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太陽光発電投資で利益がでる仕組みとは
太陽光発電投資は、太陽光発電の設備を備え太陽光により電気を発電し、その電気を電力会社が買い取り、代金が投資家に支払われるという仕組みです。
太陽光発電には太陽光パネルを設置する土地が必要であるため、不動産投資と似てるように考えられる場合があります。
しかし不動産投資のような空室リスクがなく、晴れてさえいれば、電気が作られ売電できるため、安定的にリターンを得ることが可能です。
太陽光発電する際に、できるだけ晴れている地域に設置することで、発電率が高まり、投資効率が高まるという特徴もあります。
家庭用太陽光発電との違い
太陽光発電投資と住宅用太陽光発電には、違いがあります。
まず、一般の家庭の屋根に載せる太陽光発電と投資用の太陽光発電は発電容量が違ってきます。
発電容量の違いは、以下の通りです。
住宅用太陽光発電と事業用太陽光発電の仕組みが大きく異なるわけでは無いのですが、太陽光発電パネルの面積が変わってくるのです。
住宅用太陽光発電は、住宅の屋根に太陽光パネルを載せて、生活に電気を使い余剰分を売電するというお小遣い稼ぎのような形。
一方で、太陽光発電投資の場合には、広い土地を用意し、大量の電気を作り出し、電気のほとんどを売電するという形です。
つまり、収益の額が大きく異なってきます。
FIT制度(固定価格買取制度)の仕組み
FIT制度とは太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの固定価格買取制度ということです。
FITという名称は「Feed-in Tariff」の頭文字を使っており、固定価格買取制度のことを意味しています。
つまり電力会社が太陽光発電により作られた電気を「一定価格」「一定期間」買い取ることが決められています。
このように太陽光発電投資はFIT制度が適用され、国が保証してくれる投資という特徴があります。
FIT制度の対象になっている発電は、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電の5つです。
このFIT制度により太陽光発電で作られた電気は、電力会社に高い価格で買い取ってもらう事が可能です。
太陽光発電により作られた電気は、自家消費されなかった余剰電力が、電線を通じて電力会社に送られていきます。
この余剰電力を電力会社は、法令で定められた価格・期間で買い取るということです。
1kWhの単価は毎年決められ全国一律になっていますが、例えば2021年から2022年の間では、3.36円です。
FIT制度の作られた目的は、再生可能エネルギーを普及させるため。
地球環境の問題となっている二酸化炭素の排出量は、2019年時点日本は10億6,620万トンで世界5位と高い数字になっています。
この温室効果ガスの排出量を抑えるためにも、太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーへのシフトが望まれているのです。
参照|外務省「二酸化炭素(CO2)排出量の多い国」
FIT制度が変わることによる太陽光発電投資の影響
2020年度からFIT制度が変わり、太陽光発電投資をする際に注意が必要です。
変わった制度の内容は、以下の通りです。
・10kW以上50kW未満の低圧発電の場合
余剰売電のみFIT適用が可能となっています。
・50kW以上250kW未満の高圧発電の場合
それまでと同じく全量売電できます。
・250kW以上発電する場合
入札制で売電価格が決まります。
つまりそれまでは、太陽光発電で作られたすべての電気を売電することが可能だったのですが、新しいFIT制度の場合には、自家消費する仕組みになったのです。
10kW以上50kW未満の低圧は自家消費が必要に
10kW以上50kW未満の低圧は自家消費が必要になっています。
それまでは、太陽光発電で発電するすべての電気が売電できていたのですが、2020年度からは、自家消費している必要がでてきているのです。
具体的には、自家消費量が30%以上あり、自立運転機能を備え災害時に活用できる場合のみ、残りを売電することが可能になっています。
ただし、10kW以上50kW未満のソーラーシェアリングの場合は、以下の要件を満たせば全量売電できます。
・10年間の一時転用が認められる
ソーラーシェアリングとは、農地で作物を育てながら太陽光発電を行うものです。
ただし、10年間の一時転用は、農林水産省が定めた水準を満たす必要があり、厳しい条件になっています。
通常の太陽光発電投資を考えるのであれば、自家消費率を30%以上使うような仕組みを考えていく必要があります。
250kW以上の太陽光発電は入札に
250kW以上の大きな発電の際には、入札が必要になっています。
入札制度とは、安く売電価格を提示した事業案件から順に落札できる仕組みです。
太陽光発電で発生した電気を売るためには、入札のための売電価格を安くする必要が出てきています。
太陽光発電により作った電気が受け入れられる容量には制限があり、落札価格が入札されるまで収入が決まらないという難しさがあります。
つまりこれまでのFIT制度よりも、買取単価が大幅に下がってしまうこともあるのです。
50kW以上の高圧で全量売電する
新しいFIT制度の仕組みでも太陽光発電投資で利益を出すには、50kW以上の高圧で発電すれば、全量売電が可能です。
太陽光発電は、規模が大きくなるほど1kWあたりの単価が下がっていくため、初期費用がかかりますが、大規模な太陽光発電をできるようにするといいでしょう。
ただし、50kW以上の設備を管理するのにはコストがかかることも知っておく必要があります。
キュービクルを設置したり、電気技術者の専任が必要となります。
キュービクルとは、正式にはキュービクル式高圧受電設備と呼ばれ、電力を100ボルトや200ボルトに変圧するものです。
低圧での発電に比べて、手間と費用がかかりますが、発電したすべてを売電できるメリットがあります。
2020年度の売電価格
2020年度の売電価格は、住宅用(10kW未満)が21円/kWh、事業用(50kW以上250kW未満)が12円/kWhです。
買取価格は、海外の買取価格と比べて高くなっています。
事業用(250kW以上)は入札の加重平均落札価格は11.48円/kWhです。
参考|資源エネルギー庁「太陽光発電について」
太陽光発電投資のメリットとデメリット
太陽光発電投資のメリットとしては、利回りが10%前後と高い値を維持していること。
そして、不動産投資の空室リスクのようなことがなく、安定した収入を得る事が可能なことです。
さらに、太陽光発電に使われている装置は、年々価格が下がっており、設備自体の性能も向上しているためこれから、今より利回りが高まる可能性があります。
また太陽光発電を対象とした補助金や減税処置もありますので、自治体に問い合わせてみると良いでしょう。
一方、太陽光発電投資のデメリットとしては、初期費用や維持費がかかるということです。
屋根ではなく土地に設置する場合には、いたずらや盗難対策も必要となります。
また晴れの日でないと天候の影響を受け、発電量が減るというデメリットがあります。
そして、夏などの気温が上がる場合、発電効率が下がるということも注意が必要です。
しかし最近の太陽光パネルは、厚い雲でなければ雨の日でも発電することが可能なので、物件を選ぶ際には天候や土砂崩れの恐れなど様々な点に注意しながら選定していきましょう。
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まとめ
太陽光発電投資の仕組みについて解説してきました。
簡単に言うと、太陽光により電気を発電し、その電気を電力会社が買い取り、代金が投資家に支払われるという仕組みです。
家庭用の屋根上に設置する太陽光発電とは違い、投資用の太陽光発電パネルは面積が大きく
発電されたほとんどを売電できるので、収益にも差が出てきます。
また、FIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)が適用され、安定的な収入が見込める投資です。
地球環境にも良く、投資手法としても将来性のある太陽光発電投資。
制度の変更などがありますが、中古物件の市場も高まってきておりまだまだ魅力のある投資商品の一つです。
仕組みについては本記事の通り非常にシンプルですが、検討する際には実際に取り組んだ際のシミュレーションや運用開始後のメンテナンス、出口戦略なども気になるところではないでしょうか。
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