外貨預金でお金を増せる3つの理由

外貨預金は、日本円では得られないメリットを活用して、お金を増やせる可能性があります。
ここでは「高金利」「為替差益」「資産分散」の3つのポイントを具体的に解説します。
(1)日本円よりも高金利を期待できる
外貨預金の最大の特徴は、日本円と比較してはるかに高い金利を期待できる点です。
たとえば、日本の普通預金の金利が0.1%(定期預金で0.125〜0.4%)程度であるのに対し、米ドルの定期預金では1.0%〜4.0%ほどの金利を期待できる場合があります。
外貨預金の高金利を活用すれば、短期間でも資産を増やすことが可能です。
また長期運用をする場合、利息が複利で計算されるため、元本が効率的に増えていきます。
(2)円安で為替差益を得られる可能性がある
外貨預金では、為替の変動を利用して利益を得られる可能性があります。
たとえば、1ドル=130円のタイミングで預金を始め、円安が進んで1ドル=135円になった場合、その差額である5円が為替差益として利益になります。
具体的に計算すると、100万円を1ドル=130円で外貨預金に換えた場合、約7,692ドルが手に入ります。
その後、1ドル=135円になったときに円に戻すと、約1,038,420円となり、為替差益だけで約3.8万円の利益が得られる計算です。
このように、外貨預金の為替差益は、金利収入に加えて資産を大きく増やすもう一つの機会を提供してくれます。
(3)資産分散によるリスク軽減が期待できる
外貨預金は、資産分散の一環としても非常に有効です。
たとえば、すべての資産を日本円で保有している場合、日本の経済状況や円の価値の変動に大きく影響を受けます。
一方、外貨預金を通じて異なる通貨で資産を保有すれば、リスクの分散が可能です。
複数の外貨を組み合わせて預金すると、特定の通貨が値下がりした場合でも、他の通貨がカバーする可能性が高まります。
たとえば、米ドルやユーロは金利が比較的安定しているため、両者をバランスよく保有することで、リスクを抑えつつ収益性を高められる可能性があります。
外貨預金でおすすめの通貨は米ドル・ユーロ

外貨預金を始める際、どの通貨を選ぶかは慎重に検討する必要があります。
ここでは、初心者にも人気の「米ドル」「ユーロ」の特徴を解説し、さらにその他の選択肢についても紹介します。
米ドルのメリットと選ばれる理由
米ドルは「世界の基軸通貨」として、多くの人に選ばれる人気の通貨です。
その理由は以下の通りです。
基軸通貨の信頼性
・国際取引の60%以上で使用され、流動性が高い(いつでも簡単に他の通貨や資産に交換できる)
・アメリカ経済は世界最大規模で、ドルの価値が大幅に下がる可能性は低い
高金利の魅力
経済状況によって金利が変動するものの、米ドルは他の通貨に比べて比較的高い金利を期待できます。
長期運用をすれば、複利効果で資産を効率的に増やせる可能性もあるでしょう。
為替リスクが比較的安定
他の高金利通貨に比べて為替の値動きが穏やかで、初心者にも扱いやすいです。
注意点として、米ドルで外貨預金を始める際は、為替手数料や円高時のリスクを考慮する必要があります。
具体的な対策については、このあと詳細を解説します。
ユーロのメリットと選ばれる理由
ユーロは欧州連合(EU)の共通通貨であり、以下の理由から安定性と実用性が評価されています。
経済基盤の安定性
・ドイツやフランスなどの経済大国を含む、ユーロ圏が支える強固な経済基盤
・世界第2位の経済規模で、信頼性が高い
バランスの取れた金利
・米ドルほど高金利ではないが、比較的安定した金利収入が期待できる
・為替変動も穏やかで、リスクを抑えたい場合に適している
ただし、EU加盟国の経済状況や政策がユーロの価値に影響を与える場合があるため、経済ニュースをチェックしながら運用することが重要です。
他の通貨を選ぶ場合のポイント
米ドルやユーロ以外にも、以下のような高金利通貨が外貨預金で人気があります。
豪ドル(オーストラリアドル)
・金利:比較的高めで、長期運用で利息収入を狙える
・特徴:資源国通貨として、鉄鉱石や石炭の価格の影響を受けやすい
ニュージーランドドル
・金利:豪ドルと同じく高金利だが、経済規模が小さいため為替変動が大きい
・特徴:安定性よりも高リターンを目指す運用向き
リスク分散のための分散投資
・1つの通貨に集中せず、複数の通貨を組み合わせることで為替リスクを軽減
・通貨ごとの特徴を把握し、自分の投資目的に合った組み合わせを考える
豪ドルやニュージーランドドルを選ぶ場合は、金利だけでなく、為替の変動幅や経済ニュースをしっかりチェックすることが重要です。
外貨預金を行った際のシミュレーション

外貨預金では、金利や為替相場、手数料などが複合的に影響し、最終的な受取額が変動します。
ここでは、実際にどの程度の資産が増減するのかをシミュレーションで解説します。
さらに、結果を踏まえて注意すべきポイントも説明します。
シミュレーションの前提条件
運用結果をシミュレーションする際に、次の条件を設定します。
・外貨の種類:米ドル
・預け入れ金額:100万円
・預入時の為替相場(TTS※1):1ドル=140円
・外貨預金金利:年利2.0%
・預入期間:1年間
・満期時の為替相場(TTB※2):135円(円高)、140円(変動なし)、145円(円安)
・税率:20.315%(利息に課税)
・為替手数料:1ドルあたり1円(往復0.5円ずつ)
※1.TTS(Telegraphic Transfer Selling rate)とは、円を外貨に両替する際のレートで、一般的に手数料が上乗せされています。
※2.TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)とは、外貨を円に戻す際のレートで、こちらも手数料が含まれています。
シミュレーション結果
満期時の為替相場ごとの受取額と実質利回り

少し難しいので、気になる方だけチェックしてください。
外貨換算額の計算
預入時に円から外貨に換算される金額:100万円÷140円(TTS)=7,142.86ドル
金利収入の計算
外貨預金金利(2.0%)による1年間の利息収入:7,142.86ドル×2.0%=142.86ドル
税金控除後の利息
利息に対する税金:142.86ドル × 20.315% = 29.02ドル
税引後利息:142.86ドル-29.02ドル=113.84ドル
手数料の計算
・預け入れ時
7,142.86ドル×0.5円=3,571円
・引き出し時(利息込みの外貨額に適用)
(元本7,142.86ドル+税引後利息113.84ドル)×0.5円=7,256.7ドル×0.5円=3,628円
・合計手数料
3,571円(預け入れ時)+3,628円(引き出し時)=7,199円
満期時の日本円受取額
税引後のドル建て金額(元本+利息) × 満期時為替相場(TTB)-手数料
円高(135円):7,256.7ドル×135円-7199円=972,455円
変動なし(140円):7,256.7ドル×140円-7199円=1,008,739円
円安(145円):7,256.7ドル×145円-7199円=1,045,022円
シミュレーション結果からわかること
為替の影響は大きい
・円高局面では元本割れの可能性が高く、特に135円のシナリオではマイナス利回り(-2.75%)
・一方、円安局面(145円)ではプラス利回り(+4.50%)となり、利益が拡大する
手数料と税金の影響
・為替手数料は、購入時と売却時の両方で発生し、利益を圧迫する要因になる
・利息に対して課税されるため、想定していた収益よりも手取り額が少なくなる
外貨預金で知っておくべき注意点・リスク

外貨預金には、独自のリスクがあり、他の資産運用とは異なる特徴を持っています。
リスクを正しく理解し、計画的に運用することで、大きな損失を防ぐための対策が取れるようになります。
ここでは、特に初心者が押さえておきたい重要な注意点を3つに絞って解説します。
(1)円高に動くと大損するおそれがある
外貨預金の大きなリスクの一つは「為替変動」です。
特に、円高が進むと、預けた資産が目減りする可能性があります。
例えば、1ドル=140円で外貨を預けた後に1ドル=120円の円高になれば、その差額分の損失が発生します。
外貨預金は為替の影響を強く受けるため、円高リスクを常に意識しておく必要があります。
(2)手数料が利益を圧迫する可能性がある
外貨預金では、為替手数料が利益を大きく削ることがあります。
手数料は、預け入れ時(円→外貨)と引き出し時(外貨→円)の両方で発生するため、実際の利益が予想より少なくなるケースもみられます。
例えば、1ドルあたり手数料が1円(往復0.5円ずつ)かかる場合、100万円を1ドル=140円のレートで預けると、約7,143ドルが外貨預金に回ります。
この際、往復の手数料は計7,143円となり、金利収入や為替差益でこれを上回らないと、運用全体が赤字になる可能性があります。
※補足
ネットバンキングを活用すると、手数料を抑えられる場合があります。
また、ネットバンキングのほうが一般的に利率も高めに設定されていることが多いため、より効率的な運用が可能です。
金利収入や為替差益をしっかり確認し、手数料を差し引いた後の実際の利益を計算してから運用を始めることが大切です。
具体的な条件は、各金融機関の公式情報を確認してみてください。
(3)預金だけど元本保証がない
外貨預金は「預金」という名称がついているものの、一般的な日本円の預金とは異なり元本保証がありません。
為替変動によって元本割れが発生するリスクを伴うのが特徴です。
さらに、外貨預金は日本の預金保険制度の対象外です。
金融機関が破綻した場合、預けた資産を失う可能性があることを知っておく必要があります。
リスクのある金融商品という点をしっかり理解した上で、運用を検討しましょう。
外貨預金でお金を増やすためのポイント

外貨預金で資産を増やすためには、ただ預けるだけではなく、運用のコツを押さえることが重要です。
ここでは、具体的な3つの方法を解説します。
(1)高金利通貨を選んで長期運用を心がける
外貨預金の魅力は、日本円では得られない高金利にあります。
特に、米ドルのような高金利通貨を選び、長期的に運用することで資産を効率的に増やしていけます。
例えば、金利4.0%の外貨定期預金を100万円運用すると、1年間の利息は4万円です。
また複利で長期運用すれば、利息が元本に加算され、さらなる利息を生む「雪だるま式効果」が期待できます。
例)
1年目:100万円×1.04=104万円
2年目:104万円×1.04=108万1,600円
3年目:108万1,600円×1.04=112万4900円
…
複利の効果を高めるには、なるべく長期間の運用を意識することが大切です。
(2)しばらく使う予定のない余剰金を利用する
外貨預金には、為替変動や手数料による損失リスクがあるため、生活費や短期間で必要になる資金を預けるのは避けましょう。
余剰金を利用することで、運用に専念できます。
例えば、急な出費が必要な状況で外貨を円に戻すと、為替が不利な場合に大きな損失を被る可能性があります。
そのため、運用期間を長めに設定しても問題のない資金で運用するのが、外貨預金の基本です。
(3)分割入金で為替リスクを分散する
為替相場の変動を予測するのは難しいため、一括ではなく分割して入金するのも一つの方法です。
毎月一定額を積み立てることで、両替レートが平均化され、為替変動のリスクを抑えられる可能性があります。
例えば、1ドル=140円のときに100万円を全額両替すると、その後円高が進み1ドル=130円になった場合、預け入れ時のレートとの差額(10円)が損失に繋がります。
一方で、毎月10万円ずつ積み立てた場合を考えます。
1か月目: 1ドル=140円 → 10万円÷140円 ≒ 714.29ドル購入
2か月目: 1ドル=135円 → 10万円÷135円 ≒ 740.74ドル購入
3か月目: 1ドル=130円 → 10万円÷130円 ≒ 769.23ドル購入
このように預け入れ時の価格が分散され、3か月の平均価格は約135円となり、一括で140円で購入するよりリスクが軽減されます。
ただし、外貨に両替する際は手数料が毎回発生するため、積立回数が増えるほどコストが増加する点には要注意です。
分割入金が適しているのは、短期的な為替リスクを避けたい場合や、初心者が少額から運用を始める場合です。
手数料負担が大きくなる場合には、ある程度相場が落ち着いたタイミングを見計らい、一括で預け入れる選択肢も検討したほうが良いでしょう。
外貨預金は今が始め時?タイミングの見極め方

円安が続いている現在、「外貨預金を始めても大丈夫?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、タイミングを見極めるポイントと分割入金の活用方法を解説します。
(1)分割入金ならいつからでも始めやすい
円安局面での一括入金は、円高に戻った際に大きな損失を招くリスクがあります。
一方で、分割入金を活用すれば円安時でも購入価格を平均化し、リスクを平準化できます。
ただし、分割では、手数料が増える懸念がある点は先述の通りです。
そのため、手数料が低い金融機関を選んだり、分割回数を抑えたりする工夫が重要です。
(2)タイミングよりも長期運用を重視しよう
短期的な視点ではなく、長期運用を前提にすることで為替の影響を抑えられます。
複利効果を活用し、資産をじっくり増やしていきましょう。
(3)少額から始めて経験を積もう
初心者は少額からスタートし、外貨預金の仕組みに慣れることが大切です。
積立型外貨預金を利用すれば、自動的に購入を継続できるため、無理なく運用を続けられます。
まとめ

外貨預金は、日本円にはない高金利や為替差益、資産分散といったメリットを活かせる資産運用の方法です。
ただし、円高リスクや通貨交換時の手数料、元本保証がないといった注意点も把握しておく必要があります。
こうしたリスクを抑えるためには、分割入金や長期運用を取り入れ、無理のない余剰資金で始めることが大切です。
初心者の方は少額からスタートし、実際に経験を積みながら外貨預金の仕組みを理解するのがおすすめです。
計画的に運用を続ければ、外貨預金は資産形成の心強い味方になってくれるはずです。
まずはできることから始めて、将来の豊かな暮らしを目指してみませんか。