ふるさと納税やりましたか?
社長、もう今年も終わりに近づいてきましたね…!
年末になると話題に上がる「ふるさと納税」も時期が迫っていますね。
細川さんはもうやりましたか…?
実はまだやっていないのです。
社長がよく「12月にやる」と言っているので、まだ大丈夫かなと思っていました…
時期が時期なので、社長も毎年やっている「ふるさと納税」を、今回は色々な角度からお話ししていただけると嬉しいです。
そもそも「ふるさと納税」とは
そもそも「ふるさと納税」とは何ぞや?を簡単に説明しますね。
この制度がナゼ始まったのか?と言うと、地方の活性化や地域振興という形で人口が減っている自治体でもお金が回るように、国が考えて始めた仕組みなのです。
ふるさと納税をしない場合は、自分が住んでいる自治体(私なら東京都港区)に対して、所得税や住民税を払って終わりです。
会社員だと両方天引きされていますよね。
では「ふるさと納税をする場合」はどうなるのか?
分かりやすく、5万円ふるさと納税ができるとしましょう。
その場合は、まず自分が応援したい自治体を選びます。
(ちなみに僕は去年、大分(由布院)に納税をしました!)
選んだ自治体に5万円納税すると、まず2,000円が手数料として取られます。
なので、4,8000円が翌年の所得税還付…
さらに、地域の特産物など、5万円×大体30%ぐらい(15,000円分くらい)の返礼品が家に届きます。
「どうせ払わなければいけない税金」はどちらの場合も払っていますよね。
つまり「15,000円分の商品を2,000円で購入した」という感覚なのです。
その手数料を払うことによって、一部戻ってくるという…
そういうことですね。
なので、ただ納税でお金が消えてしまうということではなく…
どうせなら色々な物を貰って、その地域のことを好きになろう!というような応援要素もあったりします。
私はその年大きな災害があった被災地に寄付をしたりしています。
誰かの役に立ててるわけなので、天引きされてるものよりも気持ちがいいじゃない?ということで…
東京は人口が多いので、そこに住んでる方が地方に納税してくと、良い循環になりますよね。
日本全体で循環するよね!ということなのです。
動画で確認したい方はこちら
返礼品でこれまであった出来事
先ほど返礼率という言葉を使いましたが…
50,000円の場合は、15,000円の商品が送られてくるのです。
昔は100%を超えているような自治体がありました。
つまり、50,000円を納税をすると50,000円分のお肉が送られてきていたのですよ。
めちゃくちゃいいですね…!
もっとひどいのはAmazonギフト券事件です。
大阪府泉佐野市が大々的にやっていましたが…
納税する側としては、現金同等物なので1番返ってきている感じがしますよね。
しかし、ふるさと納税の趣旨は冒頭に申し上げましたよね?
地方の活性化のためなのに「Amazonを儲からせてどうするんだ!」というような話なので…
今はなくなり、どんどんどんどんルールが厳格化されています。
ふるさと納税の売上額の推移
ふるさと納税の歴史を軽くお伝えしたいのですが…
ふるさと納税は何年から始まったか知っていますか?
僕の勝手なイメージですが…
ここ10年以内?ここ数年のイメージです。
実は、2008年に制度が始まったのです。
ということは…
もう15年近く経っているのですね…!
2008年〜2013年ぐらいまで、横ばいで100億円いかないぐらいでした。
ただ2014年ぐらいから少しずつ増えてきて、2014年の納税の合算値が400億円です。
400億円から始まり、1,600億円→2,800億円→3,600億円…
2018年には5,100億円になっていますね。
この辺の流れをきっと感覚的に覚えているのでしょうね。
あらゆるところで「ふるさと納税」という言葉が使われ始めた頃には、もう数千億円の規模になっていたということですね。
その後も伸び続けて2022年度で9,600億円までいっています。
ということは、この「ふるさと納税」の試作は成功ですよね?
成功していると言えるでしょうね。
しかし色々と抜け道を使って、少し悪いことをする自治体が出てきたわけです。
Amazonギフト券を配ることもそうですし…
どうにか自分の自治体にお金が回るような仕組みを作りたい!ということで、Webマーケティングのプロの会社をつけて、バチバチのランディングページ作って「是非うちの市に納税を!」と。
これ自体は良いことですが、国がルールを色々定めています。
2023年10月ふるさと納税のルールが改正
過ぎてしまいましたが、2023年10月にルールが少し変わりました。
大きく2つの点が変わったのです。
本当に「オタクの自治体で取れてるものなの?」ということですね。
つまり、大阪府泉佐野市でAmazonギフト券は作っていませんよね?
そこの自治体にあるお店のチケットならば全然問題はありません。
これが厳格化されていく。
先ほど「30%ぐらいまでに返礼率を抑えてください」と言いましたが、自治体側は他にももろもろ経費がかかるのです。
例えば人件費や収納する費用、決済の手数料など…
これら全部を合わせて「5割を超えてはいけません」ということです。
「納税してもらった金額に対して」ということですか?
そうですね。
もらった金額に対して返礼品の額+α諸々の諸経費、これを5割未満にしましょうということです。
そのためには返礼品の額を30%ぐらいにしておかないと収まらないのです。
何が1番大きな経費か分かりますか?
発送する費用でしょうか…?
私達がふるさと納税をしようって思った時に、どこを利用しますか?
「さとふる」など、そういったふるさと納税のポータルサイトですね。
「ふるさとチョイス」など、色々ありますよね。
そのポータルサイトの利用料金。
これは地方自治体がポータルサイト側に払っているのです。
この数字は公表されていて、10%〜12%の間ぐらいです。
30%が返礼品の原価ですよ…?
その上に12%も乗ってくると、非常に大きいですよね…
残りの部分で諸々の他の細かいコストがかかったりするみたいですが…
別で広告宣伝費をかけている自治体もありますよね。
ポータルサイトに返礼品を掲載して、寄付の受付から配送の管理、収納事務なども「一括代行します」という体裁でポータルサイトは12%ほどを貰っています。
掲載するだけではなく、そこまでやってくれているのですね。
あと、決済手数料も含まれてると思います。
この辺を考えていくと50%超えてしまうのです…
なので、どんどん納税者にとっては返礼率は下がっていく傾向にあります。
これが現状のふるさと納税のビジネスモデルです。
オススメの時期は?
2023年10月にルールが変わったので「今年は10月までにやらなくちゃ!」という方もいらっしゃったと思うのですが…
ふるさと納税はいつやるのがお得など、時期はあるのでしょうか?
正直、1年中できますよね。
ただほとんどが年末に集中しています。
理由として…
結局ふるさと納税は自分の年収、そして課税所得がどれぐらいなのか?この辺の数字によって「あなたが納税できる限度額はこれぐらいですよ」が分かりますよね?
年始だと尚更、その数字が分かりづらいですよね。
昇給するかもしれませんし、悲しいですが給料が下がってしまうかもしれない…
そうなると、先に納税してしまうと損をする可能性もあります。
なので、年始にはする人が少ない。
もう1つは、細川さんみたいに後回し後回しにしちゃうと…
ここは社長も一緒ですよね(笑)
僕もふるさと納税をまだしていません。
いつも12月30日ぐらいにしていますね。
30日でも間に合うのですね…!
12月30日でもクレジットカードなら間に合います。
12月31日はシステムエラーに巻き込まれた場合、悲惨なのでね…
データを見ていると、1月〜8月までは同じぐらいでならされていて、9月から年末に増えています。
ただ、システム側にも負担がありますし、分散のためのキャンペーンをやっていたりもします。
人気な返礼品は1月には無くなってしまうこともあります。
年初は返礼率が高めの商品を取り扱うことで、実質的にお得になったり…
色々と分散させるテクニックを自治体もポータルサイトもやっていたりします。
今回10月に変わったルールも年末区切りで変えてしまうと、年末に集中して利用する方が増えるので…
少し前の10月に改定時期を設定したのかもしれませんね。
「ここで変わるよ!」とすることで、9月までの数字を上げたかったのでしょうね。
なかなか良い試作だったとは思います。
オススメの返礼品は?
今年、社長が狙ってる商品や自治体はありますか?
私は毎年全く別のエリアを選定しています。
「今年はどこのエリアにしようかな?」と、冬休みの楽しみにしているのです。
オススメというわけではありませんが…
今年は「ホタテ」が欲しいなと思っています。
ニュースを見ましたか?
それにより日本のホタテが今余りまくっていると…
このまま行くと漁師さんたちは大変なことになります。
先ほどの災害と少し似た話ですが、猟師さんたちを救うためにもホタテを大量に買い占めようかな?と思っています。
実際にデータを見てみると、例年の倍ホタテが売れているみたいですよ!
社長と同じように考えて注文してる方が多いのですね。
今年9月は前月の9.3倍です。
8月に中国の日本産水産物輸入停止が発表されたようで、それを支援するため。
あとは10月からルールが変わる時期。
制度が変わったことによって「寄付金額が平均20%値上げした」ので…
その前に駆け込みでホタテを買ったということでしょうか。
私もそこに乗ろうかなと思います。
今まで色々やってましたが…
野菜は微妙ですね。
どうしてでしょうか?
やっぱり、日持ちしないので…
1番悲惨だったのは「納豆の詰め合わせ」です。
家にダンボールが届いた時には期限が1週間しか無いのです。
40パックぐらい納豆があって、毎日1日5食ぐらい納豆を食べましたが、それでも消費できなくて親戚中に配りました(笑)
なので、日持ちしないものはやめておこうと思っています。
あとは冷凍のお肉、牛タンとかこれは年単位で持ちますよね。
米も良いですね。
あとは使う期間が1年に設定されていますが、旅行券です。
返礼率の観点で言うと、全くオススメはできません。
そうですよね…
先ほどの20〜30%に抑えるってなると、行けるところも少ないですよね?
例えば10万円の寄付をしたとして、30%で考えると3万円の宿になります。
結構、微妙な宿だったりするので…
より高い金額を納税してようやく高級宿が手に入ったりするのです。
しかし私は地方の夫婦がやっているような宿に行きます。
自分のライフスタイルに合わせて食事系がいいのか?
旅行は返礼率を考えると少し微妙ですが、色々なところに旅をするのが好きであれば、僕は1泊はふるさと納税で手に入れたチケットを使って…
もう1泊は自分のお金で、その地域のいい旅館とかを取ったりしています。
滞在してる2泊3日はその地域にたくさんお金を落とすわけなので、まさに地域活性になっているわけです。
こういうお金の使い方はアリなんじゃないかな?と思います。
商品がなくならないうちに、僕たちも早く選んだほうがいいですね。
押さえておくべきポイント
今の話の中で1つ忘れている観点があります。
それは「お金の入出金」という考え方です。
ふるさと納税はお金を払いますが、後から還付や減額をされますよね?
税金の部分ですね。
私は経営をやってる人間なので、支払いを1日でも遅らせたいのです。
もうこれは基本です。
その観点でいくと、ふるさと納税を2024年の1月に10万円分やるとします。
この10万円が出たことによって98,000円分の節税が得られます。
しかし、これがいつ戻ってくるか?と言うと…
2024年の5月ぐらいに所得税が戻ってきます。
住民税の部分に関しては2024年の6月度からの天引き、そこから2025年5月度までの天引き、この部分が低くなるのです。
キャッシュフローのサイクルでいくと…
その考えを持っていると「年末にやる理由」の1つになるかもしれませんね。
12月に出金をして、5月・6月に取り戻す。
このサイクルだったら許容できるかな?という観点でやっていますね。
家計がカツカツだったり、年収が下がってしまうので住民の支払いが苦しいなど、
こういう方は手持ちのキャッシュを減らさない選択肢として…
なので「みんながふるさと納税と言ってるからやる」のではなく、我が家計においてやるべきなのかどうなのか?
これを今お話した観点でもしっかり考えていくことは大事だと思います。
あともう1点。
不動産を保有していて投資として持ち、所得を赤字にしている(節税効果を受けている)方はふるさと納税をやったところで二重で節税にはなりません。
少し難しい話なので、詳しくは税理さんに聞いてねという話になるのですが…
事業などで大きな赤字を出しているのであれば、そもそも所得が下がっているので、意外にシュミレーターで出した金額を満額納税していると…
投資で赤字で課税所得が下がったところでのシュミレーションでないといけないということですね。
そうです。
なので各々の置かれてる状況によっては節税にならないこともあったりします。
そもそも何かで赤字を出して設定しているよという方は、ふるさと納税を一切やらない方が良かったりするので…
その辺りも含めて、何か気になることがあればLINEからお気軽にお問い合わせください。
税金のアドバイスをできる範囲でお答えさせていただければと思います。
今回は毎年恒例ですが「ふるさと納税」お話をさせていただきました。
ありがとうございました。