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金投資のデメリットとは?金投資で損するケースとデメリットをカバーする方法を紹介

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金投資のデメリットとは?金投資で損するケースとデメリットをカバーする方法を紹介

「金投資は安全資産といわれるけれどデメリットはないの?」
「金投資で損するケースは?」
「損をする際にカバーする方法を知りたい」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
確かに金はインフレや有事に強い資産とされますが、投資である以上、リスクやデメリットも存在します。

価格変動リスクや保管コスト、為替の影響などを理解せずに投資すると「思ったより儲からない」「むしろ損をした」という事態にもなりかねません。

本記事では、金投資の主なデメリットと損をしやすいケースを整理したうえで、初心者でも取り入れやすいリスクをカバーする方法をわかりやすく解説します。

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この記事の監修者

持丸 雅士

ココザス株式会社|コンサルタント|FP

持丸 雅士

Masashi Mochimaru

突如起きた父親の入院・手術をきっかけにお金に対する不安を感じ、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始める。
ファイナンシャルプランナー技能士2級及びAFP認定を取得後、お金に対する正しい知識・情報を世の中に伝えていきたいと思い、個人向け資産形成コンサルティング事業を展開しているココザス株式会社へ入社。
資産形成で不安を抱えているお客様の視点に立ち、年間800人以上の資産形成のサポートを行っている。
また現在はセミナー講師として講演会を行うなど、正しいお金の知識を広げる活動にも取り組んでいる。

金投資の主なデメリット

はじめに、金投資の主なデメリットを4つ紹介します。

デメリット
1. 価格変動リスクがある
2. 保管・管理コストがかかる(現物の場合)
3. 為替変動の影響を受けやすい(円建て投資の場合)
4. 長期的に株式よりリターンが低い可能性

1つずつ確認していきましょう。

価格変動リスクがある

金は安全資産と呼ばれる一方で、常に価格が安定しているわけではなく、価格変動リスクがあります。

世界経済の動向や中央銀行の金融政策、地政学リスクなどに左右されて、短期間で大きく値動きすることもあり、損失につながる可能性があるのです。

特に短期売買を目的に金を購入すると、タイミングによっては思わぬ損失を抱える可能性があります。

株式のように企業業績による成長が見込めないため、「上昇を待てば必ず値が戻る」という保証もない点には注意が必要です。

保管・管理コストがかかる(現物の場合)

現物の金投資の場合、保管・管理コストがかかるケースも考えられます。

金地金(きんじかね)や金貨などの現物を保有する場合、盗難リスクや劣化を防ぐための管理が欠かせません。

銀行の貸金庫を利用したり、専門業者の保管サービスを使ったりする場合には、毎年一定のコストが発生します。

また、自宅で保管する場合も安全性を高めるために防犯設備が必要になることもあり、結果的に見えない維持費がかかる点はデメリットです。

為替変動の影響を受けやすい(円建て投資の場合)

円建て投資の場合は、為替変動の影響を受けやすいというデメリットがあります。

金の国際価格は米ドル建てで取引されています。そのため、日本円で金を購入する場合は、為替相場の影響を受けることになるのです。

例えば、金のドル建て価格が上昇しても円高に振れると円建て価格が下落し、利益が削られてしまうケースがあります。

金そのものの値動きに加えて為替リスクを考慮する必要がある点は、初心者が見落としやすいポイントなので注意しましょう。

長期的に株式よりリターンが低い可能性

金はインフレや有事に強い一方で、長期的な資産形成においては株式投資に劣るケースがあると考えられています。

金そのものは利息や配当を生まないため、保有しているだけでは資産が増えません。

歴史的に見ても、長期で資産を増やしたい投資家にとっては株式や不動産などの方がリターンを得やすい傾向があります。

もちろん金が安いときに購入し、高値で売却できればリターンは大きくなるので一概には言えませんが、「金だけで資産を大きく増やす」という考え方は現実的ではなく、リスク分散や資産保全の役割として位置づけることが望ましいでしょう。

金投資のメリット

もちろん金投資にはメリットも挙げられます。

ここでは4点紹介します。

メリット
1. インフレヘッジとして機能する
2. 有事の際の資産防衛になる
3. 現物資産として世界中で価値を持つ
4. 通貨価値下落時のリスク分散になる

1つずつ確認しておきましょう。

インフレヘッジとして機能する

金はインフレに強い資産といわれています。

物価が上昇すると、紙幣や預金の実質的な価値は目減りしてしまいますが、金は「モノ」としての価値を持つため、価格が上がりやすい傾向があるのです。

例えば、世界的にインフレが進んだ1970年代には、金価格が大きく上昇しました。

その後、2025年まで右肩上がりで上昇しています。

年代・年 金価格(USD/oz)
1973年(公式) 約 42.22USD/oz
1976年 約 200USD/oz
1980年(ピーク) 約 850 USD/oz
2025年(平均) 約 3,043 USD/oz
2025年(最高値) 約 3,500 USD/oz

このとおり、現金のまま保有しておくと購買力が落ちてしまう場面でも、金を持っていることで資産を守る効果が期待できます。

有事の際の資産防衛になる

金は有事の際の資産防衛につながるメリットがあります。

戦争や金融危機など、世界的に不安が高まるときには金が買われやすくなります。

株式や不動産などは市場の混乱で大きく下落する可能性がありますが、金は「安全資産」として資金が流入する傾向があるのです。

そのため、ポートフォリオに金を組み入れておくことで、有事の際に資産全体の価値が大きく目減りするリスクを抑えることができます。

現物資産として世界中で価値を持つ

金は「世界中どこでも価値を認められる現物資産」であるというメリットがあります。

株式や債券などの金融商品は国や市場によって価値が左右されますが、金は国境を超えて通用します。

海外移住や資産移転を考える場合でも、金であれば換金性が高く、流動性に優れているので、形として手元に残る資産であることから、安心感も得られるのです。

通貨価値下落時のリスク分散になる

金は通貨価値下落時のリスク分散に役立ちます。

円やドルといった通貨は、国の財政状況や金融政策によって価値が下落することがあるのです。

金はどの通貨とも直接的に結びつかないため、通貨の下落に対してリスク分散の役割を果たします。

資産を円だけに依存せず、金を保有しておくことで通貨リスクを和らげることが可能です。

金投資とは?基本と特徴をおさらい

そもそも金投資についていまいち理解されていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは金投資の基本と特徴を紹介するので、おさらいしていきましょう。

金投資の主な方法(現物・ETF・積み立てなど)

金投資には、現物投資」「ETF(上場投資信託)」「積み立て投資の方法があります。

現物投資
金地金や金貨を直接購入して保有する方法で、資産を「手元に持っている安心感」がありますが、保管コストがかかるのがデメリットです。
ETF
証券取引所で売買できる金融商品で、保管の手間がなく、少額から取引できる点が特徴です。
積み立て投資
純金積み立てなどを利用すれば、毎月一定額をコツコツと購入でき、価格変動リスクを平準化する効果も期待できます。

投資目的やライフスタイルに合わせて選べるのが金投資の魅力です。

金の価格変動要因(為替・需給・地政学リスク)

金価格は株式のように企業業績で動くのではなく、さまざまな外部要因によって変動します

大きな要因の1つが「為替相場」で、国際的にはドル建てで取引されるため、円高・円安が日本円での価格に影響します。

また、ジュエリーや工業需要、中央銀行の買い増しといった「需給バランス」も重要です。

さらに、戦争や金融危機、パンデミックなどの「地政学リスク」が高まると、安全資産としての金に買いが集中し、価格が上昇する傾向があります。

つまり、金は世界情勢や経済動向を映す鏡のような存在といえます。

安全資産と呼ばれる理由

金が「安全資産」と呼ばれるのは、通貨や株式と違い、価値そのものが消失するリスクが極めて低いからです。

金は数千年にわたり通貨や装飾品として利用され、どの国でも価値を認められてきました。

紙幣はインフレで価値が下がる可能性がありますが、金は希少性が高く、世界中で換金性があるため、金融不安や通貨危機の際にも資産を守る手段になります。

この「実物資産としての普遍的な価値」こそが、安全資産とされる最大の理由です。

金投資で損をしやすいケース

金投資で損をするケースが3点挙げられます。

・短期売買でのタイミングミス
・高値掴みをしてしまう
・全資産を金に集中投資してしまう

1つずつ紹介します。

短期売買でのタイミングミス

金投資で短期売買をしたものの、タイミングミスで損をするケースがあります。

金は株式や為替と同じように日々値動きがありますが、短期的な価格変動を狙って売買するのは非常に難しく、プロでもタイミングを正確に読むのは困難です。

少しの判断ミスで「買った直後に価格が下がる」「売った直後に価格が上がる」といった経験をしやすいのが現実です。

特に初心者が短期トレードを行うと、売買手数料やスプレッドによって思った以上に利益が削られ、結果的に損を抱えるケースが少なくありません。

高値掴みをしてしまう

金投資で高値掴みをしてしまうと、損をする可能性が高まります。

金価格がニュースで取り上げられるのは、多くの場合「過去最高値を更新」したときです。

そのため、多くの投資家が注目し、「今が買い時だ」と思ってしまいがちですが、実際にはすでに高値圏にあることも多いです。

その後価格が調整局面に入れば、高値で買った投資家は含み損を抱えることになります。

金は長期的に価値を保つ資産とはいえ、購入タイミングによっては数年単位で含み損を抱えるリスクがある点を理解しておく必要があります。

全資産を金に集中投資してしまう

「金は安全資産だから大丈夫」と考え、全資産を金に投じてしまい、損をするケースがあります。

確かに金はインフレや有事に強い一面がありますが、値動きが一方向に安定しているわけではなく、短中期で下落する局面もあります。

さらに、株式や債券のように配当や利息が得られないため、全資産を金に集中させると資産全体の成長機会を逃してしまう可能性があります。

金はあくまで「ポートフォリオの一部」として持つのが基本であり、資産の大部分を集中させるのはリスクが大きい選択です。

金投資のデメリットをカバーする方法

金投資のデメリットをカバーする方法を5つ紹介します。

・ポートフォリオの一部として保有する
・積み立てで購入単価を平準化する
・為替ヘッジ付きの金融商品を利用する
・保管コストの低いETF・純金積み立てを活用する
・専門家に相談しながら金投資を行う

1つずつ確認しておきましょう。

ポートフォリオの一部として保有する

金は株式や債券などの金融資産とは異なる値動きをするため、ポートフォリオの一部として分散投資に有効です

全資産を金に集中させると、価格下落時の損失リスクが大きくなりますが、投資全体のバランスを考え、資産の5〜20%程度を目安に金を組み入れるとうまく分散投資ができるでしょう。

これにより、株や債券の値動きと相殺される形でリスクを抑えつつ、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。

特に長期的な資産運用では、金はリスク分散の「保険」としての役割を果たすため、慎重に組み込むことが重要です。

積み立てで購入単価を平準化する

金投資をする際は、積み立てで購入単価を平準化させましょう

金価格は世界情勢や為替の影響で日々変動するため、一度に多額を投じると高値掴みによって大きな含み損になる可能性が高まります。

そこで有効なのが毎月一定額を購入する積み立て投資です。

ドルコスト平均法とも呼ばれ、価格が高いときには少量、低いときには多く購入する形となり、平均購入単価を平準化できます。

これにより、短期的な値動きの影響を受けにくくなり、長期的に資産を積み上げやすくなります。

特に初心者や投資額が限られている人にとって、無理なく継続できる手法です。

為替ヘッジ付きの金融商品を利用する

為替ヘッジ付きの金融商品を利用するのも、金投資を成功させるコツです

日本から金に投資する場合、金自体の価格変動に加えて円とドルの為替変動の影響も受けます。

円高が進むと金価格が上昇しても、円換算では利益が減ることがあります。

こうした為替リスクを回避する方法として、為替ヘッジ付きの投資信託やETFの活用が有効なのです。

これにより、金価格の動きに集中した投資が可能になり、円高・円安による影響を抑えられます。

保管コストの低いETF・純金積み立てを活用する

保管コストの低いETF・純金積み立てを活用しましょう

現物の金地金を購入すると、保管場所やセキュリティ、盗難リスクなどが問題になります。

また、金庫のレンタル料や保険料などもかかるため、投資効率が下がる場合があるのです。

これらの課題には、金ETFや純金積み立てを活用するのが有効です。

金融商品として購入することで保管コストを抑えられ、少額から手軽に投資を始められます。

さらに、売買の手間や安全性の面でもメリットが大きく、資産運用の効率化に直結するのです。

専門家に相談しながら金投資を行う

金投資を始める際は、専門家に相談しながら行いましょう

金投資は国際情勢、金融政策、為替など複数の要因に左右されるため、情報収集や判断が難しい側面があります。

しかし、専門家の助言を受けることで、リスク管理や購入タイミングの判断に役立ち、冷静に投資を進められます。

また、自分に合った金の保有割合や積み立て額の設定なども具体的にアドバイスしてもらえるため、安心して資産形成を行えるようになります。

ココザスはファイナンシャルプランナーとして金投資を始めとした資産運用のサポートを行っております。

また、お客様の資産状況や家族構成、将来的なライフプランから適切な投資計画のアドバイスもしています。

さらに税金アドバイスや余剰金作りのための家計の見直し、保険やローンなどについての相談も承っておりますので、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

金投資は「安全資産」として資産防衛やインフレ対策に有効ですが、価格変動リスクや保管コスト、為替リスクなどのデメリットも存在します。

特に短期売買や高値掴み、全資産を金に集中する投資は損失につながりやすいため注意が必要です。

一方で、ポートフォリオの一部としての分散投資や積み立て購入、為替ヘッジ付き金融商品の活用などで、こうしたリスクを大きく軽減できます。

金投資を始める際は、メリット・デメリットを正しく理解し、自分の資産状況や投資目的に合った方法を選ぶことが大切です。

必要に応じて専門家に相談することで、安心して長期的な資産形成を進めることができるでしょう。

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この記事の監修者

持丸 雅士

ココザス株式会社|コンサルタント|FP

持丸 雅士

Masashi Mochimaru

突如起きた父親の入院・手術をきっかけにお金に対する不安を感じ、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始める。
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