旦、利益確定ができるということですよね?
もちろんそうですね。
マイナスだった場合はどうするんですか?
損切りになってしまうケースですね。
現行NISAでも言えることですが、NISA口座は益通算ができません。
通常だと上場株式を売却した時に出た損失は、他の配当収入や売却益、これらと相殺できます。
ただNISA口座は損益通算という概念がありません。
そのため、損切りをしてまで新しい新NISAの口座に持っていくというインセンティブは働かないはずです。
マイナスであれば増えるまで待つという選択肢も全然ありということですね?
そうですね。
しかし、今の細川さんの考えは結構危険なのです。
「NISAという制度があるから、株式投資をやっています。」というパターンの人は本質的じゃないと思っていて…
どういうことでしょうか?
株式投資は「この企業は成長するだろうな、だから株を買おう」ですよね?
その時に発生する税金をなくしてくれるおまけとして、NISAがあるのです。
にも関わらず「NISAのルールが変わるから、株を入れ替える」というのはなんだか本末転倒ですよね。
制度に動かされている…みたいな…?
そういうことです。
その人は“株式投資”をしていないのです。
制度に動かされている。
そうなってしまわないように、ファンダメンタル的に見た時に「その企業の株価も上がらないだろう」と思ったり…
テクニカル的にチャートを見た時に「これはしばらく掘るな」と思ったら売却した方がいいのです。
新NISAに切り替える?現行NISAのままの方がいい?
もう1点、お話しておきたいことがあります。
新NISAは現行のNISAよりも非課税枠が大きくなります。
なので投資に回せるお金が増えるわけですが、国は「貯蓄から投資へ」と言って、それを促すために投資額を増やしてるわけですよね?
今までは一般NISA/つみたてNISAの併用ができませんでしたが、これからは成長投資枠240万円、つみたて投資枠が120万円…
単純計算で月30万円、手出しになると…
そんなに投資する人は少ないと思いますが…
やっぱり投資はリスクが伴うものです。
投資に回すお金と手元に残すお金、これらのバランスをしっかりと考えましょう。資産運用をIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に任せるメリットとは?実際に提案された銘柄を紹介
何があっても大切な生活防衛資金の預貯金に手をつける事が絶対に起きないように、徹底管理してもらいたいのです。
どういう風に運用すればいいか?やっぱりわからない方もいらっしゃると思うのですが…
そういった時はどうすればいいですか?
皆さんがやるべきことは、運用する商品はどれがいいか?という話も当然必要ですが…
積立に関しては、長く続ければいいのです。
途中でやめるのが1番効率が悪い。
すごくシンプルに「全世界株式やS&P500に連動してます」など、こういうものを買っておけば年率平均4%・5%ぐらいは上がっていくと思うので…
短期の運用はやはり値動きがあります。
決算が良かったので、3%〜5%動いた会社のスキャンダル記事が出てしまったとします。
「一気に10%、15%ストップ安です!」など、これが疲れる…と思う人は、そもそも成長投資枠を使わずに積み立てるだけでいいと思います。
自分がいくら出せるのか?というそのリスク許容度の部分。
ここをしっかりと練ることが大事です。
NISAの制度が変わるからどうというよりは、常日頃から資産形成チャンネルで話してるようなことをしっかりやってくださいねという事なので…
うちのIFA部門は日々そういう相談を受けていたりします。
もし、金融の運用で「これからどうしよう…」というお悩みがあれば、LINEから相談していただけたらと思います。
今回は「新NISAの注意点」をお話させていただきました。
ありがとうございました。