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貯金5000万円でも投資をするべき3つの理由
貯金が5000万円ある方は「準富裕層」に位置しますが、それでも資産運用をおすすめする理由があります。
それは以下の3つです。
2:10〜15年程度で使い切るリスクがあるため
3:老後資金が5000万円以上必要な可能性があるため
それでは詳細をみていきましょう。
1:インフレリスクを避けるため
インフレリスクとは、継続的な物価の上昇によって、貯金の実質的な価値が減少していくリスクのことです。
日本銀行は、年2%ずつの物価上昇を目指して金融政策を行っています。
そのため、5000万円を運用せずに貯金したままでは、20年後にはおよそ3076万円※まで価値が減少してしまうのです。
※毎年、実質2%ずつお金の価値は落ちていくため、以下のような計算式になります。
5000万円×(1−0.02)20≒3076万円
銀行口座のお金は額面上は減りませんが、物価の上昇で価値が徐々に落ちていきます。
ゆえに投資を通じて資産を増やすことは、このインフレリスクを避けるための重要な対策と言えるでしょう。
2:10〜15年程度で使い切るリスクがあるため
5000万円という金額は、一見余裕があるように思えるかもしれません。
しかし、収入がゼロの場合、一般的な生活を送っているだけでおよそ10〜15年ほどで使い切る計算になります。
65歳以上の高齢者であれば、それでも問題ない場合もあるでしょう。
ただし、40代前後でリタイアを考えている方には、5000万円の貯金だけでは足りないことが分かります。
なお、5000万円で生活する場合のシュミレーションは、次項にて詳しく解説していきます。
3:老後資金が5000万円以上必要な可能性があるため
2019年、金融庁の報告書で「老後の30年間で2000万円の資金が不足する」と発表されました。
いわゆる老後資金2000万円問題です。
貯金5000万円あれば、余裕を持った生活ができると安易に考えがちです。
しかし、地方と都市部では必要な生活費が大きく異なりますし、今後は年金が減ったり、物価が上がったりするリスクもあります。
5000万円では安心できない可能性もありますので、早い段階から運用で増やしていくことがおすすめです。
なお、老後に必要な資金のシミュレーションも、このあと詳細を解説していきます。
5000万円で生活するシミュレーション
ここでは、貯金5000万円で生活する場合に「何年で使い切ることになるのか」そして「老後資金として5000万円で十分なのか」を具体的な計算を用いてシミュレーションしていきます。
5000万円を何年で使い切るかのシミュレーション
総務省が発表した「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯の平均支出は1ヶ月で「293,997円」とされています。
月の支出をおよそ30万円として、単純計算すると約14年で使い切ることになります。
5000万円÷30万円≒167ヶ月
→167ヶ月÷12ヶ月≒14年
ただし、上記の30万円という数字には、住宅費が含まれていません。
したがって、もし賃貸に住んでいたり、住宅ローンを組んでいたりするとプラスで10万円前後の出費が見込まれるでしょう。
すると、5000万円はおよそ10年で使い切ることになります。
5000万円÷40万円≒125ヶ月
→125ヶ月÷12ヶ月≒10年
もし都心部に住んでいる場合、生活費は地方よりも高くなる傾向にあるため、さらに使い切るまでの年月は減ってくるはずです。
年金や労働による収入がなく、リタイアを考えている方にとって、5000万円では十分ではないことがよく分かるでしょう。
5000万円で老後資金は足りるかのシミュレーション
厚生労働省が発表した『令和6年4月分からの年金額等について』によると、夫婦2人の年金受給額は平均で230,483円とされています。
また、先述した「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」」によると、平均支出額は60〜69歳で「306,476円」、70歳以上は「249,177円」と発表されています。
上記のデータを参考に、65歳から年金をもらうとして、25年間生活する場合に不足する金額を計算してみましょう。
※フリーランスや個人事業主の場合は、年金額が下がります。より多くの資金が必要となる点はご注意ください。
●65〜69歳(5年間)
(230,483円-306,476円)×12ヶ月×5年間=-4,559,580円
●70〜89歳(20年間)
(230,483円-249,177円)×12ヶ月×20年間=-14,720,137円
(-4,559,580円)+(-14,720,137円)=-19,279,717円
よって、老後2000万円問題が示すように、およそ2000万円の不足がでることがわかりました。
ただし、こちらはあくまでも現時点での平均です。
もし都心部に住んでいたり、物価高の影響を受けたりして月に平均40万円の支出が必要になった場合は、およそ5000万円の不足が生じます。
(230,483-400,000)×12ヶ月×25年間=50,855,100円
また、今後もらえる年金額も減少する可能性が高いです。
したがって、余裕ある老後生活を送るためには5000万円で満足せず、早い段階から資産運用しておくと安心です。
初心者が投資を始めるために必要な4ステップ
いざ資産運用を始めようと思っても、具体的に何から始めたら良いか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで、初心者が投資を始めるために必要な4つのステップを紹介します。
2:リスク許容度を把握する
3:税金や手数料を理解する
4:投資プランを立てる
こちらのステップを順に踏んでいくことで、リスクを抑えた安全な投資を始められます。
それでは、詳細を確認していきましょう。
1:投資の基本を学ぶ
投資を始める前に、まずは基本的な概念や用語を理解しましょう。
株式や債券、投資信託など、どのような種類の投資があるのかを知ることが大切です。
投資を始める前に、まずは基本的な概念や用語を理解しましょう。
株式や債券、投資信託など、どのような種類の投資があるのかを知ることが大切です。
・インターネットで「投資の基本」と検索し、信頼できるサイトやブログを読む
・初心者向けの投資書籍を1〜2冊購入し、読んでみる
・地元の金融機関やオンラインで開催される投資セミナーに参加する
2:リスク許容度を把握する
投資には必ずリスクが伴います。
ゆえに、「自分がどれだけのリスクを許容できるか」をあらかじめ理解しておくことが重要です。
・自分の収入や支出を確認し、投資に回せる余剰資金を計算する
・オンラインで提供されている「リスク許容度診断ツール」を利用して、自分のリスク許容度をチェックする
・リスク許容度に応じて、株式、債券、投資信託などの投資商品を選ぶ
3:税金や手数料を理解する
投資には税金や手数料がかかります。
これらを理解しておくと、予期せぬ出費を避けることができます。
・NISAやiDeCoなどの税制優遇制度について調べ、利用可能なものを確認する
・証券会社のウェブサイトで、各種手数料(取引手数料、信託報酬など)を確認する
・税金に関する基本的な知識を得るために、税務署のウェブサイトや関連書籍を読む
4:投資プランを立てる
投資を始める前に目標を設定し、タイムラインを作成しましょう。
例えば、5年後にいくら増やしたいのかなどを具体的に決めます。
・5年後、10年後などの具体的な投資目標を設定する(例:5年後に100万円増やす)
・毎月の投資額を決め、積立の計画を立てる
・定期的に投資プランを見直し、必要に応じて調整する
5000万円を運用するおすすめ投資方法
ここからは、余裕資金が多い方に向けたおすすめの投資方法を紹介します。
以下に挙げる方法を組み合わせることで、リスクを抑えつつも、資産を効率的に増やしていけるでしょう。
インデックスファンド
インデックスファンドは、特定の市場全体の動きを反映する投資信託です。
例えば、日経平均株価やS&P500といった市場の平均値に連動するファンドに投資できます。
5000万円の一部をインデックスファンドに投資すると、多くの企業に分散投資ができ、リスクを減らすことができます。
特に、長期的に運用する場合、インデックスファンドは安定したリターンを期待できる選択肢の一つになるでしょう。
債券投資
債券投資は、国や企業にお金を貸して、その利息を受け取る投資方法です。
5000万円の一部を国債(国が発行する債券)や社債(企業が発行する債券)に投資することで、定期的な利息収入を得られます。
特に、金利が上がっている時期には、債券投資の魅力が増します。
債券投資はリスクを抑えつつ、安定した収入を得るために有効な投資方法です。
高配当株式
高配当株式は、定期的に高い配当金を支払う企業の株式です。
5000万円の一部を高配当株式に投資することで、配当金という形で収入を得られます。
特に財務状況が良く、安定した企業の株式を選ぶことで、リスクを抑えつつ安定した収益を期待できます。
さらに、得た配当金を再投資して複利効果を活用し、資産をさらに増やしていくことも可能です。
投資を行う上で気をつけたい注意点
投資を始める際には、以下の4つのポイントを必ず押さえておきましょう。
2:長期的な視点を持つ
3:リスクを分散する
4:積立投資を活用する
それでは、各々の詳細を見ていきましょう。
1:安全を第一に
いきなり難易度の高い投資から始めるのではなく、まずはリスクの低い投資信託や国債などから手を付けていきましょう。
特に、個別の不動産や株式への投資は、専門知識がないとリスクが高くなります。
不動産投資は物件の選定や管理が難しく、株式投資も企業の業績や市場の動向を細かく把握する必要があります。
初心者の方には容易ではないため、これらの投資を避けるか、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
2:長期的な視点を持つ
短期的な利益を追求するのではなく、長期的な視点で投資を行うことが安定したリターンを得るための鍵です。
市場の変動に一喜一憂せず、5年、10年といった長いスパンで資産を育てることを目指しましょう。
長期的な投資は、時間をかけることでリスクを軽減できるため、安定した成長を見込めます。
3:リスクを分散する
複数の投資先に分けて投資し、リスクを分散させましょう。
そうすることで、特定の投資が失敗した場合の影響を最小限に抑えられます。
例えば、株式、債券、投資信託など、異なる種類の資産に分散して投資するようなイメージです。
分散投資は、投資の基本的な戦略の一つになります。
4:積立投資を活用する
定期的に一定額を投資する積立投資は、市場の変動に左右されず、長期的に安定した資産形成を目指すことができます。
毎月一定額を投資すると、価格が高いときには少なく、価格が低いときには多くの投資信託や株式を買うことができ、結果的に購入価格をならしてリスクを抑えられます。
積み立て投資は初心者でも取り組みやすい、おすすめの投資方法です。
5000万円の資産運用のシミュレーション
それでは、実際に5000万円を運用した場合のシミュレーションをみていきましょう。
なお、生活費半年分(30万円×6ヶ月=180万円)と緊急のための資金(120万円)を足した300万円を除いた4700万円分を資産運用にまわすとします。
安全性を重視した運用方法
リタイア後の生活を見据え、資産の保全が優先される点から、ここでは60代前半の方を想定した資産運用のシミュレーションを行います。
60代前半の方にとって、資産を保護しつつ安定したリターンを得ることが重要です。
以下は具体的な運用例です。
●国債・社債(50%):2350万円
・国債や高格付けの社債に投資し、元本の安全性を確保します
・年利2%と仮定すると、年間リターンは約47万円です
●定期預金(30%):1410万円
・元本保証があり、リスクを最小限に抑えます
・年利0.5%と仮定すると、年間リターンは約7万円です
●分散投資型投資信託(20%):940万円
・複数の資産クラスに分散投資し、リスクを抑えます
・年利3%と仮定すると、年間リターンは約28万円です
年間の合計リターンは、約82万円が期待できます。
月額でおよそ7万円プラスできれば、老後の生活にもさらに余裕が出てくるでしょう。
リスクとリターンのバランスをとった運用方法
40代、50代の方にとって、リスクを取りつつもリターンを狙う運用が適しています。
以下は具体的な運用例です。
●株式投資(40%):1880万円
・年利5%と仮定すると、年間リターンは約94万円です
●バランス型投資信託(30%):1410万円
・年利4%と仮定すると、年間リターンは約56万円です
●債券投資(20%):940万円
・国債や高格付けの社債に投資し、年利2%と仮定すると、年間リターンは約19万円です
●現金・短期預金(10%):470万円
・年利0.5%と仮定すると、年間リターンは約2.4万円です
年間の合計リターンは、約171.4万円が期待できます。
福利を考慮せず単純に考えると、もしこのペースで20年間運用できれば、3428万円増やせる計算になります。
今回は、貯金5000万円を一度に投資に回すことを想定しました。
実際には、毎月一定額を投資に回していく「積立投資」を活用すると、より安全に大きく増やしていくことも可能です。
また、老後資金を作るには、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を利用するのも良いでしょう。
しかし実際には、どのような投資先を選べば良いのか分からない方が多いかもしれません。
もし資産運用を始める上で不安があれば、まずファイナンシャルプランナーなど専門家に相談してみることをおすすめします。
専門家のアドバイスを受けることで、自分に合った投資戦略が分かり、安心して資産運用を始められるでしょう。
まとめ
貯金が5000万円あっても、インフレリスクや使い切るリスクを避けるために投資をおすすめしています。
インデックスファンド、債券投資、高配当株式などを組み合わせることで、リスクを抑えつつ安定したリターンを期待できます。
特に投資初心者は、まず基本を学び、自分のリスク許容度を把握し、税金や手数料を理解することが大切です。
安全性を第一に、長期的な視点でリスクを分散し、積立投資も活用しましょう。
専門家のアドバイスを受けると、より安心して資産運用を始められるはずです。
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