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日経平均33年ぶり水準に!まだ、買っていいの?|うちだまさみのマーケットコラム

うちだまさみのマーケットコラム

「日経平均株価がバブル後の高値を更新」
こんなニュースを日々目にするようになりました。
振り返ると、日経平均株価が38,915円という史上最高値をつけたのは、1989年12月29日のこと。
その後、ITバブルと呼ばれる好景気で2万円前後まで戻したものの、2009年3月につけた7,054円まで下落トレンドは続いたのです。
バブル時のような「熱狂」を感じないまま、今、株価は33年ぶりの水準まで上昇しています。
まだ買っていいのでしょうか?

この記事の監修者

内田 まさみ

フリーライター

内田 まさみ

Masami Uchida

1998年にラジオNIKKEIへ入社。
『経済情報ネットワーク』、『東京株式実況中継』等の株式情報番組を担当し、その後はフリーに転身。
現在はラジオNIKKEIや日経CNBCの番組パーソナリティを務めるほか、ライターとして複数のメディアに記事を執筆するなど、多方面で活躍中。
2017年11月には、初の著書となる『FX億トレ! 7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開』を刊行した。

・現在出演中の番組
 ・ザ・マネー 14:30-16:00(毎週月曜日担当)
 ・吉崎誠二の五時から“誠”論 毎週月曜日 17:00-17:50
 ・ザ☆スマートトレーダーPLUS 毎週木曜日16:00-16:30 
 ・夜トレ 21:30-22:30(隔週金曜日担当)
 (上記いずれもラジオNIKKEI)
 ・昼エクスプレス 15:15-15:45 毎週水・金曜日(日経CNBC)

・現在連載中の雑誌等
 ・Forbes JAPAN
 ・東洋経済オンライン
 ・All About FX担当ガイド
 ・東京人
 ・上場企業の統合報告書、株主通信など
 
・著書
FX 億トレ! 7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開

なぜ株価がこんなに高いのか。まず、その理由を考えてみよう。

なぜ株価がこんなに高いのか。まず、その理由を考えてみよう。

株価がここまで上昇してきた理由のひとつは、以前の記事「低PBR銘柄の中から、ダイヤの原石を見つけよう。」でも書いた、東京証券取引所が上場企業に求めている「市場改革」です。
この市場改革によって、「企業は透明性ある経営を心掛けるようになり、投資資金や利益をムダに使うことなく、効率的な経営を行うようになる」、という期待が高まっているからです。

同時に、日本企業は内部に500兆円を超えるお金を貯め込んでいますから、そのお金も賃金アップや株主還元、成長投資などに使われるようになるだろうという思惑もあると考えられます。

二つ目は、4月に日銀の新総裁に就任した植田和男氏が国会などで、これまでの金融緩和策を継続する姿勢を示したことです。
そもそも金融緩和策は、景気を刺激するために行う政策であり、株式や不動産などのリスク資産に資金が流れやすいとされています。

その一方で、欧米をはじめとする世界各国では、高インフレを背景に金利を引き上げるなどの金融引締め策を継続しているのですから、その差は明らかです。
先進国で唯一、株価が上がる政策を続けている日本に資金が流入するのは当然のことなのでしょう。

そして、三つ目は、日本経済復活への期待です。
今、熊本県や北海道で最先端の半導体を製造する大規模な工場が建設されているのをご存じですよね。

大規模な工場

実は半導体のみならず、他の業種でも製造拠点を国内に戻す動きが活発化しています。
アジアなど新興国で人件費が高騰していることや、物流コストが上昇していることなどがその背景とされていますが、それだけでなく、製造業の自動化技術の進化も大きな理由のひとつだと思われます。

今、製造現場では自動化が進み、これからの日本で製品作りを行うのは「ロボット」です。
日本企業の国内回帰に続き、その高い製造技術を求めて、海外企業が人件費抑制のために日本に進出する動きもすでに出始めており、日本経済復活の起爆剤になる可能性は大いにあると感じています。

さらに、インバウンド需要が増加しているのも周知の事実。
どうでしょう?日本経済復活や日本企業の持続的な成長に対する希望の光が見えてきませんか?

銘柄選びは、未来において「なくてはならないモノ」を選ぶこと

銘柄選びは、未来において「なくてはならないモノ」を選ぶこと

では、どんな企業に投資すればいいのでしょうか。
ポイントは5つ。

・日本国内の経済成長を取り込める企業であること
・「値上げ」が継続して行える企業
・常に進化し続ける企業であること
・インバウンド需要も取り込めること
・主力事業において、競合がいない、もしくは少ないこと

例えば、先日、東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランドは、入場料金を10月1日入園分から変更すると発表しました。
最も混雑する時期の価格は大人1日券で1万900円となり、現在と比較すると1500円アップ!
1万円の大台も初めて超えてきます。

この値上げによって、入場者数は減ってしまうのでしょうか。
答えは、Noです。

下記のグラフは、東京ディズニーランドが開園した1983年からの入場者数と入場料の推移です。
開園時にはまだディズニーシーがなかったとはいえ、入場料は現在の三分の1程度!
そこから数度にわたる値上げを行ってきましたが、入場料が上がってもなお、コロナ禍の2020年と2021年を除いて入場者数が大きく減ることはありませんでした。

▲ オリエンタルランドの発表数値をもとに、筆者作成

それはきっと唯一無二の存在であることや、ディズニーシーはもちろん新しいアトラクションを加え続けることで、ファンを飽きさせないこと。
日本人らしくキレイに管理されていること――など、理由はたくさんあるはずです。
オリエンタルランドへの投資を推奨しているわけではありませんが、銘柄選びのヒントになるのではないかと思います。

日本企業もようやく製品価格の値上げができるようになりました。
それはまだ、原材料価格の高騰やエネルギー高、物流コストの負担増などが理由ですが、正当な値上げは企業の利益を安定させ、従業員の賃金アップや未来の経済成長につながります。

まずは、その社会の中で、自分や家族にとって「なくてはならないモノ」は何かを考えてみましょう。
そしてそれは、これから先「値上げされても必要なモノ」であり続けるのかも重要です。
趣味に関するモノでも、暮らしでも仕事においてでも構いません。
そして、できれば、より多くの人が同じように思うものを選び出してください。

投資すべき企業が見えてきましたか?
投資することで、値上げ分以上の利益を得られたら嬉しいですね。

この記事の監修者

内田 まさみ

フリーライター

内田 まさみ

Masami Uchida

1998年にラジオNIKKEIへ入社。
『経済情報ネットワーク』、『東京株式実況中継』等の株式情報番組を担当し、その後はフリーに転身。
現在はラジオNIKKEIや日経CNBCの番組パーソナリティを務めるほか、ライターとして複数のメディアに記事を執筆するなど、多方面で活躍中。
2017年11月には、初の著書となる『FX億トレ! 7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開』を刊行した。

・現在出演中の番組
 ・ザ・マネー 14:30-16:00(毎週月曜日担当)
 ・吉崎誠二の五時から“誠”論 毎週月曜日 17:00-17:50
 ・ザ☆スマートトレーダーPLUS 毎週木曜日16:00-16:30 
 ・夜トレ 21:30-22:30(隔週金曜日担当)
 (上記いずれもラジオNIKKEI)
 ・昼エクスプレス 15:15-15:45 毎週水・金曜日(日経CNBC)

・現在連載中の雑誌等
 ・Forbes JAPAN
 ・東洋経済オンライン
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 ・上場企業の統合報告書、株主通信など
 
・著書
FX 億トレ! 7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開

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