資産運用ポートフォリオに不動産投資を入れるメリット
今日は「資産運用ポートフォリオに不動産投資を入れるメリット」について話していきたいと思います。
「収益不動産を入れるメリット」という意味でしょうね。
恐らく多くの方々が資産ポートフォリオの中で1番大きいのが「自宅」という人が多いと思います。
内田:そうですよね。
吉崎:よほど「株であてました」みたいな所でなければ、自宅が不動産では1番大きな投資というし、資産だということです。
ただ不動産という資産も当然目減りをしていかないように考えなければいけないので、そういう意味で戸建て住宅の場合は目減りが大きい。
そういう意味で、多くの方々が資産ポートフォリオの1番大きなウエイトである「自宅」を資産性の高い、もっと言うと資産だから資産目減りがしにくいような利便性の高いマンションを購入されている方が多いということだとまず思います。
まずここがよほどリッチな方は良いのですよ。
豪華に作ってどんどん資産が目減りしていくというような住宅を購入されてもいいかもしれないけど、まずは資産の目減りがしないような自宅としての不動産を所有するというところがまず大事ですよね。
不動産収益用の不動産は?
もう1つが収益性のある不動産。
これは不動産投資の不動産ですよね。
そうですね。
吉崎:はい。
その時にこの不動産収益用の不動産を持つと、当然それが値上がりしたとして売却すればキャピタルゲインが得られる。
内田:インカムもキャピタルも両方で…
吉崎:普段の賃料収入があるので、インカムゲインがあります。
こちらにしても資産目減りのしないような物件を選びたいところですが…
1番の大きなメリットは自宅は節税には使いにくいのです。
先ほどの住宅ローン減税。
減税分が返ってきますので、例えば4,000万円のローンを組めば、今は0.7%になりましたが…
昔は1%だったので、1%とすれば、ざっくりずっと(本当は違うのですが…)「残債分×0.7%」です。
なので初年度は4,000万円×0.7、次は1年間いくらか減った分に掛ける。
0.7%分が返ってくる…
それが10年、13年なら13年、昔は1%で10年、今は0.7%で13年になっている。
それ以外はもうお金がかかるばかりです。
メンテナンスをしなければいけませんし、固定資産税もどうのこうの…
当然、自分が住んでいる訳ですから、自分からは賃料をもらえない。
一方で、収益不動産の場合は当然、固定資産税もかかりますが入居者からお金が貰える。
というところで、税金は同じように自宅外と同じようにかかりますが、その分賃料である程度補えます。
内田:回っていく感じなのですね。
さらにそこで、仮に収益不動産の不動産の所得、つまり不動産の収入とそこから経費を引いたもの。
これを不動産所得と呼びます。
これがマイナスの場合は他の給与、例えばサラリーマンの方なら、会社から貰う給料。
これと足し合わせることができます。
これを損益通算制度といいます。
例えば給与が1,000万円あり、そこからマイナス分を作ることができれば、その分が-100円万マイナスだとすれば、その分が控除されていく。
それにその足し算・引き算・足し算・引き算をして…
つまりマイナスの場合は引き算ですが、それに対して税金は掛け算をして税が決まっていきます。
確定申告すれば決まってくるということで、不動産収益用の不動産を持つ最大のメリットは税部分が1番です。
二つ目は値上がりするような物件を持っていると、キャピタルゲインが得られる。
そして三つ目は老後。
年齢の意味の老後というよりも、収益用の不動産のローンを払い終えれば全てプラスですから…
内田:そうなんですよね。
だから住居費がそのまま賃料という形は要らなくなるってことでしょうね。
吉崎:それは賃貸なので違いますね。
自宅はローンが要らなくなる。
収益用の不動産の場合はローンを入れたくなるので、入ってくるお金引く管理費だけ。
あるいは税金だけ。
本来はキャッシュフローで考えると、ローンの支払い分がマイナスになりますが…
その分がなくなってくるので、昔っぽい言い方をすると私的年金と言っていました。
「不動産投資で私的年金を得よう」と言ったけれど、その体制に持っていけるということですね。
ローンの内容もポイント
さらに最近では、あまりこれを強くするつもりはありませんが…
ローンの借り方やローンの商品の中身、物によってはがん保険が推定されたりなど。
色々な保険がついたりするので、生命保険を辞めてもいいんじゃないですか?と。
「こっちで入っておけば」というような商品も出てきています。
合わせ技ですね。
「保険料は浮く」という考えの人もいるということです。
自分で住んでる物件はもちろん、収入はないわけじゃないですか?
ただローンで賃料を払う分をそのままローンに回しているという意味では、そのお金があまり変わらない場合もありますそうですね。
老後はそのローンが終わっていますから、住居費あんまりかからずに老後は安心して暮らせるよというのはもちろんそうですね。
吉崎:実際の自宅の場合はそうです。
「帰属家賃という考え方があります。
“帰る”に“属”で「帰属」
ここの家を借りると、普段本当なら30万円ぐらいで、ローンの支払いを20万円払っていると…
そこは10万円得するというような見方をするのが一般的で30万円ぐらいする。
だけど、払ってなくて20万円のローンなのです。
固定資産税をいくら払っているぞ!
あるいは15年や20年に1本ぐらいクーラーを変えなきゃいけないぞ!
給湯器を変えなきゃいけないぞ!というようなものを足して・引いてどれぐらいプラスが出るか?といったことを考えていく。
そこで値上がりすれば、その分は見えませんが…
プラスに作用しても「株の含み益と一緒だよね」っていう考え方です。
それでもちろんローンを払い終えればその分は全て帰属家賃分はタダになってくるということになりますね。
内田:売却しても良し。
そのまま持ち続けても良いよし。
吉崎:ローンを払った分がそのまま得すると考えるのではなく、帰属家賃分をローンを払わなくてゲットできるという考え方でしょうか。
贅沢する方は別荘を買っていただければいいのですが…
置いておいたとしたら、持ち家が目減りしていくのはつらいですよね。
内田:確かにそうですね。
吉崎:なのでやっぱり「そこそこ高くてもいい場所で買おうぜ」という方が増えてきますね。
いま住宅ローン減税減税期間が終わっちゃうと悲しい気持ちになります。
それはそうですよね。
住宅ローン減税は先ほどお話ししたように「控除」ではない。
返ってくるので、キャッシュでもらえるのと一緒ですね。
住宅ローン減税と呼ばれるようになったのは、そんな昔からではありませんが…
それっぽいものは昔からあります。
住宅ローン減税とはやっぱりとても強烈な減税であり、住宅ローンはかなり低金利なんですよね。
普通の投資用の不動産を買う時の金利よりも、もうざっくり見ても1%以上が強いです。
そうすると、やっぱり国も銀行も金融機関もあげて、多くの方々に優良な住宅を持ってもらいたいと思っているような政策が多い。
一方で「行き過ぎじゃないですか…?」という声もあって…
「住宅ばっかり売る・売れるようになっているじゃん」と言う声もありますが、そうですよね。
全員が全員買えるわけではありませんものね…
「買う人だけがオイシイ思いをするんちゃうんか?」と…
さらに今後は人口が減るんちゃうの?と…
内田:そうですよね。
そうすると賃貸需要も、もしかしたら物によっては減っちゃうかもしれませんね。
吉崎:郊外の住宅などの価値が下がるんじゃないか?という声もあります。
むやみやたらに減税やローンが下がったりして「どんどん買わせていいのか?」という声も聞かれるのも事実です。
家を買おうとしている人だけが色々なオイシイ思いをしていいのかとという風に言われることも事実。
「不公平じゃないのか?」と、ずっと賃貸してる人もいるのにねっていうことですね。
色んな意見がありますが、ただ資産運用のポートフォリオの中に収益不動産投資用の不動産を入れたメリットで言うと…
今しゃべったような減税が1つ。
資産目減りがしなければ、普段のインカムゲインが入ってくるのが1つ。
資産目減りがしなければ適当なタイミングで売却すれば、キャピタルゲインが入って入ってくる。
ということは、キャピタルゲインはその分の税金がかかりますかね。
内田:そうですね。
タイミングは?
やっぱり家を持ってない人にとっては「家があった方が老後が安心だよね」って思う時ってあるじゃないですか?
だから最初は投資用物件で買って、老後になったら自分で住むこともアリなんじゃないかなと…
今ふと思ったのですが…
そのいいタイミングで出てくれなくて、住めませんから。
内田:それはそうですね…
吉崎:そこはなかなか「来月から住もうぜ!」といっても「出て行け!」とは言えないので…
長期計画でないと、計画を考えてもね。
借地借家法という強烈な法律で縛られていますから。
内田:「不動産投資をするタイミングとしていいのか悪いのか知りたい」と…
吉崎:先ほども、今後の皆さんの所得によってくるのですが…
いつのタイミングでも値段が下がらなそうな物件を買えば、基本的には不動産の不動産を持つのはいいと思います。
それが下がるような物件をつかまされるのは避けたい。
「どれぐらい上がるかどうか?」不動産はその1点に尽きます。
あるいは安定的に賃料が入ってくるかどうか?
需要がちゃんとあるような場所の物件を変えるかどうか?
需要に差がなく、来なければ知識でその不動産価格(そのもの物件の価値は下がりませんので…)
要は地上があるとこの物件を買うなら、いつの時代も不動産投資はそう悪いものではありません。
内田:株は凄い銘柄がたくさんあるじゃないですか?
でもマンションの場合は条件が決まっているので…
いい物件だと言われる条件で、逆に選びやすさはあるのかもしれませんが、それが物凄く高くなっているというのもあるかもしれません。
吉崎:立地と価格、利回りとかだけでいいですが…
多いのですが「間取り」も結構重要です。
例えばワンルームマンションは「どこで着替えるのよ…」みたいな物件があったり。
結構、物件で「この間取り使いづらいぜ」ということが結構ありますから。
内田:自分事として考えられるのはいいかもしれませんよね。
自分がこの時どうするか考えると、間取りの良し悪しが分かるような気がしそうです。
もしかしたら意外と身近な投資かもしれませんね。
※ 本記事はラジオNIKKEI第1「5時から”誠”論 NEXT」の番組内コーナー「ワクワク人生COCO the Style」の内容を抜粋/改変したものです
※ 2023年12月18日(月)放送(放送当時は「5時から”誠”論」という番組名でした)
※ 日経ラジオ社の承諾を得て作成しています