iDeCoを給与から天引きすることは可能

iDeCoは給与から天引きできますが、対応は勤務先によって異なります。
(1)勤務先に確認する
給与から天引きする場合、勤務先に確認してみましょう。
勤務先にとっては給与から天引きすることで事務負担が生じるため、対応しない企業もあります。
仮に対応できる場合、以下の流れで掛金の納付を行います。
・国民年金基金連合会から勤務先に、天引きを選んだ社員の引き落とし通知書が届く
・勤務先で掛金の分の天引きを行う
・会社の預金口座から納付する
加入者である従業員は、特別な手続きや申請をする必要はありません。
(2)口座振替で掛金を自動引き落としが可能
給与から天引きできない場合は、個人の口座から自動で引き落とされます。
当然ながら、口座残高が不足していると掛金の拠出が止まってしまうため注意が必要です。
iDeCoは後払いができないうえ、支払いが止まってしまうと以下のデメリットにつながります。
・一時金を受け取る際に、支払う税額が高くなる
・未払い期間分は所得控除されない
・将来受け取れるiDeCoの受取額が減る
上記のように節税面での効果が弱まることにつながるため、可能であれば給与から天引きしてもらうほうがよいでしょう。
iDeCoを給与から天引きするメリット

iDeCoを給与から天引きするメリットは、以下の2点です。
(1)残高不足になることがない
給与から天引きする最大のメリットは、残高不足になることがない点です。
勤務先が給与から控除して納付するため、個人の口座振替とは異なり、掛金を支払えないという事態を防げます。
個人の口座振替にしてしまうと、残高不足で引き落とせない可能性もあります。
特に浪費傾向がある方は、貯蓄が苦手であったり、給与日前になると金銭的に厳しい状態になったりするケースもあるでしょう。
天引きであれば掛金が給与から控除されるため、未払いを防ぎやすいメリットがあります。
(2)年末調整の手間が省ける
給与から天引きすれば、年末調整の手間が省けます。
会社員は、年末調整で所得税などの過不足を精算します。
年末調整では、毎年10月頃に「小規模企業共済等掛金払込証明書」という書類が郵便で送られてきます。
その書類をもとに「給与所得者の保険料控除申告書」の右下にある「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」にiDeCoで拠出したその年の掛金の合計額を記載します。
記載した申告書と「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出すれば年末調整は完了です。
しかし、会社側が給与天引きでiDeCoの掛金を納付している場合、勤務先によっては必要書類の提出などの手間を省けます。
iDeCoを給与から天引きするデメリット

一方で、iDeCoを給与から天引きするデメリットも2点あります。
(1)掛金の変更や停止に手間がかかる
給与から天引きする場合、掛金の変更や停止には手間がかかります。
本来、掛金の変更は運営管理機関に届け出を行うことで手続きが完了します。
しかし、会社への申告を怠っていると変更前の掛金で支払うことになってしまうため、会社への手続きも必要です。
手続き方法は会社によって異なりますが、書類の作成などが必要となるため、個人の口座振替より手間がかかるデメリットがあります。
(2)会社の事務負担が増える
加入者の手間は減らせますが、会社側の事務負担は増えるデメリットがあります。
・天引き処理をする負担
・年末調整時に税額控除などの計算を行うための負担
・掛金額の変更や停止に対応する手間
もちろん加入者にとっては手間が減りますが、会社側にとっては手間が増えるため、そもそも対応していない企業もあります。
iDeCoを給与から天引きする際の注意点

ここでは、iDeCoを給与から天引きする際の注意点を3つ紹介します。
(2)転職先によって手続きが異なる
(3)専門家と相談してから始める
1つずつ確認しましょう。
(1)無理のない掛金で始める
iDeCoを始めるときは、無理のない掛金かを確認しておきましょう。
iDeCoは60歳まで長期間支払い続ける必要があります。
途中で掛金を支払えなくなると、税額控除面でのデメリットにつながります。
さらに、将来的に得られる金額が減ることにもなるため、掛金の変更がない金額で始めることが大切です。
また、1年に1度しか掛金の変更はできませんが、毎年変更すると会社の負担も増えてしまいます。
会社側に負担をかける可能性があるため、始める前に無理のない掛金かをしっかり検討して決めましょう。
(2)転職先によって手続きが異なる
転職した場合、個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入資格や企業の年金制度等に応じて、手続きが必要となります。
転職先で企業型確定拠出年金に加入する方
転職先の企業型確定拠出年金に移換する場合、個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者資格を喪失することになるため、「加入者資格喪失届」を運営管理機関に提出する必要があります。
もちろん、iDeCoに引き続き加入することも可能であり、iDeCo加入者の国民年金に係る被保険者種別、又は登録事業所の変更の手続きが必要です。
転職先で企業型確定拠出年金に加入しない方
企業型確定拠出年金に加入されない方で、iDeCoに引き続き加入する場合は、iDeCo加入者の国民年金に係る被保険者種別、又は登録事業所の変更の手続きが必要です。
(3)専門家と相談してから始める
iDeCoを始める前に、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しておきましょう。
給与から天引きする前に、掛金の設定をしっかり行っておくことが大切です。
ファイナンシャルプランナーに相談すると、iDeCoの運用方法や掛金の設定方法など、さまざまなアドバイスをもらえるため、正しい掛金で運用することができます。
また、ファイナンシャルプランナーは、iDeCo以外の資産形成方法や家計の見直し、ライフプランニングなど、さまざまなサポートを行ってくれるため、お金全般の見直しができます。
ココザスは、お客様一人ひとりの資産状況や家族構成をヒアリングし、最適な資産形成方法をご提案しております。
ぜひ一度ご相談ください。
まとめ

iDeCoは給与から天引きすることは可能ですが、勤務先によって異なるため、会社に確認してみましょう。
天引きができれば、残高不足になることがなくなるため、掛金の未払いを防げます。
未払いしてしまうと、税金面での控除額が減ってしまうため、浪費家など支払いに不安がある方は、天引きがおすすめです。
とはいえ、あらかじめ無理のない掛金で始めれば、個人の口座振替でも十分支払えることでしょう。
正しい掛金を設定するためには、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しておくことをおすすめします。
