サブリースとは?―「安定収入」の仕組みを徹底解説

今日は、不動産投資の中でもサブリース契約について深掘りしたいと思っています。
一般的には「安定収入が得られる」というイメージがありますが、一方で契約自体に危険があるとか、あまり良くない話も多いです。
そのあたりを詳しく社長に教えていただきたいと思います。
早速ですが、サブリースを簡単に説明すると、どんなものなんでしょうか?
サブリースにはいろんな呼び方があって、「マスターリース契約」と呼ばれることもあります。
一般的には、例えば細川さんが不動産投資で物件を所有しているとします。
通常は、入居者がいれば家賃が入りますが、空室になると収入はゼロになりますよね。
はい。
でもサブリース契約の場合は、入居者がいてもいなくても、毎月一定額の家賃が入るという仕組みです。
これは、オーナーである細川さんの物件をサブリース会社が一括で借り上げるということです。
その上で、その会社が入居者を募集・管理するんです。
だから細川さんはサブリース会社に貸す、つまり貸主であり、サブリース会社が借主になります。

なるほど。では、実際に住んでいる方とは契約関係がないんですね?
そうなんです。オーナーが直接やり取りするのはサブリース会社だけ。
その先の入居者が誰か、どういう条件で住んでいるか、という情報は得られません。
これが1つのデメリットです。
ただしメリットとしては、空室になっても毎月家賃が入るという点です。
なるほど。手間が省けて、一定の安定収入が得られるというのは魅力的ですね。

そうですね。オーナーとしては経営の手間を手放して、サブリース会社に任せる代わりに安定的な収入を得る契約形態。良い面もあれば悪い面もある、というのがサブリースです。
▼ 動画で確認したい方はこちら
サブリースのメリット―空室リスクゼロと手間削減の魅力

社長がおっしゃった「一定の金額」というのは、住んでいる人の家賃よりも少ないんですよね?
もちろんです。空室リスクを負っているのはサブリース会社ですから、そこに利益が必要になります。
例えば、実際の家賃が10万円だったとして、オーナーには8万5,000円支払うというケースが多いです。
つまり約15%の手数料が取られる仕組みです。
なるほど。では、サブリースのメリットは安定収入と手間の軽減ということですね。
そうです。毎月8万5,000円が確実に入ってくると分かっていれば、支出やローン返済の計画も立てやすい。
不動産投資のキャッシュフローを固定化できるのは大きなメリットです。

確かに、計画を立てやすいのは良いですね。
ただ、新築ワンルームマンションなどでは、サブリースがセットで販売されていることが多いです。その場合、家賃保証があっても実際にはローン返済の方が高く、毎月赤字というケースもあります。
例えば毎月1万円の持ち出しが固定されている、という形です。
それでも契約する理由は、残債が減っていくことで最終的に売却時に差益がでる可能性があるからです。
なので、収支計画を立てやすくなるのが一番のメリットなんです。

サブリースのデメリット―契約の“落とし穴”に注意

では逆に、デメリットはどんな部分になりますか?
大きなポイントは「契約の縛りの強さ」です。日本の借地借家法では、借主の権利が非常に強く保護されています。
そのため、オーナーが「契約をやめたい」と言っても、サブリース会社が「続けます」と言えば簡単には解除できません。
そんなに強いんですか。
はい。しかも、多くの契約では「賃料見直し条項」が入っています。
例えば”3年ごとに周辺相場を見て賃料を改定します”と書いてあるんです。
なので、途中で「家賃相場が下がってきたので、今月から8万円にしますね」なんて一方的に言われることもあります。
それはオーナー側にとって厳しいですね。契約で固定だと思っていた家賃が、途中で下げられてしまう可能性があるわけですよね。
そうなんです。しかも、契約書にはちゃんと「見直しを行う」と書いてあって、オーナーも同意していることになっているんです。
多くの方がそこを見落として契約してしまいます。
結果的に、サブリース会社から”今の相場ではこの金額です”と提示され、受け入れざるを得ないケースが多いです。

なるほど。もし契約を解除したいと思っても、すぐにはできないということですか?
そうです。多くの契約には「違約金条項」も入っています。
例えば”家賃の12ヶ月分を支払わないと解除できない”なんてケースもあります。
実際に120万円を払わないとやめられないということもある。
だから「サブリースやめたい」と思っても、八方ふさがりになってしまう人が多いんです。
それはかなり厳しいですね。そうなると、売却も難しくなるのでは?
その通りです。サブリース契約が付いている物件は、買い手から敬遠される傾向があります。
新しい買主がそのサブリース契約を引き継がなければならないため、価格が大幅に下がるケースもあります。
相場より2割〜3割下がってしまうことも珍しくありません。
じゃあ、サブリース物件は売れない、あるいは安く買いたたかれてしまうということですね。

そうなんです。だから重要なのは「サブリースが悪い」わけではなくて、「契約条件が悪い」ことなんです。
契約期間が長すぎたり、一方的に家賃を下げられる条項があったり、違約金が高すぎたり。
業者によって契約書の中身は全く違うんです。
「かぼちゃの馬車事件」とサブリース新法の誕生

そういう問題が多かったから、法改正もあったんですよね?
そうです。2020年に「サブリース新法」と呼ばれる法律ができました。これは2017〜2018年に起きた「かぼちゃの馬車事件」がきっかけです。

シェアハウス投資をめぐる大規模な詐欺的トラブルですね。
30年間家賃保証、賃料改定なしという甘い条件で販売され、多くの投資家がローンだけ残して破綻しました。
あれはニュースでも大きく取り上げられましたね。
そうです。あの事件で多くの人が人生を狂わされました。
これを受けて「古い広告の禁止」「不当な勧誘の禁止」「重要事項説明の義務化」という3つのルールが設けられたんです。

そのため、“絶対8%保証”みたいな広告は禁止され、契約前には必ず重要事項説明が義務づけられました。
サブリースを安全に使うためのポイント―契約前に必ず確認すべきこと

その後、少しは改善されたんですか?
一定の効果はありました。ただ、根本的なリスク――契約内容の難解さや一方的な条項――は残っています。
サブリースは「安心・安定収入」と思って契約しても、実際はリスクを理解していないままサインしている方が多いです。
だから、契約前に必ず専門家やAIなどを使ってリーガルチェックをするべきなんです。

AIで契約書チェック、今なら簡単にできますもんね。
そうなんです。PDFを読み込ませるだけで、「ここがリスクです」と示してくれるツールがあります。そういう手間を惜しまないことが大切です。
違約金条項も見ずにサインしてしまうのは、本当に危険です。

まとめ|サブリースは“悪”ではない。理解と条件次第で有効活用できる

社長ご自身はサブリースについてどう考えていますか?
私は反対派ではありません。実際、私が高円寺で所有しているアパートはサブリース契約です。
ただ、契約条件をしっかり見て、納得して締結しています。
私の契約では、2年ごとに更新か解除かを選べるんです。
2年に1度見直す機会があるなら問題ないですよね。
それなら柔軟性がありますね。
はい。私は周辺の家賃相場を見ながら、次の更新時に条件を見直しています。
今の賃料が8万円で、サブリース家賃が7万円なら、手数料1万円。
これなら納得できます。
だから、サブリースをやるにしても“内容を理解した上で”というのが前提です。
なるほど。サブリースがセットになっている物件の場合は特に注意ですね。
そうです。販売とサブリースが一体になっている場合は要注意です。

契約内容を見てリスクが大きいなら、その不動産購入自体を見送るべきです。
販売と管理を同じ会社がやっていると、裏に仕組まれた利益構造がある場合もありますからね。
最近は、「サブリース解除できません」という相談も増えているそうですね。
はい。こちらにも多くの相談が来ています。もちろん、私たちが間に入ったからといって確実に解除できるわけではありません。
でも、業者名を見れば「ここならこう言えば外せるかも」といったアドバイスができる場合もあります。
困っている方は、ぜひ気軽にご相談ください。
本当に大事な話でしたね。今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
