そもそもタワマン節税とは?

社長、最近「相続対策には現金を不動産に変えてタワマンを買うのがいい」と聞いたんですけど、なぜアパートじゃなくてタワマンなんですか?
いわゆる「タワマン節税」ってやつですね。ずっと人気の方法なんですが、大きく2つの節税効果があると言われています。
(1)固定資産税
まず1つ目は固定資産税です。
固定資産税は土地や建物の評価額に対して1.4%をかけた金額が課税されます。
ただし、住宅用地のうち200㎡以下の部分については、課税標準が1/6に軽減されます。
マンションって、土地を住戸数で割って持ち分を計算しますよね。
だから1戸あたりの土地持ち分が非常に小さい。
そのためタワマンの場合、ほぼ確実に固定資産税が1/6扱いになります。
確かにタワマンだと部屋数が何百室もありますもんね。
そうなんです。中には1,000戸超えの大型タワーもある。
だから固定資産税が大幅に安くなる、これがまず1つ目の節税効果。
(2)相続税評価額の圧縮が可能
2つ目は「相続税評価額の圧縮」です。マンションの相続税評価額は、国税庁が出す「路線価」をもとに計算されます。たとえば8,000万円で買ったとしても、路線価ではもっと低く評価されるケースが多いんです。
路線価って、そもそも何なんですか?
道路に面した1㎡あたりの評価額のことですね。
国土交通省が公表している「公示地価」の約8割を目安に、国税庁が毎年7月に公表します。
つまり1月1日時点の地価をもとに評価される仕組みです。
で、この路線価は低層階でも高層階でも変わらないんです。
だから見晴らしの良い高層階を買えば、実際の時価は高いのに評価額は同じ。
つまり、時価と評価額の差が大きくなればなるほど節税効果が出るというわけです。
なるほど、上層階ほど節税になるってことですね。
そうです。だから「上の角部屋が節税に有利」と言われるのはそのため。
タワマン節税ができなくなる?

でも最近、「タワマン節税はできなくなる」って聞いたんですけど?
実はその通りで、2022年4月に大きな裁判がありました。
ある方が約14億円でタワマンを購入したんですが、相続時の路線価評価では3億円程度だった。
借入金などを差し引いた結果、相続税が0円で申告されたんです。
それって合法だったんですか?
一応、相続税法上は問題ありません。
でも例外として「著しく不適当な場合は国税庁長官が修正できる」という規定があります。
今回はそれが適用されて、最終的に評価額は時価に近い約13億円に修正されました。
結果、追徴課税3億3,000万円という判決です。
えっ、そんなに!?
はい。しかも「相続時期を見越してタワマンを買った」「借入などの実態が薄い」ことが決め手。
つまり、節税目的が明白と判断されてしまったんですね。
だから「脱税ではなく節税だ」という理屈が通用しなかった。
じゃあもう「タワマン節税」は終わりってことですか?
おそらくそうなります。
「マンションの相続税評価のルール」が見直し

そうなんです。
実はあの最高裁の判決をきっかけに、2024年1月から「マンションの相続税評価のルール」が見直されました。
これまでは土地と建物を別々に評価して、路線価をベースに計算していたんですが、高層階でも低層階でも同じ評価になるという点が問題視されていたんです。
確かに、それだと上の階のほうが得すぎますもんね。
そう。
だから今は、国税庁が「評価乖離率」と「評価水準」**という指標を使って、時価とのズレを補正する仕組みを導入しています。
簡単に言うと、「市場価格に比べて評価額が安すぎるマンションほど、補正して引き上げる」という形ですね。
なるほど。じゃあタワマンの高層階なんかは、評価額が上がるってことですか?
そうなります。
たとえばこれまで時価が1億円で評価額が6,000万円だったような物件なら、今後は7,000万~8,000万円くらいまで引き上げられるイメージです。
特に都心部の高層マンションは、最大で評価額が約2倍近くになるケースも出ています。
うわ、それはもう節税どころじゃないですね。
はい。
つまり「タワマン節税」っていう言葉自体が、制度改正によってほぼ終焉を迎えた形です。
今後は「高層階=節税」ではなく、時価に近い評価で課税される方向に完全にシフトしています。
それはすでに持っている人にも関係あるんですか?
ありますね。
改正後に相続や贈与が発生した場合、その時点のルールが適用されます。
なので、もうすでに持っている人も「次の相続」では評価が上がる可能性がある。
今のうちに納税資金をどう確保するかを考えておく必要があります。
今後の税金対策とは?

じゃあ今後はどんな対策が考えられるんですか?
タワマンで節税を狙うよりも、資産の組み替えとか、法人化による承継の仕組みづくり、あるいは生前贈与の計画的な実行が主流になってくると思います。
不動産を活用した節税自体はなくならないけど、タワマンだけが特別有利な時代は終わりましたね。
なるほど…。
なんか「お金持ちの裏ワザ」みたいなものが、どんどんふつうのルールに戻されていってる感じですね。
そうですね。
国としても、特定の資産家だけが得する仕組みは是正したいわけです。
これからは「透明性が高い資産承継」の方向に整っていくと思います。
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