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副業をしているとふるさと納税はどう変わる?
副業で収入を得ている人は、ふるさと納税において3点変更となります。
(2)返礼品の品揃えが豊富になる
(3)年間20万円以上の副業所得はワンストップ特例が使えない
ひとつずつ確認してみましょう。
(1)控除上限額が大きくなる
会社の給与とは別に副業の収入がある人は、ふるさと納税でできる寄付額控除額が大きくなります。寄付額控除額が大きくなれば、所得税や住民税の節税額も増えるメリットがあります。
例えば、会社の給与年収が500万円で、副業の収入が100万円ある場合の控除上限額を比較します。
※控除上限額の計算はふるなびの「ふるなび:控除上限額シミュレーション」で行うことができます。
上記の控除上限額は目安ですが、副業で収入を得ている人の方が大きくなるため、節税効果も高くなります。
(2)返礼品の品揃えが豊富になる
副業をしている方は、年間収入が増えるため、限度額も大きくなりもらえる返礼品の品揃えも豊富になるメリットがあります。
普段購入できない高級食材や、旅行券など、幅広い返礼品から選ぶことが可能です。
もちろん所得が増えれば所得税や住民税も増えてしまいますが、ふるさと納税では収入に比例して返礼品の選択肢も増える仕組みとなっています。
(3)年間20万円以上の副業所得はワンストップ特例が使えない
副業による所得が年間20万円を超えた場合は確定申告が必要となるため、ワンストップ特例制度は使えません。
ワンストップ特例制度とは、確定申告をせずに税額控除の申請ができる制度で、会社員や公務員など確定申告が不要な方が利用できます。
その他にも、以下の要件を満たしている場合、ワンストップ特例制度が可能です。
・ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体以内である
・寄付先の自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を申請期間内に提出する
しかし、確定申告は年間所得が20万円以上の人が対象です。20万円以上の副業収入と会社の収入がある方は、確定申告する手間がかかります。
ふるさと納税における副業の注意点
副業を行っている方は、ふるさと納税をする際以下の3点に注意しましょう。
(2)副業を会社に隠しているなら限度額は増えない
(3)ふるさと納税をすると会社に副業がバレる
1つずつ紹介します。
(1)税金が増える可能性がある
副業の収入によっては税金が大きく増える可能性も高いです。ふるさと納税による寄付金控除額は、税額から差し引かれるわけではなく、課税対象額を圧縮する制度です。
所得が大きくなるほど、寄付金控除額の上限が引き上げられますが、その分納税額の方が大きくなります。
そのため、ふるさと納税を行っていても副業の収入が増えれば、税金も大きくなるため注意してください。
(2)副業を会社に隠しているなら限度額は増えない
副業を会社に隠しており、確定申告を行っていない方は、寄付金控除額の限度額は増えないため注意してください。
副業の収入が20万円以下の場合は確定申告が不要なため、会社に報告されていない方もいらっしゃることでしょう。
副業で控除限度額を増やすのは、会社に副業を申告している方ですので事前に理解しておきましょう。
(3)ふるさと納税をすると会社に副業がバレる
ふるさと納税をすると会社に副業がバレる可能性が高まります。勤務先によっては副業を禁止しているケースもあり、以下のいずれかの処分をうけることにもなりかねません。
・戒告・けん責
・減給
・出勤停止
・降格
・諭旨解雇、懲戒解雇
本来日本では会社員が副業をしてはいけないという法律はないため、就業規定に法的な拘束力はありません。
しかし、それでも「本業に支障がでる」「副業の収入が増えて退職される」という理由で会社規定で副業を禁止している場合もあります。
そもそもどのような理由で副業をしているのかばれるのでしょうか。次の項で詳しく紹介します。
ふるさと納税をすると副業がばれる理由
ここではふるさと納税をすると副業がバレる理由を2つ紹介します。
住民税の金額差でバレる
会社員の方は、毎月の給与から住民税を納税しています(特別徴収)。
しかし、副業の収入がある方は、その所得分の住民税が上乗せされるため、「給与に対して住民税が高い」と一目で分かるためです。
住民税が大きければ、副業をしていると分かるため、副業所得分の住民税を普通徴収(自分で納付)しなければいけません。
普通徴収が特別徴収に切り替わってバレる
普通徴収を選択しても、特別徴収に自動的に切り替わってしまう場合もあり、バレてしまいます。
ふるさと納税の寄附額が副業分で控除される額を超えてしまった場合、普通徴収から特別徴収に切り替わります。
さらに副業分の所得に応じた寄付を行っても、勤務先に届く住民税の通知書には、総額の住民税が記載されているため、相違があると分かってしまいます。
とはいえ、企業の方も、普通徴収へ切り返したい、ワンストップ特例制度が使用できなくなるという時点で怪しむことでしょう。
ふるさと納税をする前に会社で副業の許可を確認しよう
すでに副業を行っている人や、これから副業を始めようと検討している人は、以下の3点を確認しておきましょう。
(2)就業規則を確認する
(3)会社に伝ておく
勤務先とトラブルにならないためにも、副業の許可状況をチェックしておくことが大切です。
(1)約半数以上の企業が副業を認めている
日本の企業では約半数以上が副業を認めているため、勤務先の企業も副業を許可している可能性があります。
一般社団法人日本経済団体連合会が2022年に発表した「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によると、以下の画像のとおり53.1%の企業が副業を認めています。
引用|一般社団法人日本経済団体連合会「副業・兼業に関するアンケート調査結果」
さらに今後認める予定のある企業も17.5%もあるため、全体で7割近い企業が副業を許可します。
会社の同僚が副業を行っていなくても、会社自体は許可している場合もあるため、副業を始める方は会社へ確認しておきましょう。
(2)就業規則を確認する
会社の就業規則には副業に関する定めを記載されている場合があるため、事前に確認しておきましょう。
本来、副業は労働者のプライベートの時間に行われるものであるため、会社は副業を禁止することはできません。
しかし、副業によって本業に支障がでる場合や、競合となり会社に不利益になる可能性もあるため、会社は制限することもできます。
具体的には、「以下のような形に該当する場合は処分する」などと就業規則に謳っている場合があります。
1.労務提供上の支障がある場合
2.企業秘密が漏洩する場合
3.会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
4.競業に当たる場合
副業を認めている企業が増えているものの、しっかり規制している企業もあります。必ず就業規則をチェックしておきましょう。
(3)会社に伝ておく
すでに副業を行っている人や、これから副業を始めようと検討している人は、勤務先に伝えておきましょう。
もちろん会社で副業を禁止されている場合、そもそも副業は行えません。
仮に副業がバレて懲戒処分などを受けたとしても、司法に訴えた場合はその懲戒処分が正当であるかは、裁判によって判決を受けます。
しかし、裁判まで発展すると、時間と労力がかかるうえ、他の社員からも偏見の目を持たれる可能性があります。
トラブルに発展する可能性があるのであれば、あらかじめ会社に伝えるか、副業をやめるか、副業を認めている会社に転職するかを検討しましょう。
まとめ
副業をしているとふるさと納税で寄付できる金額が増え、返礼品の選択肢も広がります。一方で収入増によって所得税や儒民税が増えてしまいます。
さらに、副業が会社にバレてしまう可能性も高まるため、事前に会社へ伝えるようにしましょう。
会社に伝えにくい方もいらっしゃるかもしれませんが、近年では副業を認めている企業も増えています。会社規定を確認しておけば、ふるさと納税を最大限活用することができるでしょう。