不動産業界の粗利率を見てみよう
YouTubeで色々な動画を発信していますが「ワンルームマンション投資」の動画を公開すると、色々なご意見をいただくことが多いですね…
さっぱりワンルームマンションを叩いている人と、分かりあえませんね…
ワンルームマンション投資の動画を公開すると「はい!業者のポジショントークが始まった!」など、根も葉もないコメントをいただきます。
やはり未だにワンルーム業者は詐欺だ!暴利を貪っているなど…
別の動画や記事で「ワンルームマンション業者はそんなに儲かっていないのです」「飲食店の方が粗利率が高いのです」というお話をしたのですが…
アルコールは100円のものが1,000円で売られています。
なので、そちらの方がおかしいのではないか?というお話をしたのですが…
「それはそれで、お前のほうがおかしい!」というご意見もいただきました。
なので今日は同じ不動産業界の中で、ワンルームマンションの開発業者が儲かっているのか?どんな位置づけなのか?
業界に絞ったお話をしていきます。
同じ業界に絞って比較するのですね。
それだったら文句はないでしょう…!
ということで、今回は開発・デベロッパー。
つまり新築に特化してワンルームや木造アパート、ハウスメーカー、戸建てなどを紹介していきます。
動画で確認したい方はこちら
アパートの粗利率
まずはアパートです。
「大東建託」という大きな会社があります。
地方がメインですが、地主・土地持ちをあたって「節税効果がありますよ」というお話などもしながら、新築のアパートを建てていく業者です。
その大東建託の決算の数字を見ました。
大東建託は売上が1.6兆円もある、すごい会社なのです。
もう一社、大東建託のライバルにもあたる「東建コーポレーション」という会社があります。
こちらも地方の地主を回る営業スタイルの会社です。
数字は大東建託と近く、儲かっていますよね。
全体の売上は3,200億円程度で、大東建託に比べると規模はたいぶ小さいです。
とは言え、3,200億円の売上なのですごく有名な会社です。
新築アパートの会社は20%以上儲かっているという感じですね。
ハウスメーカーの粗利率
次にハウスメーカー。
戸建ての会社はどうなのだろうか?ということで、いくつか決算書を見てみました。
群馬や埼玉などで戸建てを開発して建売をしている会社です。
最大手だと思いますが「飯田ホールディングス」が「粗利率 17%」です。
ほとんど変わりませんね。
Z空調などをやっている「ヒノキヤグループ」は「粗利率 21%」でした。
細かな数字を見ると、ケイアイスター不動産の売上規模は2,400億円くらいです。
それなりの規模感の会社さんですね。
飯田グループはもっと大きくて1.4兆円の売上です。
先ほどのアパートの「大東建託」と同じくらいですね。
そうですね。
大東建託の戸建てバージョンくらいの規模感と捉えていただければと思います。
こういった会社が20%儲かっていないくらい…
戸建てではこのような数値でした。
ワンルームマンションの粗利率
次に「ワンルームマンション」ですが、こちらは正直ピンキリです。
前回もお話しましたが…
新築を作っている「プロパティエージェント」は「粗利率 18%」です。
同じ新築の「グッドコムアセット」は「粗利率 28%」です。
結構儲かっていますね。
中古メインでワンルームを扱っている「ランドネット」は「粗利率 14%」
次に上場企業の「FJネクスト」は「粗利率 22%」です。
次に「グローバル・リンク・マネジメント」
こちらは渋谷の会社で一棟を作ってファンドに卸すことがメインの会社です。
ここの粗利率は「粗利率 16%」でした。
多分、ファンド卸しが多いので、利幅が小さいのだと思います。
次に少し問題になりましたが…
ここはオープンハウスの傘下のはずですが、大阪や名古屋で新築ワンルームを造っています。
エリアが地方ということもあり、利幅が大きく「粗利率 26%」です。
不動産業の粗利率の平均
住宅は少し利幅が低いですが、これは木材の金額が上昇した理由などがあると思いますが…
今の数字を並べていくと…
商品によってはあまり変わらないのではないでしょうか?
平均して20%くらいですね。
どこも似たりよったりかなと思います。
前回お話した通り、粗利率 20%ということは1兆円を売り上げると2,000億円の粗利になります。
そういう規模ですね。
飲食店の場合は、1兆円を売り上げたら8,000億円の粗利です。
粗利の金額で言うと、飲食店の方が大きいのです。
しかし、その後かかってくる経費などを諸々差っ引くと不動産業界のほうが少し利益が出やすい性質かな?と思います。
ただ、不動産業者はリスクをものすごく取っています。
どういったリスクでしょうか…?
開発をするのに多額の借入れをしたりしますよね?
飲食店は今日売るお酒を今日仕入れておけばいいですよね?
なので、200円で仕入れたものをその日のうちに1,000円で売り、800円の利益が出る商売です。
しかし、不動産は金額は大きいですが8,000万円で造ったものが、1年後にできて1億円で売れる。
2,000億円の粗利になります。
このように構造が全く違うのです。
時間も掛かるし、お金もかかるということですね。
うまくいかなければ一発で倒産もします。
なので「不動産業は儲けすぎている!」というお声もありますが、そこは勘違いしないでいただきたいなと思い、今日は色々な不動産業の数字を見てみました。
今後の不動産業界は不安定?
これから不動産業者はたくさん潰れていくと思います。
それはなぜでしょうか?
何か悪いことをしたわけでもなくですか?
そうではありません。
競争が激しいですし…
先ほどお話しした通り「借入れ」を行うため、少し不動産の市況環境が悪くなると影響を受けます。
例えば金利の影響を受けると…
投資家さんに負担がかかるから、投資をしなくなるということですか?
投資もどうですし、マイホームの購入も控えると思います。
住宅ローンも高くなりますね…
そういうことです。
なので金利が上がることはネガティブな材料になります。
他にも建材のコストがどんどん上がっていますよね。
不動産業は開発の最中にタイムラグがあります。
つまり、作り始めた時には「この物件が出来たら儲かるな!」と思っていても、1年後の市況が変わっていると売れないのです。
このような大きなリスクを背負いながらバタバタと倒産をしている。
なので、これから不動産業界、建設業界も含めてどうなるか分からないのではないか?と思っています。
とはいえ飲食店も弱小資本の会社も多いので、どこも商売は難しいという話ですね。
でも、不動産業界は儲けすぎではないと思います。
過激な反対意見はどうして出てくるの?
儲からないということですが…
それでも色々なご意見をいただくのはどうしてでしょうか…
儲かる・儲からないは本質的な話ではないのです。
別に儲かっていないわけでもありません。
粗利率が20%くらいの会社は最終的な営業利益を結構残していたりします。
しかし、色々言っている人はそれを言いたいわけではないと思うのです。
アレルギーのようなものではないでしょうか?
ココザスのお客様でも、ワンルームで利益を出している人もいらっしゃいますもんね。
普通に利益を出している方もいますよね。
しかし、そういう方に会ったことがないという人もいるようです。
YouTuberさんの中には「不動産投資で儲けている人を見たことがない」と断言している方も居ますが…
それはインフルエンサー的な活動をしている中で、より激しいこと・派手なことを言った方が再生回数がとれますよね。
我々もYouTubeをやっていますが、どういうスタンスで本業をやっているか?という話になります。
本業に悪影響があってはいけないので、私達は過激なことは言えません。
しかし、過激なことを言いたい放題の方々は世の中にいますので…
そういう人が「やるな!やるやつは馬鹿だ!」という発信に対して、影響されてしまう方もいるのだと思います。
過激な反対意見はどうして出てくるの?
あとシンプルに…
もちろん、粗悪な物件もあります。
しかし、そういう物件は私の選択肢の中にないのでお話しませんが、ある一定以上であればモノは一緒です。
例えば、私はスマートフォン(iPhone)を使っています。
iPhoneに出会って、すごく便利になり人生が良くなりました。
今は15万円くらいすると思いますが、この15万円に対して私はすごく満足しています。
しかし、このiPhoneを細川さんに100万円で売るとします。
え、100万円ですか!?
では、100万円で売買が成立したとしましょう。
どう思いますか?
割に合わないですよね…
ネットに上げてしまおうかと思ってしまいます…
「ふざけるな!詐欺だ!」と思いますよね。
最新機種ですが、高すぎます…
高すぎますよね…
私は同じiPhoneを15万円で買えて喜んでいます。
しかし、同じiPhoneを買った細川さんは「詐欺に遭った」と言っています。
なので、私が見ている世界では利益を出している人もいます。
またトントンで手放す人も居ますし、持っている最中は保険効果もあります。
フルローンで出来るなどのメリットもあります。
しかし、これを100万円で買うとどうなりますか…?
儲からないし、足枷にもなります…
嫌なことばかりですね…
そんな人達を見ていたら「儲かっている人なんているはずない!」と言いたい気持ちも分かります。
きっと、これが全てなのです。
買い方や持ち方が重要そうですね。
買い方に付随する要素として、どの業者から買うか?が重要なのです。
細川さんは今、悪徳携帯会社からiPhoneを買ってしまったのです。
その会社と出会わなければ、細川さんは高額で買わずに済んだのです。
違うところと出会っていたら、定価で買えていたかもしれませんね…
このように、付き合う業者によって出会える物件が概ね決まってきます。
結果、大事なこととしては信頼できる人を見つけましょうというお話です。
それさえできれば、悪いものではないと思います。
いま自分で話したことを振り返ると、ワンルームを養護していて「本当にワンルームを売りたいんだな!」と言われそうですが…
アパートの仲介などをしています。
ワンルームのご紹介も出来ますが、アパートや海外不動産だったり…
戸建てやマイホームのご紹介もしているので、どれかに偏ってプッシュする必要がありません。
なのですごくフラットな目線で見た時に「ワンルームが叩かれすぎて、あまりよく分からないな…」と思い、お話をしています。
ワンルームマンションはアンチも居ると思いますが、人気なのです。
悪名は無名に勝るということで…
恐らく、誰も知らない10年前から比べて、今ワンルームマンションをやっている方はすごく増えたと思います。
なので、一部の失敗してしまった人たちが悪く言っていたりするのだと思います。
また不動産投資(ワンルームマンション投資)に関する情報も発信していきます。
ありがとうございました。